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Psyche / BFC - Elements 1989-1990 (2013 Remastered Version) (Planet E:PLE65353-0)
Psyche / BFC - Elements 1989-1990 (2013 Remastered Version)
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デトロイトと言うテクノの聖地から生まれ、そしてデトロイト・テクノの制作活動面で最も才能を発揮し続けているCarl Craig。その活動の長さゆえか、または潤沢なアイデアを持ち合わせているゆえか、初期の音楽性と現在のそれとは明らかに相違が見られる。もし一般的に言われるデトロイト・テクノと言う観点からC2の音楽を体験したい人にとっては、本作こそ聴くべき一枚だろう。この作品はC2の変名であるPsyche/BFC名義による作品を纏めて1996年にリリースされた編集盤ではあるが、1989年に制作された曲も含まれるC2の音楽活動に於ける最初期の結晶である。一旦は廃盤化していたものの今年の春頃にめでたく復刻され、ようやく誰もが入手出来るようになったのは喜ばしい限りだ。アルバムの冒頭を飾る"Elements"は最初に世の中にC2の存在を刻みつけた作品がではあるが、まだまだ若さと言うか精錬されていない素朴さが残るものの、このエモーショナルで柔らかいシンセ音と叙情的で思慮深い世界観は正にデトロイト・テクノとして象徴されるべきものであろう。そして初めて制作したと曲であると本人が語る"Neurotic Behavior"、この時点での深い瞑想世界を描き出すアンビエンスな空間を作り上げており、ダンス・ミュージックの定型に拘らない作風は既に見受けられる。弾けるブレイク・ビーツやパーカッションが爽快ながらも、セクシーかつ華麗なムードにはうっとりする"Crackdown"、今尚DJが使用する程にツール性とエモーショナルな要素を兼ねた"Galaxy"など、全てが20〜21歳頃に手掛けた作品ながらもその音楽的センスでは完全に異才を放っている。しかしどうやら当時は余りにも早過ぎたようで、彼の功績が正しく認められたのは90年代前半のUKで発生したインテリジェント・テクノの方面からであり、その意味でも確かに特異であったのかもしれない。アルバムの最後にはジャーマン・プログレ風に自由に電子音を操りながら、夢心地なサウンドスケープの中にいびきが挿入される"Sleep"が待ち受けているが、こんなユーモアを持ちながらもアンビエントとして完成させる才能は最近の彼には感じられないものだ。もしテクノと言う音楽を愛しながら、しかしCarl Craigの初期の作品に触れた事が無い人は、是非とも本作で電子音楽の自由な創作活動を体験して欲しいと思う。

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