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2014/5/2 Danny Krivit Japan Tour 2014 @ Origami
来日の度に必ず使われる有名なアーティスト紹介文だが、敢えて記載する。Francois K.をもってして「自分を唯一惨めな気もちにするDJ」…それがDanny Krivit。それまではアーティストとしての楽曲制作は行う事がなくあくまでDJとして活動を続けていたため、世界的に見ても一部のみに知られていたDJだったと思うが、世界的にも知名度を得るきっかけになったのは、Francois K.、Joe Claussellと共に始めたBody & Soulと言うパーティーだ。当方もB&Sを昨年初めて体験したのだがまだDanny単独のプレイは未体験だったので、半年ぶりにOrigamiを見に行く事も兼ねてDannyのパーティーへと足を運んだ。
日が変わる前にOrigamiへと入ると既にぼちぼちの客の入り。早い時間帯はDazzle Drumsが担当だったが、Origamiのサウンドシステムの影響かセットはハウス中心ながらも音質は少々テクノっぽい。音量、低音がしっかり出ながら硬い音質は、しかし耳へはきつく入らないクリアな響き方で、都内のクラブの中では最高峰のサウンドシステムでは?と思う。しかしDazzle Drumsのプレイはこのハウス苦境の時代においても実にハウスの良さを実直に表現しており、そのスタイルにぶれを全く感じさせない。"Atmosphere"や"I Called U (The Story Continues)"といった永遠不滅のクラシックも織り交ぜつつ、歌モノのソウルフルなハウスからビート感強めのトライバルなハウス、または暗い底まで潜って行くディープ・ハウスや覚醒感煽る電子音が入ったハウスまで激しさと穏やかさを駆使して踊らせる。Dannyプレイ前にフロアを温めていくという役割を担いつつ、しかしDazzle Drumsらしく緩急自在で感情的かつ肉体的なプレイががつんと響き、既に最初の一時間で踊り続けて体は汗だくだ。後半ではテクノ寄りな音も飛び出していてが、"Phylyps Trak II"などの硬質なダブ・テクノはやはりOrigamiでは非常にクリアな響き方をしていて、箱に合っているように感じた。

そしてDannyがブースへと入る頃にはもうフロアは踊れない程に人混みで溢れていて、パーティーの盛り上がりは早くもピークへと達する。Dannyのプレイは何と言えばよいのだろうか…ハウスやダンクラへの実直な愛が溢れており、とても穏やかでLove&Peaceな感覚に溢れていた。Francois K.がジャンルを拡大させるプログレッシヴなプレイで、Joe Claussellが熱くコテコテなプレイとしたら、Dannyは前者二人よりも選曲は控え目ながらもとても誠実な精神性が伝わってくるプレイだ。選曲はハウスやディスコが中心で生音も電子音もソウルフルな響き方をし、ビートが激しくなっても決して暗くはならない。序盤にはイタロ・ハウスの古典の現代版"What You Need (Enzo Elia Balearic Gabba Edit)"もプレイしたりして、何だかフロアに燦燦とした光が降り注ぐような清々しく楽天的なプレイにはほっと心が和む。

余りにメインフロアが混んでいたので、途中で一旦ギャラリーフロアへと退避し寛ぐ事に。暫く酒を飲みながら休んでいると、突然クラブ内の音が全て止まりそのまま時間が過ぎて行く。メインフロアへと戻ってみるもやはり誰もプレイしておらず…とトラブルはあったものの、少しずつ音が大きくなりDJブースへDannyが戻って来るやいなや"Keep On Movin'"でパーティーは再開。「前に進み続ける」…この瞬間にぴったり過ぎるポジティブな選曲で何とか雰囲気を取り戻し、その後もエモーショナルな歌モノやピアノやストリングスが華々しいディスコやダンクラ、そして時折電子音強めのテクノ寄りな曲など、Dannyらしさが溢れる心温まる優しいプレイが続く。本当にDannyは優雅で華やかで、そしてLove&Peaceな統一感が感じられるのだ。"Heaven Is Right Here (Danny Krivit & Dazzle Drums Vocal Mix)"、"Good Ol Love (Honeycomb Vocal Mix)"、"Fable (Frankie Knuckles Director's Cut Classic Club Mix)"などの歌モノは特に心に切なく染み渡り、やはり歌と言う要素が大きな比重を占めているのは間違い。確かに前衛と言うよりは古典的な印象は変わらないものの、太陽の光と青い空が広がるような開放感のあるプレイは常に笑顔を絶やす事なく、聴く者の心を聖なる雨が洗い流すように浄化してくれる。そして朝方になるに連れてダンクラの選曲も増えていたようで、残念ながらそこら辺に疎い当方は曲名などは一切分からないものの、ピアノやストリングスを主体とした生音が増えてくるとフロアの幸せな空気もより濃厚になり、賑やかに盛り上がりながらも心がほっとする時間帯が訪れていた。一回目のラストは"Over & Over (From Middle)"だったか、華やかなストリングスが舞い踊る中で合唱系の歌が炸裂する朝のクラシックは、この上ない至福の時間帯を演出した。で勝手にこの箱の性質上5時位にパーティーは終わると思っていたので、それを見越して早い時間帯から全力で飲んで遊んでいたのだが、予定外にもそこからDannyがプレイを再開。体力が尽きていた当方はフロア後方のソファーにぶっ倒れていたが、結局パーティーは7時過ぎまで続いていた。流石にその時間帯になるとフロアは空いており、少数の根っからのクラバーが踊り狂っているのみだったが、そんな光景を見るとこちらも何だか嬉しくなってしまうものだ。初めての体験したDanny Krivit単独でのプレイは期待以上に楽しいものだったし、その前にプレイしたDazzle Drumsのプレイにもがっつり踊らされた上に、以前に比べるとOrigamiの雰囲気や客層も期待するものに変わっていたので、非常に素晴らしいパーティーになっていたと確信している。

■Danny Krivit - Expansions Nite:Life 011(過去レビュー)
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