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Sven Weisemann - Inner Motions (Mojuba Records:mojuba cd 3)
Sven Weisemann - Inner Motions
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待望の…と言うべきだろうか、ドイツはMojubaを代表するSven Weisemannが、古巣Mojubaよりアルバムをリリースした。今までにもMojuba傘下のwanderingより架空のサウンドトラックをコンセプトにした"Xine"(過去レビュー)や、Fauxpas MusikからはDesolate名義でダブ・ステップとアンビエントを掛け合わせた"Celestial Light Beings"(過去レビュー)をリリースしていたが、多くのファンが待ち望んでいたのはやはりMojubaからのアルバムであろう。ベルリンのディープ・ハウスの最深部であるMojubaからリリースされた事からも予想は出来るように、本アルバムはSvenらしい内向的で慎ましいダビーなディープ・ハウスで統一されている。レーベル自体が単なるクラブ・トラックではなく少ならからず芸術的な創作の方向性がある中で、Svenはその方向性に突出した特徴を持っており、その意味ではフロアで華々しく映えるアルバムかと言うと決してそうとも言えない。だが静寂の空間に奥深く響くダビーなパーカッションの鼓動、そしてクラシック的にも聞こえるピアノや静謐なエレクトロニクスに、静かに耳を傾けて欲しい。薫り立つエレガントな色気、浮かび上がる厳かな情緒、ゆっくりと広がる微睡む空気はある意味ではBGM的に自然と空気に馴染む音となり、繊細な残響音が心地良く部屋の中へと広がっていく。過度な残響を用いる事なく一つ一つの音も聞こえるように繊細な残響処理を施した事で、決して大袈裟にはならずに微かな余韻が続くように情緒が立ち込める。残響を活かす為の音数の少なさや、物哀しい寂れた世界観は侘び寂びにも通じるものがあり、その意味でもアートとして昇華されたアルバムと言ってよいだろう。Sven Weisemannに期待していたものが、ようやくこのアルバムで思う存分体験出来た。

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