Basso - Proper Sunburn - Forgotten Sunscreen Applied By Basso (Music For Dreams:ZZZCD0124)
Basso - Proper Sunburn - Forgotten Sunscreen Applied By Basso
Amazonで詳しく見る(US盤)
 Amazonで詳しく見る(MP3)
デンマークきってのバレアリック・レーベルであるMusic For Dreamsが2017年から新たに立ち上げたシリーズであるThe Serious Collector Seriesは、ミックスではなく敢えて繋がないコンピレーションとしてDJがジャンルに執着せずに良質な音楽を提供するという趣旨が感じられる内容で、今までにWolf MullerことJan SchulteとMoonbootsが広義の意味でレフトフィールド/バレアリックな音楽性を披露している。その最新作を担当するのは今をときめくレーベルであるGrowing Bin Recordsの主宰者であるBassoで、このレーベル自体がジャズやフュージョンにクラウトロック、ニューエイジやバレアリックにアンビエントと軽々とジャンルを越えていくレーベルだからこそ、このシリーズにBassoが抜擢されたのは極自然な事だろう。これまでのシリーズ以上に自由奔放で一見纏まりがないようにも思われる選曲なアルバムは、Hans Hassによる1974年作の"Welche Farbe Hat Der Wind"で始まる。フォーキーな響きながらもメロウでポップなこの曲はシュラーガーと呼ばれるジャンルに属すようで、日本風に言えば演歌?みたいなものなのだろうか、実に人情味があり古臭くはあるが妙に懐かしさが込み上げる。そこに続くはDJ Foodの"The Dawn"といきなりトリップ・ホップに変わるが、柔らかいタブラと朗らかなシンセが清涼に響き穏やかなアンビエントの情景が浮かび上がる。3曲目はRVDSの"Minuet de Vampire"と2016年作で新しい音源も選ばれており、ロウなリズムマシンやアシッドの響きがありながらも内なる精神世界を覗くような瞑想系テクノは、アルバムの流れを崩さない。そこに繋がるのは現在のニューエイジにもリンクするHorizontの1986年作の"Light Of Darkness"で、弦楽器らしき音がオリエンタル感を奏でつつも神秘的なシンセが厳かな世界観に包む美しい一曲。中盤には情熱的なギターと乾いたパーカッションが心地好いラテン・ジャズの"Nosso Destino"、朗らかな笛の音色が爽快なパーカッションが地中海のリゾート地を思わせる甘美なジャズ・フレーバーの強い"Tempo 100"と、メロウなムードを打ち出してぐっと色気を増す。後半は再度エレクトロニック度を強めてヒップ・ホップやシンセ・ポップも織り交ぜつつ、終盤にはGhiaの快楽的なシンセベースやセクシーな歌や電子音が甘美さに溶けてしまうようなシンセ・ポップの"You Won't Sleep On My Pillow"が待ち受けており、最後のJean-Philippe Rykiel‎による"Fair Light"でスペイシーなシンセが歌いまくり楽園ムードが広がる牧歌的なインストで、心は晴ればとしながら穏やかな終着を迎える。それぞれの曲はコレクションとしての価値も高いのだろうが、それ以上に普段は全く聞かないようなジャンルの音楽なのに探究心を駆り立てる魅力があり、こういったコンピレーションがリスナーを新たな方面へ手を差し伸べる意味において価値のある内容だ。勿論ニューエイジやバレアリックの流れでも適合し、今という時代にぴったりとハマるジャストなコンピレーションだ。



Check Basso

Tracklistは続きで。
続きを読む >>
| ETC4 | 07:30 | comments(0) | trackbacks(0) | |
Fabrice Lig - That Blue Synth EP (R-Time Records:RTM010)
Fabrice Lig - That Blue Synth EP
Amazonで詳しく見る(MP3)

テクノの聖地とまで崇められたデトロイトが、しかし今ではハウス・ミュージックはそうではなくとも特にテクノはかつての影響力は身を潜め、やや停滞期が続いているのは否定出来ない。その一方でそこから影響を受けた外部のテクノ勢は逆に精力的な活動を行っており、例えばベルギー屈指のデトロイト信者であるFabrice Ligも90年代半ばから複数の名義を用いて活動し、VersatileやF CommunicationsにR&S等のヨーロッパの著名なレーベル、Subject DetroitやPlanet EにKMSといったデトロイトのレーベルから大量の作品をリリースしてきた、強烈なデトロイト・フォロワーなアーティストの一人だ。本作はRekids傘下のR-Time Recordsからのリリースで、レーベル自体が名作のリイシューに力を入れている事もあり、ここに収録された曲も今の時代の新作ではなく20年間保管されていた未発表曲を引っ張り出したとの事。遂に日の目を見る曲はLigに期待するエモーショナルなシンセが爆発しヨーロッパから解釈したデトロイト的なコズミック感満載のテクノで、何故に今まで世に出なかったかが不思議な程の質だ。特に突出しているのは"The Meeting"だろう、9分にも及ぶ長尺ながらもビートは走らずに徹頭徹尾溜め感が続くのだが、少しずつ変化を見せるファンクネス溢れるシンセのラインが先導しながらそこにギャラクティックなパッドが覆いかぶさりながら壮大な宇宙空間を描き出す。アシッド・サウンドも飛び出して快楽性を煽りつつ、徐々にシンセのメロディーは生命が宿ったかのように暴れだして、ゆっくりとしたスピード感ながらも壮大な宇宙空間を旅するような感動的な曲だ。2015年録音の"Nebula 101"の奇妙なシンセの音色が効いた跳ね感のあるテクノもこれぞLigといった趣きで、荒々しいハイハットやキックのリズムは跳ねながらも微妙に変化していくシンセのミニマルな構成はツール性が強く、しかし何か金属が捻れるような音使いが独特で非常にファンキーなデトロイト影響下にある事を認識させられる。そしてよりツールに特化した1995年録音の"Noise's Revolt"は流石に活動の初期の頃だけあってまだまだ荒削りで初々しさも残るが、TR-909の安っぽくも生々しいリズムも相まって初期衝動のような勢いがあり、エグくシンセのミニマルなフレーズによって攻撃的な一面を見せる。それぞれ時代が異なる事もあり方向性の異なる曲が並んでいるが、どれも未発表にしておくにはもったいない位の良質なテクノで、ファンク×ミニマル×エモーショナルな音楽を十分に体験出来るだろう。



Check Fabrice Lig
| TECHNO14 | 12:00 | comments(0) | trackbacks(0) | |
ROTLA - Trasmissioni (Edizioni Mondo:MND010)
ROTLA - Trasmissioni
Amazonで詳しく見る(アナログ盤)
 Amazonで詳しく見る(MP3)
Running Back傘下で架空のライブラリー・レーベルとして運営されるEdizioni Mondoから、2019年のベストアルバム級の作品が登場。手掛けたのはローマのMario PierroことROTLAで、元々Raiders Of The Lost ARP名義ではコズミックなシンセ使いとブギーなマシン・グルーヴでイタロ・ディスコの系譜に並ぶ音楽を制作し、デトロイトのアーティストとも共鳴するエモーショナルな性質が魅力であった。近年はEdizioni Mondoから作品をリリースしており、以前にも増して有機的な響きを強めてリスニング性の強いバレアリックな方向へと向かっていたが、その決定打となったのが2018年の後半にリリースされた『Waves』(過去レビュー)。ギターやベースの生楽器も大幅に導入し豊かな情熱が広がるその音楽は最早サウダージとも呼べるバレアリック・ディスコで、ROTLAにとってのこれまでにない最高の曲になった。そしてその路線が発展して完成したのが本作なのだが、先ずジャケットの裏面を見ると制作に使われた機材が記載されており、ミニムーグやJuno 60にTR-808といったヴィンテージなアナログ機材、そしてギターやベースにローズ・ピアノといった生楽器も並んでいるが、そんな楽器を用いた手作り感に溢れた音楽を思い浮かべるだけで胸の高鳴りを抑える事が出来なくなってしまう。アルバムは夜空を星が飛び交うようなシンセのアルペジオとしみじみとしたギターが咆哮するビートレスな"Progressi Della Scienza"で始まり、幕開けに相応しい希望と高揚に満ちたバレアリック感が伝わってくる。続く"Telemusic"では生っぽさを意識したロウなディスコのビートに合わせて、清涼で淡い色彩感のあるパッドが伸びつつフュージョン的なコズミックなシンセが華麗に躍動するブギー系。と思いきや"Esterno Neve"では快楽的なシンセのミニマルなフレーズがテクノ的で、そこにか細いギターや繊細な電子音を被せて、ジャーマン・プログレにも似た不気味な高揚感を放つ。途中リッチなシンセサイザーがSF感を煽る短いインタールードの"Delta Sound"を経由し、透明感あるシンセが鳴る中を穏やかなで爽やかなピアノが引率する微睡んだディスコ・スタイルの"Nightlife"から、最後には颯爽としたリズムを刻みながらコズミックなシンセやギターが一つとなってじわじわとオプティミズムの頂上へと上り詰める"Timing"が感動的なエンディングを演出する。全ての演奏を一人でこなしたDIY性がライブ感にも繋がっており、所謂クラブミュージックにありがちな(全てがとは言わないが)無機質な音とは対極的な、温かく生き生きとした臨場感さえ感じられる音からは多幸感が溢れ出している。ディスコやジャーマン・プログレにアンビエントやイタロといった要素を含む過去から現在までのROTLAの音楽を網羅する折衷主義な内容で、そしてそれらはバレアリックというスタイルに包括されており、ここに一先ずアーティストの完成形が感じられる文句無しのアルバムとなった。尚、配信では前述の『Waves』EPから含め3曲が追加で収録されている。



Check Raiders Of The Lost ARP
| HOUSE14 | 12:30 | comments(0) | trackbacks(0) | |
Various - 雲の向こう 2丁目 (Jazzy Couscous:JC12)
雲の向こう 2丁目

日本の音楽をこよなく愛する日本在住のAlixkunは、現在の日本産音楽が世界的に見直しされるブーム前からJazzy Couscousを運営し、特にジャパーニーズ・ハウスの復権を後押しするように特に日本人アーティストの新作や旧譜のリイシューに勤しんでいた。また近年はアンビエントやニューエイジが世界的に再燃している動きに合わせたのだろうか、2018年には『雲の向こう : A Journey Into 80s Japan's Ambient and Synth-Pop Sound』(過去レビュー)というタイトル通りの日本のアンビエントやシンセポップの、決しては有名ではないものの今も尚聞くに耐えうる名作を纏めたコンピレーションを手掛け、ちょっとした話題となっていた。そして2019年も日本の音楽はより一層脚光を浴びているのだが、その流れにのって送り出されたのが『雲の向こう 2丁目』というタイトルまんまの第二弾。並んでいるアーティストは前作以上に聞いた事のない人ばかりで、良く言えば知る人ぞ知るというタイプなのかもしれないが、前作を気に入った人であれば本作も間違いなく愛聴するのは間違いないアンビエント/ニューエイジ/シンセポップの名作が詰まっている。斎藤美和子による"12 No Garnet"は当時は決してアンビエントを意識したのではなく可愛らしい歌も含めるとポップスとして制作したのだろうが、エレクトロニクスのキラキラとした輝きのある音や東洋的な不思議な旋律も用いて、しっとりとして落ち着いた感はポップス成分のあるニューエイジとして受け止められる。鈴木良雄による"Touch Of Rain"はジャズ・ベーシストだけありうっとり艶のあるベースが肝だが、そこに透明感のあるエレクトロニクスが静謐な空気を生み出し、コンテンポラリー・ジャズ×アンビエントな洗練されたBGMとして実にムードを感じさせる。鍵盤奏者の伊藤詳による"Essence Of Beauty"はいかにもアンビエントやニューエイジそのもので、波飛沫の音から始まりミニマルな電子音のループと揺蕩うような上モノにゆらゆらさせられる楽観的で弛緩した世界に、一寸の淀みもなくリラクゼーションな一時を味わう。ダンス寄りな曲も収録されており、安野とも子による"Sur La Terra"はアンニュイな歌とポップなメロディーに対してエレクトロかシンセファンクかのような機械的なビート感の安っぽさが逆に格好良く、やたら耳に残るのは細野晴臣プロデュースと知れば納得。サントラにアンビエントやニューエイジが起用される事は珍しくなく、本作にはサントラからの収録(畑野貴哉 による「Kanki」)もあるのだが、同様に漫画のイメージ曲として作られた笹路正徳の"Rune"は、シタールらしき音やパーカッションが効きながらもそのイメージ・アルバムという性質上随分と感情を揺さぶる系のエモーショナルなシンセやピアノの旋律が入っており、ドラマ性の強いエスノ・アンビエントだ。その他の曲も含めて和製のアンビエントやニューエイジにシンセポップの隠れた名作がずらりと並んでおり、近年それらの音楽のリイシューが盛んな状況においても本作のレア度という価値と音楽的な質は頭一つ抜けており、Alixkunの日本の音楽への偏愛さえも感じられる素晴らしいコンピレーション。アナログ仕様ではあるものの聞き易さもあって、この手の音楽の入門編としても参考になる一枚だ。



Tracklistは続きで。
続きを読む >>
| ETC4 | 12:30 | comments(0) | trackbacks(0) | |
ラーメン豚山 中野店
ラーメン豚山 中野店1

ラーメン二郎やそのインスパイア系で新しい店舗が出来ていないかと常日頃からチェックには余念が無いが、そのニューウェーブの中で都内や神奈川含め数店舗展開しているので気になっていたのが豚山。二郎という野菜と肉塊の山に登頂するから豚山なのだろうか、なんとも安直なネーミングのインスパイア系だが、調べてみると横浜家系ラーメン含む複数のラーメンブランドの運営やプロデュースも手掛けるラーメン企業のギフト株式会社が手掛ける新ブランドのようだ。株式会社が作る二郎系、個人経営とは異なり完全にマニュアル化されたインスパイの味とは一体と気になる事もあり、中野店へ訪問。今回は小ラーメン(780円)で、無料トッピングはニンニクヤサイマシマシアブラで注文。

やる夫1

そんな風に考えていた時期が俺にもありました
続きを読む >>
| FOOD,TRAVEL,HOT SPRING,ETC3 | 21:00 | comments(0) | trackbacks(0) | |