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Don Cherry - Organic Music Society (Caprice Records:CAP 21827)
Don Cherry - Organic Music Society
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僕がDon Cherryの名を初めて耳にしたのはCalmのアルバム"Ancient Future"(過去レビュー)において、"Utopia & Visions"と言うスピリチュアルな曲を聴いた時だったと思う。余りにも切なく琴線に触れるこの曲が実はDon Cherryのカバー曲である事を知り、そしてこの曲が収録された本アルバムを求めた結果、その当時はアナログのみのリリースでありそれさえも高額な価格で取引されていて手が出せないままで今日まで10年近くが過ぎていた。しかし先日、突如としてLPと同じ仕様であるオリジナル見開きジャケットの形態で本アルバムは初CD化された。Don Cherryについては僕も深い知識を持っているわけではなく、フリー・ジャズ系トランぺット奏者であると言う認識位しか持っていない。そして本作は彼がスウェーデンに移住してから制作したアルバムなのだが、これが北欧らしからぬ霊験あらたかな作品になっていてそのギャップが面白いと感じつつ、人間臭いジャズを越えた気高いニューマニズムに文明的な空気で汚れた心も洗い流された気持ちになった。およそ一般的に想像されるジャズらしからぬ念仏のような霊的なコーラス、シタールの精神波を発する唸り、あくまで無国籍な怪しさを匂わす弦楽器、森の奥から鳴り響く笛の音色、土着的に湿り原始的な踊りを誘うドラム、それらが渾然一体となって織り成す何処とも言えない無国籍な世界観と枠に嵌る事を拒否する自由な演奏は、魂の向かう先に任せたように奔放で美しい。混沌と全てが混じり合い濁った音の中から華麗なメロディーが浮かび上がり、そして人が生まれた青草茂る大地へと戻って行き地球の胎動と共振する世界が広がっている。とても優しくてとても大きくて、生きている事に感謝したくなるエキゾチック・アバンギャルド・ミュージックだ。こんなに素晴らしい音楽が今までCD化されていなかったのが、本当に不思議である。

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| CROSSOVER/FUTURE JAZZ2 | 17:00 | comments(0) | trackbacks(0) | |
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