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2013/5/2 PRIMITIVE INC. & UNIT presents KOMPAKT.JAPAN 04 20th Anniversary edition @ Unit
日本にて定期的に開催されているKompaktに焦点を当てたKompakt.Japan。今年はKompaktの前身から数えると20周年にもなるそうで、Kompakt.Japanも20周年記念バージョンとして気合を入れて開催される事になった。今回のゲストはKompaktの夫婦ユニット・SaschienneのライブにそのメンバーであるSascha FunkeのDJ、そして日本からは当然Hiroshi WatanabeことKaitoのライブとAmetsubも参加してKompaktの一夜を繰り広げた。
オープニングはAmetsubのDJ。彼が制作する音楽もDJやライブも聴いた事がないので興味はあったのだが、これが予想に反してかなり硬めのテクノになっていた。自分の中ではエレクトロニカ系の人なのかなと思い込んでいたのだが、この日のKompaktのパーティーに合わせてテクノ色を強めに出していたのだろうか。単純な4つ打ちに偏ることはなく歪なリズムで微妙にずれを出す変則的なグルーヴ感と締りのある金属的な硬質感を打ち出し、その上音響系を思わせる微かな残響も発して思っていたよりもストイックでクールな世界を作り上げていた。その中にも時折オーガニックなアンビエントトラックも混ぜ込んだりファンキーな要素も見せたり、パーティー序盤の落ち着いた空気を壊さずにフロアを丁寧に温めるプレイで、予想以上に楽しむ事が出来た。そして終盤は次のアーティストに繋げる為にアッパーなテクノも回して、しっかりと場を盛り上げていた。

そしてSaschienneのライブ。PCやハードウェアをがっちり組んで見た目は完全にライブ仕様。残念ながらこのアーティストに関しても当方は全く見識がなく初めて耳にしたのだが、キーボードなどを用意していたにしては思っていたよりも無駄を削ぎ落としたミニマルな展開を特徴としたテクノだった。Kompaktの音楽性は我らが思っている以上に広く確かにアンビエントやトランスにテクノ、ミニマルなど幅広い。そう考えるとSaschienneのライブもレーベルの音楽性からはそうぶれてはいないわけで、確かにミニマルな方向性がありながら光沢感のあるギトついてエレクトロ的な音やポップなメロディやゴシックな雰囲気も時折浮かび上がりつつ、終始粘りのある4つ打ちのダンスセットで攻め続けていた。時々妻のJulienne Dessagneが妖艶な声で歌ったりするとバンドらしさも際立つが、それでも基本はやはりダンス仕様なテクノと言う趣でしっかりと踊らせる事を前提としたユニットなのだろう。

続いてもライブだが、Kompaktにおける唯一の日本人アーティスト・Kaitoの登場だ。今年は来年にリリースされるであろうアルバムからの曲をどんどん発信すると言う流れに沿って、ライブも過去のクラシックをプレイする事なく新曲のみで組み上げていた。耳に馴染みのない曲を受け止めて感じるのは非常に難しいのだが、しかしKaitoらしさは今までと全く変わらず激情型テクノとも言える感情が溢れだすライブだったと思う。特にクラブでのプレイがそうさせたのかキックやグルーヴが強く前面に出ていて、4つ打ちだけでなくリズムも複雑な様相を見せながら、Kaitoの特徴となるシンセのレイヤーは余りにも壮大な波となってフロアをゆったりと大きく揺らす。アッパーだとか派手だとかではなくてとにかく大きな包容力を感じさせる壮大さで、アグレッシブではあるものそれはポジティブな感情が広がっていくものだ。シンセのリフもドロドロと融解していくような美しさがあり、例えばMichael Mayerが「Kaitoがトランスを復活させた」と評していた事と同じで、今回のライブも良い意味での意識のトランス感を強く感じる事が出来た。今年はまた何度かライブを聴ける機会もある筈なので、聴く度に全容が掴めるようになるのだろう。

最後はSascha FunkeのDJだったが、こちらもKompaktらしい妖艶さとポップさが入り混じるメロディーがあったり、シャッフル調のダンストラックもありの刺激的なシカゴ・アシッド・ハウスもありの、ライブ以上によりダンス色強めなテクノセットだった。序盤〜中盤で十分楽しんでいたので終盤は殆ど休んで過ごしBGM状態と化してしまったものの、なんでもありの音楽性はこれもKompaktと言えるものだろう。と最初から最後まで温かい雰囲気に包まれていたパーティーで、騒ぎ立てる享楽的なパーティーとは一線を画すこんなほっこりした一夜で落ち着いて遊ぶのもたまには良いものだと思う。
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