CALENDAR
      1
2345678
9101112131415
16171819202122
23242526272829
3031     
<< December 2018 >>
RECOMMEND
RECOMMEND
RECOMMEND
RECOMMEND
RECOMMEND
RECOMMEND
ジ・ワン
ジ・ワン (JUGEMレビュー »)
ウィル・セッションズ & アンプ・フィドラー Feat. デイムス・ブラウン,DAMES BROWN WILL SESSIONS & AMP FIDDLER Feat
RECOMMEND
RECOMMEND
RECOMMEND
RECOMMEND
NEUE TANZ
NEUE TANZ (JUGEMレビュー »)
YELLOW MAGIC ORCHESTRA
MOBILE
qrcode
SPONSORED LINKS
Max Essa - Lanterns (Music For Dreams:ZZZV18005)
Max Essa - Lanterns
Amazonで詳しく見る(アナログ盤)
 Amazonで詳しく見る(MP3)
Bear FunkやIs It Balearic?にHell Yeah Recordingsといった人気のバレアリック・レーベルから作品をリリースしている日本在住のUKアーティストであるMax Essa、その才能と人気は間違いなく今度はデンマークの最早伝統的ですらあるバレアリック系のMusic For Dreamsから初の作品となるアルバムをリリース。以前は生っぽくメロウなディスコやハウスが中心だった作風もここ数年はバレアリック/ダウンテンポへと移行しよりレイドバックした作風を強めていたが、本作ではその最終地点へと辿り着いたように半分程はビートレスな曲が占め、更にニューエイジな雰囲気も纏い美しい景色を喚起させる音像により癒やしのひとときを提供する。本人の紹介では一人誰もいない道路をタクシーに乗っている時に日の出に隠れていくネオンの灯り、出雲への寝台列車、沖縄の夕暮れ時のビーチなどをイメージにしているそうで、騒がしい都会の真夜中からの逃避と考えるべきだろうか。静けさの中に残響心地好いアコースティックギターの響きから始まる"Lights Painted For A Road Trip To Spain"、星が瞬くような電子音も散りばめながら中盤からは眩しいシンセのレイヤーが浮かび上がり、徐々に太陽の光に包まれていくような和んだアンビエントだ。"Beautiful Western River"ではやや内向的で暗めのドローンが支配し、宗教的なパーカッション使い等の響きもあって精神世界へと潜り込むメディテーション的な意味合いが強い。静謐なピアノや朗らかなギターが絡み合い霧が立ち込める中から朝焼けが浮かび上がってくるような"Orange Trail"、感傷的なアコーディオンとそれを装飾するピアノやストリングスによる昼下がりのうたた寝を誘うドリーミーなダウンテンポの"I Love You Today Too"と、リラックスした雰囲気の中に美しい情景も広がっている。B面に入ると柔らかいリズムも加わった曲も並んでおり、色彩豊かなシンセのドローンが静謐に伸びていく上に耽美なピアノやギターが情緒を加え、そして軽くふんわりとした生っぽいリズムが優しくビートを刻む"Lanterns"、つんのめる角ばったリズム感で軽く躍動し可愛らしいポップなシンセで意気揚々と散歩を楽しむようなダウンテンポの"Twenty Types of Dusk"と、ここら辺の曲調は現在のバレアリック系と親和性がありながらEssaらしいオーガニックでセンチメンタルなムードに陶酔させられる。ひたすら世の中の喧騒から離れた長閑な空気に覆われて、程好い情緒性で体の隅々まで清らかな音が浸透するリスニング性の強いアルバムは、忙しい日常の中でほっと一息つくのにも一役買う事だろう。



Check Max Essa
| ETC4 | 13:00 | comments(0) | trackbacks(0) | |
Michal Turtle - Return To Jeka (Music From Memory:MFM029)
Michal Turtle - Return To Jeka
Amazonで詳しく見る(アナログ盤)
 Amazonで詳しく見る(MP3)
2018年もオブスキュアと呼ばれるスタイルの音楽はMusic From Memoryが先導していたように思う。特定の音楽のジャンルに縛られる事なく、また有名無名といった知名度にかかわらず、時代の狭間に埋もれた音楽から今という時代に生まれた音楽まで、今年もMFMは多くの作品を掘り起こした。そんな作品の一つがUKのドラマー/鍵盤奏者であるMichal Turtleによるもので、2016年には同レーベルより未発表曲集の『Phantoms Of Dreamland』(過去レビュー)もリリースしていたのは記憶に新しいだろう。バレアリックからファンク、ポスト・パンクにフュージョンからダブにエキゾチック等掴みどろこの無い音楽性は実験的と呼ぶに相応しく、しかし公式には1983年にアルバムを一枚のみリリースしたのみのアーティストを音源を掘り起こすMFMの目の付け所は流石と言う外にはないが、またしても更なる未発表曲をリリースするのには舌を巻いてしまう。本作は1983年にリリースされたアルバムの後の2年間に録音されていた音源だそうで、その意味では前述の未発表曲集と音楽的に大きな差はなく、つまりは特定のジャンルに当て嵌めるのが難しいエクスペリメンタルな音楽になっている。呻き声のような不思議な楽器の唸りが持続する"Reincarnation"はピッチが狂ったような音響を奏でつつ、ベースやメロディーは未開のエキゾチックな感覚もあり、この時点で国籍やジャンルでの区分けが無意味である事を理解する。"Hyper Ethnic Blues"はそのタイトル通りで民族的でカラカラとしたパーカッションに引かれ、シタールらしき弦や電子音のミニマルな展開によりサイケデリックな目眩を引き起こす人力ミニマルか。一方で抜けの良いダブのリズム感を活かしたそのまんまタイトルの"Dub This Heavy"、土臭い生感覚のドラムやギターにベースなどその荒っぽい音さえもが臨場感に繋がる土着ファンクといった趣きで、しかしその脱力加減が心地好い。高揚感のあるシンセのアルペジオの幕開けがバレアリックぽい"Feel The Pain"は、そこからぐっと土着感あるリズムが入ってきてアフロ・ファンクな様相を見せれば、"Jovan's Island"ではウクレレの響きだろうかハワイアンの開放的な南国ムードたっぷりながらも奇妙な電子音が飛び交うなど、やはり本作も国やジャンルを超越した面白さがある。それが物珍しさだけではなく全編宅録精神爆発なDIYが故の自由さがあり、曲自身のリスニングとしても揺蕩う感覚にBGMとしての快適性もあり、個性的でありながらも難解さをひけらかすようなものではないのだ。



Check Michal Turtle
| ETC4 | 16:00 | comments(0) | trackbacks(0) | |
Alex Kassian - Hidden Tropics (Utopia Records:UTA 008)
Alex Kassian - Hidden Tropics

リニスングからダンス・ミュージック、過去の名作からカッティング・エッジまで、オブスキュアなレーベル性で展開するUtopia Records、レーベルとしてはLars BartkuhnやVangelis Katsoulisらがカタログに名を連ねており、単に踊らす事を目的としただけではない芸術的な美しさや豊かさも含む音楽性で、まだ歴史は浅いものの注目すべきレーベルの一つだ。そのレーベルの新作は二人組ユニットのOpal Sunnの一人でもあるAlex Kassian(Al Kassian)によるもの。Opal Sunnではフロアに適した現代的なテック・ハウスを手掛けているが、ここでは「未踏の地」という記載に津和の鷺舞という神事を写したジャケットからも分かる通り、何処かエキゾチックで神秘性もある音楽性を披露しておりUtopia Recordsのレーベル性を更に拡張するような作品だ。引いては寄せる波の音と木琴系のアルペジオや幽玄なストリングスが神秘的ながらも叙情的な世界へと引き込んでいくアンビエント寄りの"Olson Waters"から始まり、EPの中で最もハウシーかつダンスな作風の"Hidden Tropics"は民族的な笛の音やボイス・サンプルを用いて熱帯の深い森の中を思わせるエキゾチックな感覚があるが、そこに謎めいたシンセのソロが入ってくる途端にスピリチュアル性を増す。"Quiet Dawn"も水の流れる音を微かにバックに流し、そこに和楽器だろうか笛や木魚らしき音色によって瞑想へと引き込んでいく、自然と一体化したような寂静かつ侘び寂びのアンビエントを展開。B面は更にエキゾチックと言うか日本的な雰囲気を増し、尺八のぼうっとした音色や宗教的な鐘や木魚の深い音響、そこに鳥の囀りも入ってくる"Birds Of Bahia"は完全に環境音楽の一種で、その神聖な世界観に対し背を正して向かい合いたくなる。そしてミニマルにゴーンと深く響く鐘や木の打楽器の優しい音色が静寂の中に浮かび上がり、厳粛な雰囲気の中で抽象的な尺八が更に深くインナートリップを誘発する"Bells Of Ukyo"、尺八や篠笛の和楽器と豊かな電子音の絡みがビートレスながらも豊かな高揚感を生む"Hidden Tropics Revisited"と、全編通して自分の内なる心と向き合い瞑想にぴったりなイマジネーション溢れる音楽性だ。煩悩や欲望を捨て去りただただ音に耳を傾けたくなる静謐なサウンド・スケープ、Music From MemoryやGrowing Bin好きな人にも引っかかるのでは。



Check Alex Kassian
| ETC4 | 15:30 | comments(0) | trackbacks(0) | |
Daniel Avery - Song For Alpha (Phantasy Sound:PHLP09CD)
Daniel Avery - Song For Alpha
Amazonで詳しく見る(US盤)
 Amazonで詳しく見る(日本盤)
2012年にデビューを果たしたUKのDaniel Averyはその当時にして大物DJからの絶賛の評価を獲得し、アンダーグラウンドな雰囲気を纏いながらも新世代のテクノアーティストを代表するような風格を持って、制作家としてもDJとしても一躍時の人になった印象がある。広義な表現ではテクノと呼ばれる音楽性ではあるが、4つ打ちのみにとらわれずブレイク・ビーツやアンビエントのスタイルにサイケデリックやドローンといった要素も含むその音楽は、フロア志向ながらも多彩な表情を見せる表現力のあるダンス・トラックとして機能する。そして比較的フロア寄りだった2013年のデビューアルバム『Drone Logic』から5年、随分と時間は経ってしまったが待望の2ndアルバムが到着したが、これを聞くとAveryはハイプではなく最早その才能は疑うべくもない事を確信した。本作でもダンス・トラックが無いわけではないが、しかし何と言っても90年代前半にWarp Recordsが提唱したArtificial Intelligenceの続編的な、例えばPolygon Window(Aphex Twin)やAutechreにB12やSpeedy J、そしてF.U.S.E.(Richiw Hawtin)のそのシリーズの音楽性 - レイヴから解放されるべく想像力を膨らませるような精神に作用するホームリスニング・ミュージック - があり、テクノが決して踊る為だけの音楽ではなく自由な音楽である事を指し示している。アルバムはインタールード的な扱いの"First Light"で始まるが、ここから既にビートの入らない霞んだ電子のドローンによるメランコリーなアンビエントで、続く"Stereo L"ではF.U.S.E.よろしくなTB-303のうねるアシッド・サウンドを用いながらも、それは毒々しいと言うよりは気の抜けたオプティミスティック感で煌々としており、やはり真夜中のクラブの雰囲気とは異なっている。"Projector"に至ってはそのざらついたアナログな響きのリズム感とぼんやりと夢幻の電子音響は、初期のメランコリーなAphex Twinを思わせる。再びインタールード"TBW17"で凍てついたノンビート・アンビエントを展開し、そこに続く"Sensation"や"Clear"では繊細な電子音響を展開したディープかつモダンなテクノによって機能的なグルーヴを刻んで、フロアとの接点も失わない。しかしやはりアルバムの肝はAI的なイマジネーション溢れる感覚であり、前述のダンストラックに挟まれた"Citizen // Nowhere"の歪で破壊的なリズムが打ち付けながらも夢想のアンビエントなメロディーに包まれるこの曲は正にAIテクノらしい。勿論、先行EPの一つである"Diminuendo"のように痺れる電子音が空間を浮遊しながら粗いハイハットやミニマルなリズムに強迫的に闇に連れて行かれるテクノは、ただ90年代のノスタルジーに浸るだけのアルバムになる事を回避させている。そしてアルバムの後半、アシッドを用いつつも深いリヴァーブによって夢の中を彷徨うダウンテンポの"Slow Fade"や、何処でもないない何処かにいるような淡く霞んだドローンに覆われるアンビエント・ハウス的な"Quick Eternity"と、またしてもAphex Twinの残像が現れる。モダンとレトロ、肉体性と精神性、ダンスとリスニング、そんな相反する要素が自然と同居したアルバムは、インタビューによればクラブの枠を超える為と語っている。成る程、そのコンセプトは確かに達成されており、イマジネーションを刺激するようなアルバムは、これまで以上に表現力に磨きをかけた素晴らしい作品となった。



Check Daniel Avery
| TECHNO14 | 13:00 | comments(0) | trackbacks(0) | |
Bell Towers - My Body is a Temple (Unknown To The Unknown:UTTU 090)
Bell Towers - My Body is a Temple
Amazonで詳しく見る(MP3)

元々のお目当てはオーストラリアはメルボルンを代表するまでのアーティストとして評価を獲得しているAndras FoxことAndrew Wilsonのリミックスで気になっていたのだが、話題のDJ Hausが主宰しているUnknown To The Unknownの新作であり、そして本作を手掛けているBell Towersの作品自体も面白いダンス・トラックなので是非紹介したい。Towersは現在はベルリンで活動しているもののAndrasと同じくメルボルン出身だそうで、過去の作品を聞く限りでは快楽的なイタロ・ディスコや肉体感溢れるエレクトロニック・ボディ・ミュージックの音楽性が強く、一歩間違えれば今ではダサいと認定されるスレスレを行くような印象を受ける。本作もやはりその路線と言うべきか、しかし"My Body Is A Temple"のブイブイとした魅惑的なベースラインと辿々しい質素なキックが疾走りイケイケなグルーヴを生み出すこの曲はダサくもハイエナジー、そして何か無機質でしゃがれたような歌い方はEBMのそれである。しかし、薄っすらと浮かび上がってくる叙情的なパッドが入ってくる瞬間はぐっとエモーショナルな雰囲気に変化したりと、けばけばしく快楽的なイタロ・ディスコの中にもコズミックな感覚があるというか。似たようなタイトルをした"My Body Is A Tempo"は別バージョンと思われ、よりニューウェーブやEBMを意識したように音の隙間が目立ちながらよりリズムは重厚で攻撃的、ノイズや電子音を用いたダンサンブルなグルーヴなのに汗臭ささえも感じられるような肉体感に迫力が感じられる。そして注目すべきはAndrasによる"My Body Is A Tempo (Andras Remix)"、様々なスタイルや表情を持つAndrasがここではダンスの機能性に磨きを掛けており、原曲を研磨したように滑らかなキックに差し替えつつ上モノの動きも抑え目にミニマルな流れを生み出し、そしてキックが消えた瞬間に現れるアンビエント感溢れるメロディーのブレイクでぐっと情感を高める流れはドラマティック。Andrasによるリミックスはイタロな雰囲気もありながらよりモダンに洗練されており、こちらは硬派なテクノセットの中に組み込んでも違和感は無い出来だ。勿論Towersの野暮ったいディスコな作風も愛着があり、収録曲全てそれぞれ魅力的である。



Check Bell Towers
| HOUSE13 | 12:00 | comments(0) | trackbacks(0) | |