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The Power Plant Experience - The Power Plant EP (Mathematics Recordings:MATHEMATICS 073)
The Power Plant Experience - The Power Plant EP

ロウ・ハウスやジュークといった音楽に共振するように、にわかに感じさせるシカゴ・ハウス復権の流れ。その中でもイタリアから妄信的にシカゴ・ハウスへの偏愛を見せるアーティストがSimoncinoであり、古いドラム・マシンなどのアナログな音を基軸に本物と全く変わらない初期シカゴ・ハウスを世に蘇らせている。本作は様々な変名を用いて活動する彼にとって新たな名義となるThe Power Plant Experience名義でのデビュー盤であるが、これは言うまでもなくかつてFrankie Knucklesがオープンさせたクラブの名前から取られているのだろうから、やはりシカゴ・ハウスへの愛は相当なものだ。何と言ってもタイトル曲の"The Power Plant"から素晴らしく、ハンドクラップやどたどたとした野暮ったいドラム・マシンのリズム、そこに郷愁の念を誘う深遠なシンセがリードしていくこのハウス・トラックは、生まれてくる時代を間違えたのかと錯誤する程に初期シカゴ・ハウスの音として成立している。"My Father's House"にはシカゴ・ハウスの巨匠・Virgo FourからMerwyn Sandersがボーカルで参加しており、呟きのような優しく癒やすような歌い方が作品に色っぽさと深みを与えている。また"Plant Tracks 3 (1991 Kai Alce Remix)"はデトロイトシーンのKai Alceによるリミックスで、切なさや古い空気感を残しながらもリズムを骨太に肉付しつつ光沢感のあるシンセや導入し、現代の音にも馴染むように手が加えられている。計5曲収録のそのどれもがオーセンティックなシカゴ・ハウスであり、迷いなき方向性がSimoncinoへの期待をより高めるだろう。

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