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Claude Young - Celestial Bodies (Fountain Music:FMCD021)
Claude Young ‎JR - Celestial Bodies
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デトロイト第三世代のアーティストとして知られているClaude Youngは、ここ数年はTakasi NakajimaとのユニットであるDifferent Worldとして日本から世界に向けて音楽を発信していた。残念ながらDifferent Worldは解散してしまい僅かな作品のみしか残す事が出来なかったが、それとは並行して個人で音楽制作も行っていたようで、2013年には8年ぶりとなるアルバム"Celestial Bodies"を完成させた。2000年に入ってからのClaudeはトラックメーカーとしての活動が目立っていたわけではないので動向を知る由もなかったのだが、このアルバムを聴くと彼にとってはダンスミュージックは彼が持つ要素の一つでしかなく、テクノと言う音楽を元により自身の内に眠る世界を表現する事に重点を置いている事が伝わってくる。そしてデトロイトのアーティストと言えば思い付くのが「宇宙」と言う単語だが、このアルバムは正にそんな「宇宙」が想起される音楽性であり、例えば同郷のJeff Millsが追い求めるコンセプチュアルな音楽と共通する点は多い。"Celestial Bodies"、日本語では「天体」と名付けられた本作に含まれる楽曲の多くはダンス・ミュージックでないどころか、リズムさえも入っておらずアンビエントと呼ばれる音楽に近いほどだ。それどころか壮大な世界観と重厚かつ美しい音響にはオーケストラを思い起こさせる場面さえあり、電子楽器を元に重力から解放された宇宙へ、星と星の間を行き交うようなドラマティックなサウンド・スケープが広がっている。まるで遥か闇の彼方から宇宙線が降り注ぐようにドローンな電子音響が周辺には広がっており、その中で孤独な宇宙遊泳を楽しむかのようでもある。意外と言えば意外なまさかのリスニング系のアルバムには驚いたが、想像力を刺激するアンビエントとして心地良い。

試聴

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| TECHNO10 | 22:00 | comments(0) | trackbacks(0) | |
Quilla - Remix Project Part One (Visionquest:VQSE001)
Quilla - Remix Project Part One

Seth Troxler、Ryan Crosson、Lee Curtiss、Shaun Reevesの4人組ユニットのVisionquestは、同じ名前を用いてレーベルも運営しているが、その中でヴァイナルのみでの提供を行う新シリーズ"Visionquest Special Editions"が発足している。そのシリーズの第一弾はカナダのAnna Luisa DaigneaultことQuillaによるデビュー作となるが、そこに名を連ねるリミキサー陣の豪華さに目が行くのは間違いない。Ricardo Villalobos、Shaun Reeves、Mirko Loko、Craig Richardsと大箱系のアーティストをこれでもかと揃えているのだから、話題になるには十分過ぎるだろう。ネームバリューから期待される"Ricardo Villalobos & Shaun Reeves Remix"は、如何にもVillalobosらしい密林奥地の湿地帯を進むかのような怪しいエキゾチック・ミニマルを展開しており、民族的なパーカッションがより有機的な音色を強めている。しかし本EPで大箱受けしそうなのは"Mirko Loko's Sunrise Tool"だろうか、色っぽい歌を前面に出した上で大袈裟で派手なリズムが脈打つトライバルへと仕立てあげ、朝方のフロアに合うふわっと精神が解放されるような祝祭の瞬間が待ち受けている。それとは対照的に"Craig Richards Remix"はピッチが狂ったようにビートは遅くなりボーカルも排除して、トリップ感のあるシンセによってどろどろした沼地の深みへと嵌めるようなダウンテンポへと様変わり。三者三様、時間帯とジャンルに合わせて使い分けが出来るような内容となっており、それぞれの持ち味が発揮されたリミックスと言えよう。お薦めはやはりMirko Lokoのリミックスだ。




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| TECHNO10 | 19:30 | comments(0) | trackbacks(0) | |
Duplex - First Day EP (Dolly:Dolly 16)
Duplex - First Day EP
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ベルリンはPanorama BarでもレジデントDJを務めるSteffiは、自身でも2010年からDollyと言うレーベルを始動させている。オランダ出身である影響もあるのか、オールド・スクールな空気も持ち合わせたデトロイト風なエモーショナルなテクノ/ハウスをリリースしており、Steffiのバックボーンが投影されているのではないだろうか。そのレーベルの新作は同じくオランダ出身のChris Aarse & John MatzeによるDuplexがフィーチャーされ、Dollyに期待するようなオールド・スクールながらも憂いを帯びた音を鳴らしている。アナログ性を強く打ち出したドタドタとした乾いたリズムが走る"First Day Jx3Po"は、しかしその上では神秘的なコードやスペーシーなシンセが反復し、一時の宇宙遊泳を楽しむかのようなドラマティックな世界が広がっている。それをシカゴのSteven Tangがリミックスした"First Day (Steven Tang Remix)"は、正確に刻まれるハイハットやキックのリズム感を強めながらも上モノやアシッドサウンドなどもより洗練され、デトロイト・テクノを喚起させる未来的なハイテック・テクノへと見事に生まれ変わらせた。裏面にもより宇宙へと強く飛翔しエモーショナルな感情が溢れ出るテクノの"Skystream"、ハウス寄りの夜っぽいしっとりした妖艶さを増したテック・ハウスの"Almost There"を収録し、実にDuplexらしいアナログ感覚が優しく馴染むエモーショナルなテクノを披露している。DollyにとってもDuplexにとってもその価値を高めるであろう作品となり、今後の活躍にも期待せざるを得ない。



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| TECHNO10 | 12:00 | comments(0) | trackbacks(0) | |
Pop Ambient 2014 (Kompakt:KOMPAKT CD 113)
Pop Ambient 2014
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ドイツはKompaktが送る冬の風物詩、名物アンビエント・テクノのシリーズとなっているPop Ambientも2014年作で遂に14作目となる。もう気温も温かくなり紹介するのも今更感は否定出来ないが、近年はどうも恒例となり過ぎた為に停滞感が拭えなかったこのシリーズにしては、2014年作は意外にも当たりと思える良作だ。特筆すべき点は幾つかあるが、2008年以来にこのシリーズに参加となるUlf Lohmannは、初期のKopmaktを支えていたアーティストの一人だ。そのUlfによる"Sicht"はアンビエントではあるが、温かい陽が射すように電子音が穏やかに広がる楽園が目の前に広がるようで、何だか夢の中に居るようだ。Kompaktを代表する一人でもあるThomas Fehlmannの"Treatment"も素晴らしく、静謐なピアノの音が零れ落ちながら揺らぐシンセ音が時間軸をゆっくりと伸ばしていく幻想的な曲で、心拍数が静かに下がっていく。同じくシリーズに頻繁に顔を出すMarsen Julesによる"The Philosophers Trap"は最早アンビエントと言うよりは、ステンドガラスを通過した極彩色の光が散りばめられたような美しい音を放ち、宗教的な神々しい佇まいさえ発する瞑想的で鎮静なる曲だ。話題と言えばCologne Tape(Jorg BurgerやThe Fieldらによるプロジェクト)も曲を提供しているが、それよりもThe FieldをGasがリミックスした"Cupid's Head (Gas Ambient Mix)"が白色光の揺らぐノイズに包まれるミニマル×ドローンなアンビエントで素晴らしい。そのGasことWolfgang Voigtは、自身の名義では"Ruckverzauberung 8"なるフィールドレコーディング風の抽象的な電子音を淡々と鳴らすなど実験的な側面も見せている。正直このシリーズに新鮮味を見出すのは最早困難ではあろうが、しかし本作に於ける精神安定作用は例年以上に効果的で、寝る時のBGMとしてもお勧めなのである。



Tracklistは続きで。
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| TECHNO10 | 12:00 | comments(0) | trackbacks(0) | |
Stephen Brown - Illuminance EP (a.r.t.less:A.R.T.LESS 2191)
Stephen Brown - Illuminance EP

ドイツにて極限までの美しいディープ・ハウスを追求するMojubaは、それとは別の方向で傘下に幾つかレーベルを運営しており、その一つにa.r.t.lessがある。その「Less」と言う言葉が示す通りもう少しシンプルさを追求しながら、デトロイト・テクノの発展に寄与したKirk Degiorgioのレーベル名にもオマージュも兼ねて、Mojubaよりはテクノを推し進めているレーベルだ。そのレーベルの3年ぶりの新作は、かつてTransmatやSubject DetroitにDjax-Up-Beatsからもリリース歴のあるベテランのStephen Brownだ。UKはスコットランドのアーティストではあるが古くからデトロイト・テクノへ関連しており、となればa.r.t.lessから作品をリリースするのにも疑問はない。乾いたなキックとハイハットが長く4つ打ちを刻みながら、突如としてぼやけたシンセが反復し出す"Sd1"。派手な展開はなく音の抜き差しで執拗に攻める正にDJ仕様な曲だが、アンダーグラウンドなフロアの闇を照らすようなピュアな輝かしさもあり、a.r.t.lessらしいエモーショナルな面が光っている。そして"Free & Easy"は重いキックと共に鈍いパーカッションが変則的なビートを打ち鳴らす重厚感のあるファンキーなテクノだが、やはりリズムの上には幻想的なパッドやピュアなシンセが覆い被さる浮遊しており、デトロイト・テクノの影響は強く感じられる。両曲とも無駄な音は省きすっきりした構成を保ちながらもビートがしっかりと刻まれ、そしてエモーショナルな感覚が仄かに湧き上がってくる点は正にa.r.t.lessらしい作風と言えよう。これを機にa.r.t.lessが再度動き出すのか、レーベルの動向にも要注目だ。



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| TECHNO10 | 10:30 | comments(0) | trackbacks(0) | |
100DSR Compilation (Delsin Records:100DSR)
100DSR Compilation
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オランダと言えば古くからデトロイト・テクノに影響を受け、実験的かつフロアだけに集約されない広範囲なテクノをリリースする事に長けたレーベルが多い。その中でも1996年にオランダはアムステルダムに設立されたDelsin Records(とその傘下のAnn Aimee)は、ベテラン勢の安定した作品を手掛けると共に新人の発掘・育英にも力を注ぎ、数々の名作を世に送り出してきた重要なレーベルだ。最初にデトロイト・テクノに影響を受けたと述べたが、勿論そこから大きく飛翔しミニマルやブレイク・ビーツにリスニング系なども手掛けており、その多様性を十把一絡げに述べる事は最早出来ない。そんなレーベルの運営も17年に及ぶが、そのカタログ100番を飾るために用意されたのが本コンピレーションである。CDでは2枚組で、Delsinに関わりの深い新旧アーティストが(全てが新曲と言う訳ではないが)曲を提供しており、正にDelsinの音楽性を知るためにはこれぞと言うべき内容になっている。如何にもDelsinらしいピュアな響きを持つBNJMNによるリスニング系の曲もあれば、Delta Funktionenによる鈍い響きと低いベース音がダークな雰囲気を持つテクノもあり、ダブ・ステップに傾倒した今っぽいA Made Up Soundによる曲もある。Claro Intelectoの荒々しい残響が交錯するダブ・テクノもあれば、IDM的な音と戯れるようなCimのエレクトロニカもあり、Ross 154(Newworldaquarium)の退廃的なビートダウンだってある。極み付きはデトロイト第2世代のJohn Beltranが雨上がりの感動的な情景が浮かび上がる余りにも切ないアンビエントを披露している。これがDelsinだ、決して安住の地に留まらずに様々な音を吸収しながら、今という時代の音を創り出す現在形のテクノ・レーベルなのである。もしテクノを聴いていてDelsinに馴染みが無いのであれば、是非この機会に接触するには良い機会となるだろう。



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| TECHNO10 | 12:00 | comments(0) | trackbacks(0) | |
CD Hata × Koyas - Play Off The Cuff Vol.1〜encounter〜 (psymatics:DQC-1211)
CD Hata × Koyas - Play Off The Cuff Vol.1〜encounter〜
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ジャムバンドのDachamboでキーボードを担当するCD Hata、DJ Yogurtとの活動や蛍光灯バンドでに活躍するKoyasが、即興で人力ダンス・ミュージックを行うために新たにタッグを結成。両者ともウェブや雑誌での機材のレビューを行うなど機材への精通したアーティストであり、かつクラブ・ミュージックやロックの両方のプロダクションに関わりながら活動をしているのだから、そこで電子楽器を用いながらも即興性の高いプレイを行う事も自然の流れだったのだろう。このライブ音源には敢えてトラック名は付けられずに8つのセクションのみに分けられており、それも便宜上とだけあって実際には70分にも及ぶ電子音のフリーセッションとなっている。序盤はまだ両者が相手の出方を伺うように、アンビエントのようでありジャーマン・プログレのようでもある定形を成さない電子音を広げていき、徐々に姿を現すようにミニマルなシーケンスを作っていく。ダンス・ミュージックの音とグルーヴ感を成しながらも先の予想出来ない変化に富んだ展開は、確かにリアルタイムで変化を可能とするセッション性を重視しており、もやっと浮かび上がってくる不思議な電子音が小宇宙を形成する。中盤以降はよりダンス・ミュージックとしての体系を強め、両者の音が一体となりハイエナジーかつ原始的な胎動が脈打つ快楽的な流れもあり、こんな予想外な展開も即興だからこそと言えるのでは。そしてラストの"Section #8"では琴線を震わすエモーショナルな旋律も飛び出して、感動的なクライマックスを迎えて切ない余韻を残してライブセッションは幕を閉じる。ライブでありながらDJ的でもあり、またその逆でもある可逆的なプレイはやはり二人がロックにもダンスにも深い造詣があるからこそ。今後もこの即興セッションは継続するそうで、一体どんな化学変化を見せるのか楽しみだ。



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| TECHNO10 | 12:30 | comments(0) | trackbacks(0) | |
Garnier - AF 0490 (Still Music:STILLM037)
Garnier - AF 0490
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フレンチ・テクノシーンのカリスマとも言えるLaurent Garnier。DJとして勿論超一流である事は言うまでもないが、トラックメイキングに於いてはフロアでの機能性を追求しつつ、時にはフロアを離れて実験的な音楽を手掛けたりと常に果敢な姿勢を持つアーティストである。その果敢な精神性が故に一昨年から昨年に掛けてはメジャー志向なEd Banger Recordsからもリリースし、時としてファンが期待する方向性にはそぐわない事もあるのだが、それも前進を続けると言う意志があってこそ。そして今年は複数のレーベルから複数のスタイルでEPをリリースする事を公言しているが、本作はその第一弾である。リリース元はシカゴ・ハウスやデトロイト・ハウスに深く関わりを持つStill Musicから…となれば、その内容を疑う必要などないだろう。結論から言ってしまえばガルニエにはアンダーグラウンドが似合っていて、やはり無骨で逞しい男なのだ。本作を制作した際にはシカゴ・ハウスの伝説であるTraxやDance Maniaに触発されたそうだが、その結果としてタイトルからして痺れる"Bang (The Underground Doesn't Stop)"は、確かにシカゴ・ハウスの粗暴で性質を取り込みながらギラギラしたシンセや不穏な呟きが攻め上げるダークなテクノだ。また、気が抜けたような安っぽくも早いビートが特徴の"Boom (Chakolak)"はシカゴ・ハウスから派生したフットワークの影響が感じられ、行く先を遮る物全てを刈り取るような破壊的なビートと凶悪じみた笑い声が浮かび上がってくる"Beat (Da BoxX)"はシカゴのテクノの狂ったような感覚が通底している。確かにこの作品に於いては、時代感と言うものはおおよそ無いだろう。しかし昔からフロアに於いて肌で感じ取ってきたシカゴ・ハウスを咀嚼し、その要素をガルニエ流のダンストラックとして構築した結果、今のフロアに於いても即戦力となるよう強烈なエナジーが迸る作品となった。本作によってカリスマが完全なる帰還をしたのである。



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| TECHNO10 | 12:00 | comments(0) | trackbacks(0) | |
G.I.O.N. - Rising Up EP (Human Race Nation:hrn 9)
G.I.O.N. - Rising Up EP
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日本は長野にて10年程の活動を続けるインデペンデント・レーベルのHuman Race Nation。Atsushi FujisawaとShouhei KoshiによるG.I.O.N.名義で活動する場であり、非常にのんびりとしたペースではあるが時折発表する作品はフロアに根ざした機能的なテクノで、地道な活動ながらも着実に個性を上積みしている。そしてG.I.O.N.による3年ぶりの新作は、今までにもテクノリスナーには馴染み深いアーティストをリミキサーに起用してきたのと同様に、今回もHiroshi WatanabeによるQuadra名義と、そしてシカゴ・ハウスの巨匠であるRobert Armaniを起用している。G.I.O.N.による"Forever Forward"は乾いたキックやハイハットなど最小限の音で鋭角的なリズムを生み出した完全ツール仕様で、全体をシェイプアップして音の抜き差しで展開を付けているのだが、このリズムのみによる粗暴なグルーヴ感は何となくシカゴ・ハウスに通じるものを感じる。対してQuadraのリミックスはよりどっしりした4つ打ち感を強めた上に、オリジナルにはない叙情が溢れだす幻想的なメロディーを被せて、まさにヒロシワタナベ風なしんみりしたディープな世界感を展開。逆にRobert Armaniはオリジナルの方向性をそのまま推し進めて、前のめりな暴力的グルーヴにドラッギーな発信音を付け足して、ガッチガチで狂ったようなシカゴ・テクノを披露。機能性のオリジナル、感情に訴えかけるQuadra、インパクト勝負のRobertと三者三様の持ち味が発揮されており、DJによってどれを使うかと選択肢のある一枚となっている。



Check "G.I.O.N."
| TECHNO10 | 21:30 | comments(0) | trackbacks(0) | |
DJ Hell - Kern Vol. 02 (Tresor Records:KERN002CD)
DJ Hell - Kern Vol. 02
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現在のテクノシーンの中心地とも言えるベルリン・テクノは多様性とアンダーグラウンド性を伴いつつ隆盛を誇っているが、昔からのジャーマン・テクノのファンにとってはベテランでもありInternational Deejay Gigolosを主宰するDJ Hellも馴染み深いのではないだろうか。本作はベルリンの重要なテクノレーベルであるTresorが新たにスタートさせたMIXCDシリーズ「Kern」の2作目で、DJ Hellも単に一括りにテクノと言うだけでなくアフロ・アシッドやエレクトロ、ブレイク・ビーツ、デトロイト・テクノにインダストリアルなものまでプレイし、多様性とアンダーグラウンド性を両立させている。しかし音のムード自体は先進的と言うよりは懐古的なオールド・スクール感を打ち出されており、良い意味で言うと流行や時代感に頼る事なく自身のタイムレスかつ破茶滅茶なノリが息衝いている。出だしから管楽器の怪しいメロディーが先導する民族的な"Movements 1-4"で始まると、暗い雰囲気とレトロなビートのハウス"Quad 1"、そしてやはり暗く退廃的なエレクトロの"Club Therapy"、更にはDJ Hellのデトロイト愛を示す"War Of The Worlds"と序盤からシリアスながらもジャンルを横断した個性を見せ付ける。そしてやはり目立つのは前述のDark ComedyにInner City、Robert Hood、DBXなどデトロイト系のアーティストの曲が惜しげも無く使われている事だが、一方では近年のテクノシーンで俄に脚光を浴びるJonas KoppやReconditeの冷たいマシーンサウンドを軸にインダストリアル色の強いテクノも投入して、より暗闇の中をひたすら突き進む。DJ Hellにしては随分と生真面目で一見地味なようには聞こえるが、しかし音の古さゆえなのだろうかジャンルの幅広さ故なのか、何でもありのレイヴ的な快楽主義に覆われたところにDJ Hellの個性を感じ取る事が出来るだろう。ドイツではBerghain系のテクノが圧倒する中で、DJ Hellはそれに安易に寄り添う事なく自分の道を歩んでいる。



Check "DJ Hell"

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| TECHNO10 | 23:00 | comments(0) | trackbacks(0) | |