2008.12.10 Wednesday

Amazonで詳しく見る
もはや元NEEDSのメンバーと言う肩書きも不要なLars Bartkuhの4作目。3作目がちょっと前に出たばかりなのにもう新作とは驚きですが、今回はクラブジャズシーンを代表するレーベルであるソナコレからのリリースです。リリース元を意識したのかどうかは不明ですが、前作がポストロック寄りだったのに対し新作では幾分かフュージョン節が顔を見せている気がします。と言っても相変わらずのマルチプレイヤーっぷりを発揮して、一人で各楽器を演奏しプログラミングもやっているのでそれ程変わり映えが無いのも事実。基本的にはギターで哀愁に満ちた旋律を奏で、ハートフルなコーラスで深みを増し情緒豊かな世界観を演出。ざっくりとした生の音は臨場感があって実直に心に響き、素直に音と向き合えるような普遍的な音楽。小細工はいらない、無駄な肉付けもいらない、必要なのは心に響く感情的なメロディー。Lars Bartkuhnの向かう先は、クラブミュージックに依存しない感情的な音楽と言う事なのでしょう。とは言えただの懐古主義に陥らずに現代的なプロダクションをしているのは、さすが元NEEDSと言ったところですね。
試聴
Check "Lars Bartkuhn"