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2013/9/14 Body & Soul @ 晴海客船ターミナル
言わずと知れたダンス・ミュージックの祭典の一つ・Body & Soul。1996年頃からニューヨークにてFrancois K.、Danny Krivit、Joe Claussellが開催しているサンデー・アフタヌーン・パーティーだが、2002年からは日本においても屋内・屋外と場所を変えつつ毎年開催される程に人気を博し、パーティーの一つの指標にもなっている。その知名度が故にコマーシャルな印象も拭えず今まで足を運ぶ事は無かったのだが、今回はスケジュールが空いていた事もありたまには大きなパーティーで羽根を伸ばして遊んでみようとBody & Soulへと初参加した。
場所は近年野外フェスがよく開催されている晴海客船ターミナル。目の前には海が広がっていてロケーションは良いのだが、この日は現地に着いてみると太陽光が強く夏の湿気と気温に戻っていて、いきなり気怠い体調になってしまった。しかし会場にはカラフルなバルーンデコが大量に飾られており、素朴ながらも温かい雰囲気の会場作りはBody & Soulと言うパーティーにはぴったりで、自然と笑顔になれるような雰囲気の会場だった。

まだ正午にもなる前だったのでFrancois、Danny、Joeの3人ともゆったりと会場をウォームアップさせるように甘くて切ない曲を中心にプレイしていた。Sunburst Bandの"Everyday"と言った夏の終わりを予感させるメロウな歌モノでは自然と歌を口ずさんでしまい、会場が人で埋まる前の穏やかな時間帯にしっとり侘しい気持ちに浸れるのは感慨深い。しかしとにかく日が強くて蒸し暑く体調が優れなかったが、フロアの上には天幕を貼ってあり体調面への配慮をしてあるのが非常にありがたい。他にもフロアの左右にはテントもあり、何気に屋外のパーティーでここまで気を遣ってくれるのは多くはないだろう。

午後になると徐々にフロアにも人が溢れてきて、3人のDJもアッパーなものへと移っていく。昼過ぎにかかったBlazeの"Found Love"ではメロウかつ爽やかな海風を誘い込んで、屋外の開放的な雰囲気を十分に作り出していた。そしてガツンガツンと強いビートにのって汗だくになって踊りに没頭する人が増えてくるが、それでも尚テクノの強迫的な踊らせ方とは異なる、自然と笑顔が溢れるような優しいダンス・ミュージックが心地良い。躍動感のあるグルーヴ、派手なイコライジングによる上げ下げの展開で大仰過ぎる事を否定はしないが、根底には刺のない大人の包容力を持ち合わせた優しさがあり、メロウかつグルーヴィンなダンス・ミュージックが通底している。Body & Soulは基本的には古典のハウス・ミュージック中心ではあるが、そこから3人各々の個性が各方面へ広がって行くのも醍醐味で、ポップスやトライバルにNYハウス、シカゴ・ハウスにテクノやドラムン・ベースにディスコ・ダブまで纏まる事なく拡散して行く。特にFrancoisが硬めのテクノやエッジの効いたドラムン・ベースで攻めると、その後にクラシカルなハウスでDannyが元に戻したり、そしてJoeはいつも通りパーカッションが弾けるトライバル・ハウスで土着回帰するなど、ある意味では3人の鬩ぎ合いが聴ける瞬間もあった。またお約束のクラシックがかかると一気に会場が盛り上がる事も度々あり、Joeがプレイした"Star Suite (Shelter Vocal)"は恐らくBody & Soulの定番なのだろうが、長い長いポエトリー・リーディングからのサビへの突入の瞬間の高揚感と言ったら。またFrancoisプレイの"Strandbar (Disko Version)"ではブリブリとしたイントロで引っ張りつつ、美しいピアノのコード展開が始まった瞬間の多幸感は得も言われぬものだ。

夕方になり辺りが暗くなってくると会場に設置された照明にも灯が灯り、ストロボ・フラッシュやミラーボールの燦々とした光が辺りを照らし、フロアの賑わいは増々強くなっていく。対岸に見える高層ビル群やレインボーブリッジのライティングで都会のクリスタルな気分に浸りつつ、歌モノを交えて人間臭い温かみを保ちながらがっつり王道ハウスと言えるスタイルで盛り上げる3人のプレイは感傷的でもあり、幸せな気持ちと共に切なさが込み上げてきた。ただ単に流れてくるダンス・ミュージックに耳を傾け体を揺らし、何も考えずにハートウォーミングな音に浸り、ジャンルなど関係のない音楽は音楽と言う意識で3人のプレイに相対する。19時半過ぎに一旦プレイを止めて主宰者のMCを挟みつつ、アンコールでは"Strings of Life (Danny Krivit Re-Edit)"に"Can You Feel It"のアカペラを重ねると言う、つまりはこれぞ音楽のマジックと言える瞬間がやってきた。この日一番盛り上がった瞬間は、間違いなくこの時だっただろう。感じる事が出来るか?Body & Soulに参加した者はきっと音楽のマジックを感じていただろう。行く前まではBody & Soulに対しては半ば商業的なところは否めない気持ちであったのだが、しかし実際に行ってみれば素敵なダンス・ミュージックをオープンマインドで聞かせてくれるパーティーである事を実感し、皆が素敵な笑顔になって踊っている光景を見れば幸せな気持ちに包まれるものだ。Francois、Danny、Joeが集まる事なんてこのパーティー以外にはあり得ないのだし、そんなコマーシャルな点までも含めて祝祭感に包まれたBody & Soulは楽しかった。

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