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2013/11/22 Bed Making @ Heavysick Zero
中野はHeavysick ZeroにてL?K?OとDJ Yogurtが不定期開催しているBed Makingが5ヶ月ぶり開催となった。音楽のジャンルに特定する事なく都会的なブラック・コンテンポラリーをテーマに、様々なアーティストが多種多様の音楽を聞かせながら、濃密な甘美を演出するパーティーを創り上げるBed Making。今回はBlack Smokerの頭領・Killer-BongとVLUTENT RECORDSからVOLO+!!!!!が加わり、更にジャンルの壁を越えてそれぞれが思い浮かべるブラコンを聞かせる。
今回は珍しくオープンから遊びに行ったのだが、誰もいないフロアの静かな佇まいは新鮮だった。DJ Yogurtがフォークやジャズと言った素朴で温かい曲をプレイしており、こんな音が聴けるのもまだ人がいない時間帯だからこそだろう。次第にバレアリックな方向へとゆっくりと傾いていき、ロービートを保ちながら開放感のある清々しい空間が広がってくる。メランコリーなTornado Wallaceの"Bit 1 (Nina Amnesia Remix)"から切ないバレアリックなSad Cityの"What I Talk About"を通過して、煌めきのあるファンキーなディスコ・エディットで徐々にビートは重みを増していき、そしてジャズにアフロやファンクなど行き先も分からないままゆっくりと景色が移り変わる。そんな中にも存在するラグジュアリーで芳醇な甘味は、正にDJ Yogurt風のブラコンだ。肉体を振り乱して踊るでなく、ゆったりとした音の流れに同調して揺らぐ心地良さ、小箱の早い時間だからこそのプレイだったと思う。

次にプレイしたL?K?Oは、対してベースミュージックかヒップホップかR&Bかダブステップかと言う、卑猥な怪しさを発しながら横に揺さぶるグルーヴがご機嫌だ。セクシーと言うにはゴージャス過ぎる盛り上がり、アダルティーと言うにはハイテンションで、しかし勢い良く畳み込むプレイに自然と体が動いてしまう。ラガを思わせる癖のある歌が主張し猥雑な世界を作り上げ、エグい重低音が肉体に突き刺さるようだ。ビートは一切四つ打ちを刻む事なく細かく震えるようにつんのめっており、そんな曲が矢継ぎ早にミックスされる事で、心地良さではなく俗的な刺激を心身に与えていた。

そしてまたDJ Yogurtによる2ndセット、日本語ヒップホップから始まりもっさり重いビート感を前面に出し、地響きのような重厚感で攻める。徐々にハウスに移り変わるが、太陽の光が射すような陽気なファンキーさがあり、DJ Yogurtらしい楽観的なムードが満ちている。朗らかな生音中心の温かい時間帯を作り上げて、重い低音が効きながらもリラックスしたフロアの空気は何だか人懐こっかった。

ライブセットで登場したのはVlutent Recordsと言うヒップホップ・レーベルを主宰するVOLA。VOLA以外にも仲間のラッパーも加わって、CDRでトラックを流しながら、それに合わせてゆったりとしたリリックで埋め尽くす。トラック自体はヒップホップを下敷きにねっとりしたロービートで、ダブっぽさもあり芯のある感じ。複数人でラップをしていたがリリックの数で圧倒するのでなく、みんなが同調しながらテンポよく流れを作っていて、展開をしっかりと感じられるものだったと思う。当方がヒップホップに知識を持ち合わせていないので評価は難しいが、各ラッパーが和やかに絡み合いながらも躁のように明るいテンションで楽しんでいるのは感じられ、フロアもしっとり良い雰囲気になっているのは伝わってきた。

そしてKiller-Bong。ある程度ネタを組み合わせたCDRを用意し、ヘッドフォンもせずにエフェクターとミキサーを組み合わせてダブミックスを行うDJプレイ。初っ端"風の谷のナウシカ"と言うアニメの曲で感傷っぽく始まる意外な展開だったが、その後もジャズにヒップホップなどを破壊し再生をするように、創造的なミックスを行っていく。強面な見かけからは想像できない程にメロウで感情的な音が発せられ、これがKiller-Bongが考えるブラコンと言えば確かに黒い芳香もするのだからブラコンなのだろう。創造と破壊が同居する混沌の中から生まれる魂を揺さぶるエモーショナルな音、まさかこんな音がKiller-Bongから聴けるなんて。そして突如としてディストーションギターが炸裂する瞬間、これはNirvanaによるグランジだ。全く展開の読めない世界観をぶち壊す瞬間、そしてそこからメランコリーなダブステップやディープハウス、硬いミニマル・テクノが広がっていき展開はもはや読めない。ラスト間際では暗いフロアに妖艶な彩りを添えるHorror Inc.による"Crepuscule"も飛び出すなど、常に意外性と保ちながらしっかりとブラコンと言える音になっていたのが面白かった。

この日は疲れてこの時点で帰宅したものの、4つ打ち以外にもヒップホップやベース・ミュージックにロックやジャズなど多種多様な音楽が鳴り響くパーティーで、普段は自分がなかなか聴く事のない音楽を体験出来て面白い一夜だったと思う。例えばそれがある特定の一種類の音楽だけだと耳に馴染まない事もあるが、各アーティストがそれらを自分の個性を乗せてプレイしミックスする事で、メロウなブラコンとして表現するからこそ違和感なく楽しめたのだろう。ジャンルの枠を超えたブラコン・ナイトのBed Making、面白いので是非また遊びに行きたい。
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