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世にも奇妙な人体実験の歴史 Trevor Norton (著)
世にも奇妙な人体実験の歴史 Trevor Norton
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マッドサイエンティスト、自らの身体をも実験に利用し、医学と技術の進歩に貢献した科学者たち。本著は正にそんな狂った科学者が実際に行った、現実には到底信じられないような実験内容を纏めたエピソード集である。内容は多岐に渡り、梅毒や淋病の性病から黄熱病やコレラなどの伝染病、ビタミンの影響、爆弾の破壊力について、成層圏と深海への探検などそれぞれの章に分かれていて、一つ一つの話は小難しい話は抜きにある種のユーモアさえ交えて展開される。しかしその内容たるや現実的には自分では絶対に真似出来ないような - 例えば黄熱病患者の嘔吐物を飲む、毒ガスを吸い込む、爆弾の爆発を浴びる、白血病患者の血を輸血するなど - と言った、その実験当時ではまだそれがどんな影響を及ぼすか分からない事を、蛮勇を振るって実験を行なってきたものである。科学者の中には非人道的に社会的弱者や病人を利用し、中には被験者への説明と同意も得ずに実験を行なっていた者もいるが、本著で挙がっている科学者の多くは自らの身体を率先的に提供し人類の進歩へと身を捧げた例が多いのが、余計に科学者に対し胸が熱くさせるのだろう。そんな身を張った科学者に対する評価は当時では正当でない事も多かったそうで、世間ではそんな採算を省みぬ蛮勇を行う者を愚者と呼ぶのだろう。しかし技術の進歩に貢献してきたのは往々にしてそんな愚者の群であり、狂気と紙一重の冒険こそが新しい発見に繋がるのだ。本著に登場する科学者が人類の進歩云々の為と言った目的意識があったかどうか、いやむしろそんな事よりも単に科学者としての探究心のみが原動力となっていたのだろうと思うが、そんな名声や名誉を度外視にした生き方も含めてマッドであると感じるのだ。
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