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2012/11/17 BLACK EMPIRE feat. Theo Parrish @ Liquidroom
既に恒例となっている年に一度のTheo Parrishによるワンマンロングセットが、今回はLiquidroomのパーティー「BLACK EMPIRE」によって開催された。デトロイトもシカゴもNYも西ロンも、そしてジャンルも時代も超越し混合と削り出しによる音の彫刻と呼ぶべきTheoのプレイだからこそ、たった一人による真夜中のパーティーを特別なものとする。
日も変わって1時頃現地に着くとブラックネスと言うべき真っ暗のフロアには既に人がごった返しており、そしてDJブースではTheo Parrishが体を揺さぶりながら荒々しくミキサーを弄っていた。前半はビートも繋ぎもそれ程正しくミックスせずにファンクやジャズ、ディスコやブラジリアンに、少々のシカゴ・ハウスやNYハウスと言った温かく生っぽい音の選曲中心だっただろうか。とても丁寧とは言えないミックスは大胆に音域の一部を削り出す事で予想も付かない大きなグルーヴのうねりを生み出し、一見流れを無視したような繋ぎや選曲すらも一つの物語として形成する技術がそこにはある。時にはぶっこみにも近い強引な繋ぎもあるけれど、それさえも全てを混沌とさせる荒々しさと血の通った躍動感を演出する事に寄与しているのだろう。Sergio Mendesのブラジリアン・ジャズ"The Real Thing"の艶かしいセクシーな歌が印象的だったのと、意外にもFranck Rogerのメロウな歌物"No More Believe"もプレイしていたが、それすらも荒削りに調理されて剥き出し感丸出しのハウスになっていたのだから、Theoのプレイは創作と言う言葉が相応しい。

日が昇る前の中盤は比較的丁寧に繋ぎをしながら4つ打ちの選曲が多かったと思う。もろに直球ハウスやテクノっぽい曲もあったし、当たり前の事なんのだけど彼はミックスがスムースに出来ない訳でない事も分かるであろう。生っぽい選曲の中にInner Cityのエレクトロニックソウルな"Future (Deep See Sound System Mix)"を難なく溶け込ませるセンスは見事だし、特に自分がこの日一番盛り上がったのはHipnoticの"Naima"をプレイした時だったと思う。西ロン系の洗練されたモダンフュージョンでさえも野性的に、そしてハードに聞かせてしまう彫刻を施し、普段から聴いている曲に対しても新たなる魅力を引き出させるのだ。そして"Let No Man Put Asunder (Ron Hardy Edit)"、執拗にボーカルを反復させたバージョンの高揚感はたまらなく、そしてディスコクラシックに相応しい華麗なストリングス使いは朝方の闇が晴れていく時間帯にはぴったりだった。

そしてクローズに向かっていく朝方からは再度混沌とした世界観へと戻っていくが、この日一番盛り上がった瞬間は"Smells Like Teen Spirit"をプレイした時かもしれない。youtubeで彼がプレイしているのが以前話題になっていたけれど、これを生で聴くと分かっていた事とは言えやはり衝撃だった。ディストーションギターの爆撃が始まりフロアは騒然。勿論踊り狂った後にはジャズやディスコ、ソウルにジャズなどのブラックミュージックを中心に、しっとり感とゴージャス感のある曲を敢えて音のバランスを壊しながら、混沌とした流れの中に愛に包まれた朝方のフロアを創り出してくれた。ラストは自分は初耳で気付かなかったのだが、Robert Glasper Experimentによるジャズカバーである"Smells Like Teen Spirit"だったそうで、コズミックなSE飛び交う気怠いジャズはパーティーの最後を締め括るにはぴったりだった。

自分もTheo Parrishの音楽に対してはブラックミュージックだとか漆黒だとかの言葉をよく引用するのだが、しかしこうTheoによる一夜のストーリーを体験するとブラックミュージックだとかジャンルだとか、そんな区分けさえも陳腐に思えてしまう程に彼の音楽に対する姿勢が伝わってくる。音楽はただ音楽なだけで、それをDJがどう選びぬきどう加工を施しどう世界観を創作していくか。そこにジャンルの壁は無く、あるのはTheo Parrishと言う強烈な個性だけなのだ。普段ディスコやジャズ、ソウルなどの音楽を聴かない自分でもこの夜だけは妄信的に熱中してしまったし、周りを見れば皆が汗だくで笑みを浮かべながら踊っていた光景があった事を考えれば、どんな音楽でさえもDJ次第で人を踊らせる事が出来るのだ。

■Theo Parrish - Extended Boundaries(過去レビュー)
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コメント
はじめまして。いつも楽しく読ませて頂いています。リキッドに私も行っていたのですが、solitary flightの前にセオがかけていた曲が何かご存知ないでしょうか。女性ボーカルがところどころ入る曲で、セオの曲かはわかりませんが、セオがいかにも好きそうなスペース〜コズミック感があって、遠い宇宙の孤独のようなものを感じさせてくれるものでした。抽象的な印象としてしか残っていなくて恐縮ですが、ご存知でしたら教えて頂けるとありがたいです。この曲で遠くまで持って行かれてからsolitary flightが入って来て、あまりに感じたことのないものを与えられたので立ち尽くしてしまいました。
| shimmyshimmy | 2012/11/19 10:41 AM |
>shimmyshimmyさん
はじめまして。ブログご愛顧頂きありがとうございます。
実はドリンクを買いに行っていたのか休んでいたのかの際にSolitary Flightをプレイしちゃったみたいで、自分は今回は聴けてないんです。Theo必殺のこの曲を聴き逃してちょっとだけ残念で、なので前後の曲も分からずなのです。
遠い宇宙…確かにTheoの広大な混沌渦巻く世界がありますね。素晴らしいパーティーでした!
| マチュ | 2012/11/19 5:04 PM |
早速ありがとうございます。そうでしたか...本当に凄い景色でした。1時〜2時くらいにかかっていたQUANGO QUANGO/Love Tempoのダブバージョンでスイッチが入って、そこから5時くらいまでが一つの壮大な絵巻になっていました。おっしゃる通り年々、黒さとかそういう話ではないもっと高次元の色合いが濃くなってきていると思います。次回も楽しみですね、それでは。
| shimmyshimmy | 2012/11/19 6:37 PM |
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