2010.07.09 Friday

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数年前から自身のGlimpse RecordingsやCadenza、Planet E、Buzzin' Flyなど名門レーベルから作品をリリースしているChris SperoことGlimpseですが、今までバードシリーズや"% Black"シリーズをまとめた編集盤はあったものの、ようやく彼のキャリアで初となるアルバムが届きました。しかしながら彼の初期の作風はDJツールに特化したミニマル中心だったはずですが、このアルバムはバラエティーに富んだ作風へと変化しており意外性があります。初っ端の"Walk Tall"ではマリンバが印象的なカリビアンなハウストラックでそれを感じられますが、その後も歌物のメロウなテックハウス"If I Was Your Girl"、デトロイトハウスまんまなラフでムーディーなハウス"Things To Do In Denver"、エスニックでチリアンミニマルを思わせる"Alone Again"、そして神々しく壮大な展開を繰り広げる異色の"Train In Austria"まで色々とスタイルを詰め込んでおります。だからと言って散漫な印象は無く、ローファイとアナログが好きだと言う彼の発言通りに全編が素朴で柔らかい音に満たされており、徹頭徹尾人肌を感じさせる温もりが感じられます。以前のミニマルな作風はムーディーなモダンハウスへと移行していて、上手く時代に乗ったのでは。
試聴
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