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2013/11/16 Mojuba Nacht @ Solfa
昨年に引き続きベルリンはディープ・ハウスの最深部であるMojuba RecordsよりDon Williamsが来日。系列レーベルであるA.R.T.less、Wanderingも含めて3種のレーベルで、テクノ/ハウスを温故知新の精神に則って探求し、アンダーグラウンドな方面では高い評価を得ている。今回はMojuba Nacht(Mojuba Night)とレーベル名を冠してのパーティーのため、日本からはMojubaに所属するSTEREOCiTIと、ディープ・ハウス界における新進気鋭のアーティスト・Iori Wakasaを招き寄せ、期待出来るアーティストが揃ったパーティーとなった。
Solfaに行ったのは実に3年ぶり半で、現場へ着いてみるとラウンジもメインフロアも自分が記憶していたよりは小さくて、意外にも居心地は悪くない。メインフロアも50人入ればそれなりの混み具合になる程の大きさで、しかしその割にはどっしり重く大きな音が出ており、しっかりとパーティーをやれる環境にはなっていた。さて、24時直前からオープニングDJのIori Wakasaのプレイを聴いていたが、低音が図太く効いたねっとりグルーヴ感のあるテクノをプレイしていた。無闇にアッパーな早いBPMに持って行く事はせずにしっかりと芯のあるハウスのグルーヴ感をコントロールしながら、闇の奥で何かが蠢くトリッピーな妖艶さえを醸し出し、フロアの空気を闇に染め上げていた。そんな中にも仄かに漂うエモーショナルな音色には甘美な芳香さえも漂っていて、アンダーグラウンド性の強い暗い音との対比で余計に抒情的な展開が引き立てられるようであった。また正確な4打ちだけでなく裏打ちのトラックなども使用し、ファンキーなリズム感を打ち出しつつも常に重心を低く保ち、上げ過ぎずにパーティー序盤の空気をしっかり作っていた。

良い感じにフロアが出来上がったところでSTEREOCiTIが登場。それまでの密度の高い音が並んでいたプレイから一転して、STEREOCiTIは隙間の多い引き締まったトラックを選びながら簡素でラフな剥き出し感が強いプレイを行う。ミニマルでひんやりとしたリズム感を保ちつつもデトロイトのエモーショナルな温かさもあり、燻り続ける炎のように控えめに抒情的な音が如何にもSTEREOCiTIらしい。また闇の中から浮かび上がる幽玄なパッドは優美で、無骨で骨太なリズムは実に強靭で、音数は少ないながらもぶれない芯の強さを感じさせる。Black Jazz Consortiumによる"New Horizon"など耽美なディープ・ハウスでは軽やかに飛翔しつつ、中盤からは悪そうなアシッド・ハウスやファンキーなヒップ・ハウスも織り交ぜてローファイな生っぽさが際立ち、よりハウス色が強まっていた。終盤では非常に厳つく骨太なテクノでゴリ押しする時間帯もあり、2時間のプレイは緩急自在な流れであっと言う間に終了。ミニマルにデトロイトにシカゴなど色々な音が詰まっていて、人間臭いプレイは何度聴いても素晴らしいものだ。

そして非常に盛り上がったフロアを引き継いだDon Williams。昨年もElevenで彼のプレイを聴く機会があったが、ディープ・ハウス中心であった昨年から何か変化はあるのかと期待していたところ、今年は以外にもテクノ中心であったと思う。ただ昨年と変わらないのはやはりMojubaと言うアーティスティックな音楽性の強いレーベルのボスだけあってか、踊って盛り上がれるようなDJツール的な選曲よりも、例えばデトロイト・テクノに影響を受けたようなローファイなテクノなどの展開のある曲が多く、単に踊らせるのではなくエモーショナルな面を強調するプレイだ。プレイする曲そのものはシャッフルするリズム感や、素朴なシンセやリズムの鳴りは確かにデトロイト・テクノを欧州的に解釈したものであったが、ミックスや選曲の流れは練られた構成は然程感じられず淡白であったと思う。終盤になってようやく足踏みしたくなるグルーヴ感を強めながらシャッフルするハイテックなテクノで盛り上がったが、折角なのでMojubaらしい美しいディープ・ハウスももっとプレイして、エモーショナルな音に深みと継続するグルーヴを付加してくれたら良かったと思う。朝方には"Sueno Latino"もプレイしてはっと目が覚める瞬間もあったが、そこから更にシンセ・ファンクみたいな妙にポップな曲もプレイして、少々??な展開であった。Iori WakasaとSTEREOCiTIのプレイが素晴らしかったので、そこに救われた感じか。

■STEREOCiTI - Never Trust A DJ(過去レビュー)
STEREOCiTI - Never Trust A DJ
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