2010.05.07 Friday
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もうすぐリリース予定のワタナベヒロシことKaitoのビートレスアルバムからの先行シングルカット。とは言ってもA面にはアルバム未収録の"And That Was The Way (Echospace Dub)"が収録。ミニマルダブの現在形であるEchospace(Deepchord)がリミックスを提供していて、Kaitoの音源を完全にEchospaceへと塗り替えていて流石な手腕。押しては引き返す波の様なダビーな音響がどこまでも続くシンプルなのに奥深いミニマルダブで、しっとり濡れた感も妙に艶を感じさせます。しかし僕が気に入ったのはB面に収録されているKaito自身によるビートレスな3曲。正直に言おう、初めて聴いた時、僕は泣きそうになった。それ程までに切なく、そして美しい世界が広がっている。単なるビートレスなアレンジなどはされていない。よりオーガニックで、そして清流が溢れる泉の様に優しさが満ち溢れている。以前クラブで会った時にワタナベさんが、本作はアコースティックな音色を強調したと言う話をしていたのだけれども、正にその通りの人間的な温度を感じさせる音色。アンビエントではない、単なるビートレスでもない。ワタナベさんの朗らかな人柄が表現されたソウルテクノだ。
試聴
Check "Hiroshi Watanabe"