2010.12.02 Thursday

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Cadenzaと言えば現在のハウス/ミニマルシーンの中でも特に注目すべきレーベルで、今年だけでも膨大な新作をリリースしている脂の乗ったレーベルですが、その勢いを生かしてアルゼンチンからの若手アーティスト・Ernesto Ferreyraのアルバムもリリースさせました。ミニマルやハウスが竹の子のように溢れかえるシーンの中でも、独特の繊細な美意識とトライバルな民族臭で魅了するCadenzaですが、やはりこのアルバムも熱帯や南国を思わせる楽天的なパーカッションが効いておりCadenzaのイメージを裏切らないアルバムになっております。重さよりも軽さ、攻撃性よりも美しさに重点を置いたハウスですが、単純に音が軽いのでなく軽快で躍動感のある軽さが小気味よく、柔軟でオーガニックな音色と相まって艶・色気さえも感じられる美意識こそCadenzaの特徴ではないでしょうか。一見派手派手しい展開は少ないですが、スルメのようにじわりと恍惚の沼にはまらせるタイプですね。アルバム全体の音の統一感はありつつも曲毎のバリエーションにも富んでおり、ダンストラックとしてもリスニングとしても楽しめるアルバムになっておりますよ。
試聴
Check "Ernesto Ferreyra"