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N’gaho Ta’quia - In The Pocket (disques corde:dccd-032)
N’gaho Ta’quia - In The Pocket
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Red Bull Music Academy出身のNobuyuki Suzukiは、Sauce81名義でヒップ・ホップやソウルを咀嚼しながらハウスのフォーマットにも沿った作品をリリースしている。その名義でも特定のジャンルに縛られる事なくモダンなダンス・ミュージックを披露しているのだが、そんな彼の別の顔であるN'gaho Ta'quiaではよりルーツを見つめ直しつつ、ライブ・フィーリングを重視したバンド的な音楽性を演出する事に成功した。N'gaho Ta'quia名義では初のアルバムとなる本作は、ファンクやソウルにゴスペルなどSauce81名義と同様に黒人音楽が根っこにある事に変わりはないが、クラブ・ミュージックを意識したSauce81名義に比べるとよりジャンルのカテゴライズから解放され、音と戯れるような自由な独創性が感じられる。ギターやベースにドラムやキーボード、プログラミングから果ては歌まで殆どの楽器を自分で演奏したそうだが、そんなDIYな制作が功を奏したのか、単なる短いループのカット&ペーストな作品になる事はなくどこまでも音は自由に羽ばたき豊潤なメロディーを奏でるのだ。生き物のようにうねるベースラインや宇宙から降り注ぐようなコズミックなシンセのSEは高揚をもたらし、メロウな旋律をなぞるエレピのコードは華やかさを添え、ざっくりとビートダウンした粘り気のあるリズムがしっかりと土台を支える。多重録音とは言えども殆ど一人で手掛けたようには思えない息のあったバンド演奏をしているような一体感、そして生演奏が生み出す土臭さや汗臭さから生じるファンクネスがあり、単に黒人音楽というルーツを掘り下げた懐古的な音楽にも陥らずに未来を見据えたビートが鳴っているのだ。またアルバムは16曲収録ながらもどれも3分前後なのでさくさくとビートが入れ替わっていき、とてもテンポの良い流れを生み出している。実にメロウで実に軽快なアルバムだ。



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