2011.04.08 Friday

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2009年にデビューを飾ってからJiscomusic、Flashback、Endless Flight、Whiskey Discoなどビートダウンやニューディスコ系に強いレーベルから怒涛の勢いで良作をリリースし、今引く手数多の存在であるアーティストEdward CurrellyことEddie C。クラブミュージックの界隈でもMark EやThe Revengeを筆頭にニューディスコと呼ばれるジャンルが一部で猛威を振るっておりますが、彼の初となるこのアルバムもその流れの中で確かな才能を見せつける作品となりました。ヴァイナルユーザーだと自負する彼の気質にも通じるが如く、彼の音にも時代を感じる懐かしさや温かさの伝わるディスコオリエンテッドな音が基礎にあります。しかしそうでありながら構成としては現代の時代に合わせたミニマルな要素も多く、耳に馴染みの良いワンフレーズを上手く反復させたフロア向けのトラックが多く、決して単に古い音楽の物真似ではなく温故知新な再構築と言えるのではないでしょうか。アッパーな曲は殆ど無くビートダウンにも近いゆったりとした流れで優しいメロディーを存分に聴かせてくれ、格好良くファンキーでありながらしっとりソウルフルで、そしてエレクトロニックなのに非常に人間臭い血の通った音楽であります。激しく踊らせるのではなく、音に身を委ねたくなるこんなアルバムもまた素晴らしい。
試聴
Check "Eddie C"