2008.06.17 Tuesday
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一時期は日本でもドラムンベースが流行っていた時代があったのに、最近ではめっきり日の目を浴びなくなっておりますね。と言うかメディアが騒ぎ過ぎただけで、逆に今では元に戻り本当のファンだけが追っている状況なのかなと考えております。自分もドラムンベースに入れ込んでいた訳ではないので今ではこの手の音楽を聴く事は滅多にありませんが、LTJ Bukemなんかはドラムンベースを超えた音楽性を持っているので流行に関係なく楽しめる人だと思います。本作はドラムンベース流行がちょっと過ぎ去った位にリリースされたアルバムで、そんな過渡期を打破する為にLTJ Bukemもより奥深い音楽性を求めて挑んだ作品です。強烈なビートを叩き出すドラムンベースは少なめ、目立つのはルーツを意識したジャズやダウンテンポを取り込んだ楽曲で、外に向けた攻撃的な音と言うよりは精神を優しく抱擁する様な内省的な音楽性。アタックの強いドラムンベースも勿論それなりに楽しめるけれど、長く聴くならしなやかで柔軟なビートを奏でる本作が適していると思います。また非常に繊細で美麗に奏でられるシンセサウンド群、曲を彩るコズミックなSE等も多様されていて、個人的にはデトロイトテクノに通じる宇宙観を感じました。聴き終わった後は、豊かな気持ちになれるエレガンスな音楽ですね。
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