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2014/7/11 Kyle Hall Asia Tour @ Air
テクノ聖地のでもあるデトロイトで16歳にしてOmar-SのFXHEよりデビューを飾り、その翌年にはWild Oatsという自身のレーベルを立ち上げ、それと並行しThird Ear RecordingsやHyperdubからも作品をリリースし、そしてヨーロッパ含め世界的に大きなフェスティバルにも出演…と、性急な成長を遂げ若くして既に大きな注目を集めているKyle Hall。デトロイト・テクノ/ハウスという括りだけには収まらずロウ・ハウスの先駆け的な音楽性もあり、既存のデトロイトの音楽を更に上書きしていく活動は、正にデトロイトから久しぶりの本物の新星が現れた事を意味している。そんなKyleが待望の初来日をするのだが、日本からはかつてデトロイト・ハウスにも接近していたDJ Nobu、マシン・グルーヴで黒人音楽を解釈するSauce81、デトロイト・ハウスからの影響を公言するYou Forgotらが出演と、それぞれが考えるブラック・ミュージックが一体となったパーティーが開催された。
早めに現地入りして先ずはYou Forgotのプレイから楽しむ事に。パーティーの序盤ではあったがテクノ/ハウスを中心に剥き出し感満載の荒削りな音とプレイで攻めの姿勢を見せており、荒ぶる魂を吐き出すようなプレイは実に感情的。コーティングがされていないざらついた金属感のあるトラックを野性的かつ粗暴にプレイし、フロアの熱狂を高めていく。仄かな情感もある"71st & Exchange Used To Be"もピッチを上げてプレイする事で、普通に聴くよりも猛々しいビートが際立ち、更にそこからKyleの"Dr.Crunch"を繋いで荒くれたテクノで揺さぶられながら夜は深まっていった。終盤では熱くソウルフルな歌モノハウスも飛び出して、フロアの空気を上手く転換させながらSauce81へとバトンタッチ。

Sauce81はPCだけでなくキーボードやマイクも備えたライブで、見た目にもしっかりとライブ感があったのが見所。キーボートを弾く、マイクで歌うなど演奏家としての面が感じられ、そこにマシンによるビートが下地を築き豊かなグルーヴを演出する。リズムは遅くビートダウンし、ハウスと言うよりはソウルやフュージョンにR&Bなどの音楽性がクロスーオーバしたようなスウィング感やメロウな歌があり、その人間味のある音にフロアは和まされていた。メロウな旋律やスムースなコード展開が基本にあり、温かくソウルフルな感情が広がりを見せるのは単に機能性を追求したクラブトラックとは異なっている。華麗で小洒落たエレピやサンプリングによるボーカルと生歌をしなやかな打ち込みのビートに乗せて、熱狂的なフロアに一時の和やかな時間を演出し、フロアにも笑みが溢れるような和気藹々とした黒人音楽ベースの素敵なライブを体験させてくれた。

そして遂にKyle Hallが登場。がいきなりピッチを狂わせたR&B調の曲で開始し、ファンの予想を裏切るような展開を披露。そこから甘いR&Bを繋ぎ朝方のメロウな空気が広がりソウルフルなムードが続くが、暫くすると遂に硬く荒いビートが入り出す。ダブ・ステップのような変則的横揺れもビートも鳴らしつつ、熱く感情的なボーカルものもプレイする辺りは、根がデトロイトと言うべきか。荒々しく生っぽいざっくりとしたハウスのビート、硬質なテクノの音が混じりながら、洗濯機の中で撹拌されるようにぐるんぐるんとフロアを盛り上げていく。と思えばキーボードがバリバリ入ったエレクトロニック・ファンクもプレイしたり、優美な音が煌めくディスコやフュージョン調の曲もプレイしたりと、意外にもフロアでの機能性優先ではなくブラック・ミュージックを余す事なく紹介するようなプレイ。"Honey (Ron Trent's Honey Mix)"のようなフュージョン的なしなやかで情緒的な流れもありつつ、しかし中盤以降は多くのファンが期待していたハードなテクノ/ハウスの展開が繰り広げられた。マシンガンをぶっ放すような怒涛のビートがフロアを叩きのめし、性急なビートや鈍く唸るアシッドで心身共に刺激するなど、ジェットコースターのようなめまぐるしい展開でフロアを揺らす。4つ打ちだけでない不定形に打ち付けるビートは確かに荒々しいが、その廃退的な音にもかかわらず何だか根底にはモーターシティーソウルと呼ぶべき熱い感情が居座っており、決して淡白で無機質なDJプレイではない。激しいプレイではありながら時折光沢のある艶と剥き出し感のあるロウな雰囲気が目まぐるしく入れ替わり、前半のしっとりしたプレイよりも更に突発的な衝動を前面に出したプレイは、最後まで途切れない。勿論自身の"Dr.Crunch"や"Spoof"、それだけでなくKyleとも共振するJay DanielやSeven Davis Jr.といった若手の曲もプレイしながら、粗暴でミニマルな実にKyle Hallらしい展開を貫きフロアを沸かせ続けた。最初は2時間で十分…と言うか、3時間だとダレそうかと思っていたが、結果的には時間に余裕があったおかげでKyleのデトロイトに縛られない予想外な音楽性も体験する事が出来、あっという間に3時間は過ぎてしまう程だった。

パーティーのトリを務めたのはDJ Nobu。もう既に4時過ぎ、しかしここからまだまだパーティーの熱狂は続く。ゆったりとした催眠を引き起こすような揺らぐビートの中で、エレガントな響きがフロアに満ち、徐々に生っぽいディープ・ハウスで優しいメランコリーに包み込む。怒涛のプレイで押し切ったKyle Hallとは対照的に、大人びて円熟味のあるプレイは踊り疲れた後にも苦にならずに、さざ波で揺らされるような穏やかなグルーヴが心地良い。古いディスコをサンプリングしたような綺羅びやかで祝祭感のある、しかし芯のある骨太な四つ打ちのハウスで、大らかな包容力を以ってしてフロアを至福の朝へと導いていくのだ。途中からはエレクトニックな曲やアシッドな曲も織り交ぜながらトリッピーな覚醒感を煽っていくが、水平構造を保つなだらかなグルーヴが通底しており、上げずにしかしフロアの朝方の開放感あるグルーヴをキープする。そして終盤ではぱっと朝日が差し込むようにファンキーなディスコで熱狂的かつ幸せなムードで満たし、Chaka Khanネタの"In the Morning"などディスコ・サンプリング、または90年代のミドル・スクール・ハウスなどで再度盛り上げ、ブラック・ミュージックの芳香を強めていた。当方は疲労により6時半にはフロアを後にしたが、最初から最後まで全てのDJ/アーティストがブラック・ミュージックに沿ったプレイを披露し、非常に一体感のあるパーティーとして素晴らしい一夜となっていた。

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■DJ Nobu - Creep Into Shadows - The Midnight D Edits(過去レビュー)
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