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Being Borings - Esprit (Crue-L Records:KYTHMAK145DA)
Being Borings - Esprit
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90年代からクラブミュージック・シーンのみならず渋谷系とも密接に繋がりつつ、日本のアンダーグラウンドな位置から海外のレジェンド・アーティストまでうならせる音楽を送り出してきたCrue-L Records。その総帥こそが瀧見憲司であり、レーベルを代表するCrue-l Grand Orchestraの舵取りを行なってきたアーティスト/DJだ。ここ数年はCrue-l Grand Orchestraとして活動は鳴りを潜めLuger E-Go、ML Boosterと言った変名を用いた制作を行なっていたが、ここにきて遂に本命といえる神田朋樹とのユニット・Being Borings名義でのアルバムが完成した。この作品に於いて先ず注目されるのは音の多くがサンプリングとエディットによって構成されている事だが、一般的なサンプリングの効果と言える曲を特徴付ける使い方はせずに、サンプリングの全てが曲を曲たらしめる為にそれぞれがコラージュされ一つの楽曲と成る為に使用されているのだ。よってサンプリングのネタ探しは意味を成さないものとなり、だたここにはコラージュの結果としての音楽があるのだ。とまあそんなウンチク話はおいておいて、久しぶりとなる瀧見憲司のアルバムは本当に素晴らしい。10年前にリリースされたCrue-l Grand Orchestraの3枚目からもう既に10年も経っているが、ジャンルとしてのスタイルは確かに変わりつつもダンスミュージックの枠組みだけに囚われない自由な表現方法や思想、そう言った根底にある物はさほど変わっていないように聞こえる。ディスコ・ダブだ、バレアリックだ、スローモーでブギーだと言う踊る目的にも向けられたダンストラックとしての前提は当然あるが、その先にある現実離れした神々しいまでの普遍的な祝祭感は10年前から続いているものだ。真夜中のピークタイムにやってくる圧倒的な興奮とはまた別の、踊り疲れた朝方の心神喪失状態に訪れるあの桃源郷の世界が、このアルバムの中にも広がっている。快楽的・享楽的な猥雑とは一線を画す優雅でありつつも中毒的なサイケデリアが満たされ、現代的な音楽のモードも内包しながらCrue-L Recordsらしい一時のトリップを体験させてくれるのだ。単なるDJでもない、単なるアーティストでもない、瀧見憲司と言う表現者が創り上げた一大絵巻。

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| HOUSE8 | 12:00 | comments(0) | trackbacks(0) | |
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