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Moodymann (Mahogani Music:KDJ44)
Moodymann
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Kenny Dixon Jr.ことMoodymannはやはり世界的に見ても並ならぬ人気を博しているようで、リリースと共に本アルバムのアナログ盤は即完売となっていた。その一方ではかつて"Technologystolemyvinyle"と皮肉っていた男も、最近ではデジタル配信も行うなどその行動は抜け目ない。とは言ってもアナログ盤には過去のEPをランダムで封入する仕掛けを施すなど、やはりアナログにはこだわりを持っているのも事実だ。そのアナログ盤とここで紹介するCD盤は曲数も大幅に異なり、通して音楽性を体験するのであればやはりCD盤をお勧めしたい。純然たるアルバムとしては"Black Mahogani"から10年ぶりとなるが、それだけ時間が経てば音楽性もかなり変わっている事は否定出来ない。本アルバムは前アルバム以降にリリースした複数のEPや他アーティストのリミックスなどをさり気なく取り纏めており、その意味ではここ数年のベストアルバムと言えなくもないが、サンプリングの魔術を極めDJとしてのダンストラックを量産していた面影は過去のものとなり、今彼が目指しているのは音楽を通しての表現者としてブラックミュージックを掘り下げる事だ。勿論ベースにはハウス・ミュージックがあるのは間違いないが、ここにはディスコやファンクにR&Bやヒップホップなどこれまで以上に豊かな音楽性があり、その分フロアから離れながらもより多くのリスナーに訴えかけるポピュラリティーを含んでいる。本人もかつてエンターテイメント的なライブ・ショーを行っていたのは懐かしいが、今彼が求めているのはDJの強烈なグルーヴではなく演奏が生み出すライブフィーリングであり、自身の黒人音楽のルーツを曝け出しながらリスナーと共にそれを楽しむかのように感じられるのだ。実際にこのアルバムにはインタールードも多く挟まれ、以前と比べると随分とリラックスしたムードが伝わってくるのだから、不機嫌な男も随分と丸くなったものだ。勿論Moodymannらしいダーティーで卑猥な歌や煙たくも優美な旋律、生まれたてのような混沌とした世界観は失われていないが、その聞かせ方は以前よりも遥かに穏やかだ。激しくグルーヴを打ち鳴らしていた頃から確かに変化はしているが、リスナーと楽観的な気分を共有するかのような本アルバムも、Moodymannにとってのパーティーミュージックなのだ。



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| HOUSE9 | 12:00 | comments(0) | trackbacks(0) | |
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