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2013/5/8 Kraftwerk "3-D CONCERTS 1 2 3 4 5 6 7 8" Autobahn @ Akasaka Blitz
お世辞抜きにテクノにおける生きる伝説と化しているKraftwerk。なんと単独公演としては9年ぶりとなるが、そのツアーは8日間に渡り8枚のアルバムの曲を全て披露すると驚くべきものだ。そしてある意味では伝統工芸にも近いライブ・パフォーマンスを行なっている彼らが、今回はヴィジュアルを3D化すると言うここに来ての更なる進化を遂げたのだ。彼らのアルバムはどれも大好きなのでどの日のライブに行くかは迷ったものの、先ずは出世作である"Autobahn"の日に聴きに行く事にした。
さて、会場に入場する際に3D映像を視る為のメガネを配布されるが、ライブ前には大勢の客がメガネを装着しテンパっている姿は何だか微笑ましい。そして開演時間が5分程過ぎると音が鳴り出し、ステージの幕が上がるとそこにはメンバー4人が並んでいる。今となってはオリジナルメンバーはラルフ・ヒュッターのみだが、しかし自らをロボット化し各人の個性を希薄化した彼らにとっては特に問題ではあるまい。手元はよく見えないが9年前とは違ってノートPCは設置しておらず、恐らくキーボードと何か機材が置いてあるのだろう。車が走りだす音と共に「アゥ〜トゥ〜バ〜ン」と言うロボットボイスが発せられ、のんびりと徐々にシンセが入ってくると、ゆったりとしたドイツの田舎風景の中を走る高速道路のCG映像が流れだす。がそれが本当に立体的で奥行きや目の前に飛び出る迫力があり、3D化した映像の効果は思っていた以上に音楽との相乗効果を発揮していた。その後もアルバムの曲順通りに演奏していたが、初期の曲群はまだまだテクノと言うよりはエレポップ風な曲調だったり、逆に奇妙な電子音が入り混じったジャーマンプログレ調の曲もあったり、ある意味ではレアなKraftwerkの音が聴けた。だいたい最初の30分位でアルバム"Autobahn"のライブは終了となった。

その後はベストヒットへと移行。いきなり"Radioactivity"の福島バージョンで日本人の心を鷲掴みするも、しかし重い現実を突き付けられるようでどう受け止めていいのか戸惑いもあった。次も大ヒット曲の"Trans-Europe Express"をプレイしたが、肉感的なファンクネスと工業的なメタルパーカッションの威力に悶絶。ヴィジュアルも昔から使用している実写映像と共に新しく作り直した3D映像を併用し、そこには無駄を削いでシンプルなレトロの懐かしさと先進技術の生きているようにグニョグニョ動くCGの融合がカッコ良さがあった。音楽と完全にシンクロした映像がこうも視覚的にも興奮させる事には驚いたが、コンセプトを重視したKraftwerkだからこそよりアイデアが生きるのだろう。音楽の方も既に伝統工芸のように変わらない事をやっているんだろうなと思い込んでいたのだが、9年ぶりに体験してみると昔との違いは思い出せないが、やはり出音が非常に素晴らしいと感じた。美しいシンセ音の選び方、重みがある工業的なメタルパーカッション、そしてテクノポップ/ファンク/エレクトロ/イタロディスコ/アンビエントなどの要素を含んだ音楽的バラエティーの豊かさには、後塵が辿り着こうと思っても辿り着けない高い壁を見たのだ。アレンジもクラブサウンドを意識した4つ打ち仕様も聴かせたり、例えば"Computer Love"の厚みのあるデジタル感を打ち出した曲調も素晴らしかった。自転車レースの疾走感を表現した"Tour de France"は肉体をしばきあげるエレクトロ・ファンクだし、"Expo 2000"の混沌としたダウンテンポなテクノの近未来感は幻想的ですらあった。最後は恒例の"Music Non Stop"で各人がソロパートを弾き終わった順に退場し、遂にステージには誰もいなくなりつつも音だけが鳴っているあの光景が広がっていた。

9年ぶりのライブを聴ける事で心は浮き足立っていた事を考慮しても、それでも心から素晴らしいと思えるライブだった。映像と音楽を融合させるライブは今となっては珍しくないが、やはり各曲にテーマを持たせたからこそ関連性のある映像を見せる事が出来る強みがあるのだと思う。レトロフューチャーを先端技術で表現するKraftwerkのライブは、ユーモアを含むエンターテイメントであり、正にライブ会場でないと味わえない一つの体験と言えるだろう。

■Kraftwerk - Minimum-Maximum(過去レビュー)
Kraftwerk-Minimum-Maximum
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Set List
1.KOMETENMELODIE 1
2.KOMETENMELODIE 2
3.MITTERNACHT
4.MORGENSPAZIERGAN
5.RADIO-ACTIVITY
6.TRANS-EUROPE EXPRESS
7.THE ROBOTS
8.SPACELAB
9.THE MODEL
10.NEON LIGHTS
11.THE MAN MACHINE
12.NUMBERS
13.COMPUTER WORLD
14.HOME COMPUTER
15.DENTAKU
16.COMPUTER LOVE
17.TOUR DE FRANCE
18.TOUR DE FRANCE 03
19.EXPO 2000
20.PLANET OF VISIONS
21.BOING BOOM TSCHAK
22.MUSIQUE NON STOP
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