2011.05.27 Friday
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KompaktからKaito名義で華々しい世界デビューを飾ったのが2001年(実は1996年に本人名義でNite Groovesから世界デビューしている。と言う事は最初期から世界を相手に音楽を作っていたのだ)、そこから既に10年が経ち世界を股にかけるアーティストにまで成熟したワタナベヒロシ。自分もKaito名義の最初のEPから追っかけており当ブログでも何度も紹介する程に彼の音楽にどっぷりはまっておりますが、どれだけ時間が経とうとどれだけの作品のリリースを重ねようと一向に熱が収まる気配はありません。本人名義では4年ぶり2枚目となるこのアルバムも、タイトル通りにワタナベさんのポジティブなヴァイヴが詰まった清々しい心象を伺えます。インタビューで"Think"ではなく"Sync"、自分自身が前向きな考えに同調して行くと言う事を述べておりましたが、確かに何事にも負けない前向きなエネルギーが伝わってきます。基本ワタナベさんの音楽は何時だってポジティブですが、このアルバムではKaito名義に比べると曲尺はコンパクトに収め振り幅も小さくし、クラブミュージックを意識したビートの強さを打ち出して、体感的にポジティブな力強さを感じさせてくれます。勿論ワタナベさん特有のある種トランスにも似た叙情的な染み入る美しい音も全く損なわずに、喜びや切なさや儚さも飲み込んだ熱き感情が入れ乱れ、聴く者の魂を揺さぶるアルバムとなっております。作る人の感情がダイレクトに伝わってくるようで、その意味でも"Sync"しているのだと感慨深い気持ちになりました。
試聴
Check "Hiroshi Watanabe"