Black Jazz Consortium - Evolutions EP (Perpetual Sound:PS001)
Black Jazz Consortium - Evolutions EP
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US勢の中では飛ぶ鳥を落とす勢いのテック・ハウス系DJのFred P.。FP-OnerやFP197といった変名活動も含めて多量な作品をリリースしながらも、幻想空間のディープ・ハウスや情緒的なアンビエンス、またはオーガニックなジャズ要素と幅広い才能を発揮し、そのどれもが一級品の質を保つ才人。今までSoul People Musicを運営してきたがその活動を停止させ、新たに始動させるのがPerpetual Sound。そのレーベル第一弾として自らの変名であるBlack Jazz Consortiumによる4年ぶりのEPを抜擢したが、ここら辺のレーベルやアーティスト名の違いは一体何なのか、明らかにはなっていない。しかし作品自体はいつも通りのエモーショナルなテック・ハウス路線だが、"Essential Paradise (Fred P Reshape)"ではややFP-Oner名義にも似たオーガニックな響きがあり、ざっくりとジャジーなビート感とウッドベースの湿った低音、そこに手弾き感の強いフュージョン風なシンセのメロディーを重ね、心地好い浮遊感と共に宇宙空間を駆け抜ける。"Mystery Of Fantasy (Reprise)"は2分半のインタールード的な曲で、華麗なシンセストリングスを前面に打ち出しつつビートレスな構成がシネマティックな風景を浮かび上がらせる。それをMr.Gがリミックスした"Mystery Of Fantasy (G's Fantasy Mix)"はシカゴ・テクノを思わせる硬いリズムが打ち付けるダンスな曲へと生まれ変わり、ダークな呟きとゴリゴリしたリズムを軸にミニマルな構成で引っ張っていくフロアでの機能性重視な作風だ。最後の"120 Black Key Experiment (Continuation Interlude)"もインタールード的な意味合いが強く、様々なスポークンワードを用いて近未来の宇宙空間を思わせるSFアンビエントだが、こういったスペーシーな世界観もFred P.お得意の演出だ。新たに立ち上げたレーベルのコンセプトがどういったものかを知る由も無いが、曲自体はFred P.らしい流麗でエモーショナルなテック・ハウスやアンビエント性があり、期待通りといった印象だ。



Check Fred P.
| TECHNO14 | 13:30 | comments(0) | - | |

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