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Audio Tech - Dark Side (Metroplex:M-040)
Audio Tech - Dark Side

にわかにざわめき立つデトロイトのJuan Atkinsと、そしてドイツのBasic Channel一派の絡み。先立ってJuanとBCからMoritz Von Oswaldがコラボレートを果たしたが、今度はJuanとBCのもう一人であるMark Ernestusが、Audio Tech名義で共演を果たした。そもそもがこの名義はJuan単独の変名だったものの、16年ぶりの新作では何故かMarkも加わっての名義となっているのは謎だが、相互作用は予想以上の相乗効果を発揮している。浮遊感のあるスペーシーなシンセ使いとモノトーンな呟きはJuanのものであるが、そこに生音ぽいベース音や滑りのあるダブ的なリズムの付加は恐らくMarkによるものであろう。叙情的なパッドが薄く伸びながらも、まるでRhythm & Soundのようなぬちゃぬちゃと湿り気を帯びさせた生っぽさが、宇宙を飛翔するデトロイト・テクノとはならずに泥沼に埋もれるミニマル・ダブらしさを強調している。そして本作がより注目を集めているのは、ここ暫くタッグを組んでいるMax Loderbauer+Ricardo Villalobosによる"Vilod Remix"であろう。12分にも拡大解釈されたリミックスは、もはや元の様相を保っておらずに乾いたパーカッションが複雑なリズムを構築し、様々な音が絡み合いながらまるで芯を抜かれた生物のようなふにゃふにゃとしたグルーヴ感を醸し出している。指の隙間からこぼれ落ちるようなとらえどころのなさが不思議な恍惚を生み出しているが、細部まで丹念に編み込まれた繊細なトラックは芸術的ですらある。4つ打ちから融解するように解け、そして再度徐々に定型を成すように4つ打ちへと変遷していくトラックは、12分と言う長い時間をかけてじっくりと堪能とする事で、何時の間にかトリップする蠱惑的なミニマルだ。

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Check "Juan Atkins" & "Mark Ernestus"
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