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Deetron - Music Over Matter (Music Man Records:MMCD040)
Deetron - Music Over Matter
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ハードミニマル全盛の00年台前半に図太くトライバルなビートにデトロイト・テクノ風なメロディーを掛け合わせて、一躍注目を集めたDeetron。しかしハードミニマル・シーンの衰退は多くのDJにも変化を促し、2006年にリリースされたDeetronのアルバムも歌を多く取り入れたハウス〜エレクトロ調の曲が主要を占め、それまでの作風の変化から驚きと戸惑いを残す作品となっていた。正直に言うとその時は変化の大きさを許容するだけの余裕が無かったのだろうが、7年ぶりとなるアルバムも過去のアルバムの続編と呼ぶべきボーカル物中心の作品となっている。しかし結論から言えばこのアルバムに困惑するだけの要素は見つからず、Deetronにとっての第2の春とでも呼ぶべき円熟期を迎えた完成度を誇っている。それは勿論Deetron自身の成長によるものだろうが、それと共に多種方面から集まったアーティストに依るサポートも影響しているのだろう。Ben Westbeech、Ripperton、Simbad、Seth Troxler、その他複数のアーティストが作曲やボーカルとして参加しており、ハードなグルーヴからの脱却を目指すと共に各々がエモーショナルで豊かな感情を付加する事に貢献している。全体としてリラックスした空気が漂っており、特に情感のある歌が活かされるようにトラックはしなやかで柔らかいディープ・ハウスに統一され、穢れ無き耽美な甘ささえもが聞こえてくる。元々エモーショナルな作風を得意としていたので実はそれを突き詰めれば、このようなモダンなハウスへ向かう事も当然だったのかもしれないが、それにしてもこの進化には目を見張るものがある。欧州からデトロイトへの回答的な"Rhythm"、幻想的なストリングスが華麗に彩るディープ・ハウスの"Count On Me"、エレクトロとディスコをベースした物憂げな"Crave"など聞き所は満載だ。トラックとしての機能性を保ちながら抒情的な性質を兼ね備え、アルバムとしても楽しめる高い完成度を誇っている。

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| HOUSE9 | 12:00 | comments(0) | trackbacks(0) | |
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