CALENDAR
      1
2345678
9101112131415
16171819202122
23242526272829
3031     
<< August 2020 >>
RECOMMEND
MOBILE
qrcode
SPONSORED LINKS
<< Soulphiction - Glitz (Circus Company:CCS085) | main | Answer Code Request - Code (Ostgut Ton:OSTGUTCD31) >>
2014/8/16 DAWD @ Oath
Jun Kitamura、REMI、haraguchic、SINOがOathにて定期開催しているDAWD。ベテランから若手までが手を組み、各々が持つ異なる音楽性 - シカゴ・ハウス、ディープ・ハウス、テクノ、ニュー・ディスコ- などなどを一晩で纏め上げるパーティーだ。今回は1998年、2000年にJun Kitamuraがリリースした名作"Outergaze"の再発に合わせたリリースパーティーでもあるようだが、その上で現在のミニマル/ハウスでは特筆すべき才能を発揮しているdj masdaをゲストに呼び、DAWDに一風変わった旋風を巻き起こす。
25時前に現地に着くと既にフロアは人混みで賑わっており、Jun Kitamuraがプレイ中だった。リリースパーティーということもあってか普段とは異なる硬めのセットだそうで、以前聴いた時よりもシンプルなグルーヴ感重視という印象。サンプリング中心に感じられるファンキーかつミニマルなトラックをするすると繋げ、上がりもせず下がりもせず丁寧に抑制をしながら、小気味良いタイトな四つ打ちのグルーヴを継続する。以前聴いた時の黒っぽさや生っぽさを打ち出していた感情的な展開は封印し、太く硬いリズムのループに引っ張られるように踊る事に特化した機能的なDJセットは、早い時間帯からフロアを熱狂的に盛り上がらせていた。

そしてゲスト出演のdj masda。Jun Kitamuraから継続するように機能性重視のDJセットを展開するが、ハウシーなグルーヴ感の中にもカチッとした硬い音があり、猥雑とした賑わいを見せるOathの箱にしては随分とストイックな音を落とし込んでいく。しかしより広がりを含むプレイで、四つ打ちだけではなく崩れたリズムやトリッピーなエフェクト、更には鈍くロウなアシッドサウンドも織り交ぜて、燻るようなじわじわなしたグルーヴを積み重ねていく。2時間という枠を活かしながらなだらかに低重心のミニマルなグルーヴから、上り詰めるアッパーな展開まで繰り広げ、その中にエモーショナルなハウス・サウンドを落とし込むプレイは、まさにCabaretスタイル。"Italo Johnson #5 B"のようにしっとりと情緒のあるファンキーなハウスなど、淡々とした機械的な流れの中にすっと人間味のある音を混ぜ込む手腕が心憎い。常に抑制のとれた安定感のあるプレイながら、いつの間にか引いては押し寄せる波に飲み込まれようにどっぷりと揺さぶられ、終盤にはテンションを上げながら押し寄せる怒涛の勢いでフロアの高揚も誘いつつ、永続的なグルーヴを保ち続けていた。

まだまだ続く熱狂的なパーティー、そこからはREMIがよりパワフルでよりごった煮となったプレイで盛り上げる。しょっぱなDJ Hellによる"Jupiter Jazz"のエディットで意表を付くスタート、そして途端にダーティーで粗野な音が鳴り出し熱量が高まっていく。ディスコ・テイストやエレクトロも織り交ぜながら、逞しく剥き出し感満載の荒々しい4つ打ちを叩き出し、BPMの速さだけに頼らないどっしりした激しさを表現する。それまでのクールで淡々とした流れから一転して対照的に、熱量の高い温度感や汗臭さを前面に打ち出したプレイで、フロアは湿度と温度を上げながら色気や卑猥なムードも誘い出し濁流の勢いに飲み込まれていく。ド派手なフィルターハウスであるBasement Jaxxの"Fly Life"では狂ったようにフロアを沸かしたかと思うと、Phil Kieranの"Birds & Bees"で催眠的な呟きによるドープな曲で深みにはまらせつつ、一転して朝の微睡みに包み込むような"E2-E4"の穏やかなエディットもプレイしたりと、予想も付かない振れ幅がありながら豪快なプレイはただただ素直にパーティー的で気分はハイな状態だ。盛り上がったその勢いだろうか、その後は予定外にdj masdaとREMIのB2Bが始まると、暫くは4つ打ちの直球ハウスな選曲が続き、"I Called U ( The Conversation)"やKerri Chandlerの"Opl"などしっとりした朝方のムードも演出して、ハウス・ミュージックの最良の瞬間を体験するようであった。

6時半以降はharaguchicとSINOのB2Bで出だし"Acdise #2"をドロップし、螺旋階段を上り詰めるような高揚感のある曲でしっかりとフロアに気持ちを定着させる。序盤帯はテクノセットで固めていたようで、眩い白色光に包まれるようなThe Backwoodsの"Sunstream"や再発されたファンキーなミニマル"Outergaze"などをプレイし、勢いのある選曲で朝方の眠気を吹き飛ばすようなプレイだ。そして始発で帰った人も勿論いたのだが、Oathらしく朝方から遊びに来る人も多く、フロアの賑わいは一向に収まらない。その後ハッピーで心がうきうきするディスコの"I Wanna Be Your Lover (Dimitri From Paris Re Edit)"がプレイされた辺りで記憶が飛び…

目を覚ますと今度はJun Kitamuraとdj masdaによるB2Bが始まっており、パーティーの終わりは以前見えないまま。がそこからのプレイがこのパーティーで最も素晴らしい時間帯であったかもしれない。テクノもハウスも融解し一つになったようなプレイはしっとりと情緒的でありながら機能的なグルーヴも継続させ、朝方の切なさを増長させていく。朝まで踊り遊んだ心身は疲労が溜まっていたが、そんな状況でも苦にならない落ち着いたグルーヴを敷き詰めながら、エモーショナルな音で肉体を癒やしながら踊らせる。酩酊感をたっぷり含む甘美なミニマル・ハウスの"808 The Bass Queen"、幻想的で耽美な佇まいさえあるAndrasteaによるテック・ハウス"LOL"、トライバルなパーカッションが肉体を刺激する"Women Beat Their Men"、官能的な甘さとエレガントな空気が同居したハウスの"Pink Cigarettes (Atjazz Mix)"、夢の中でベルが鳴っているような荘厳なPev & Hodgeの"Bells (Dream Sequence)"など、パーティーの中でも最も美しく幻想的な時間帯が続き、ただただその夢の中にいるような音に酔いしれるのみ。そしてdj masdaがまさかの壊れかけの夢の世界にいるようなアンビエントである"Analogue Bubblebath 1"をプレイする意外な瞬間もあり、こんな奇抜なプレイが聴けるのもパーティー狂いが集まる小箱の自由な場所だからこそだろう。と9時頃にはパーティーはクローズに向かうかと思いきや、尚フロアに残る人達の熱き要望により今度はREMIとdj masdaによるプレイが始まりデトロイト・テクノや生っぽいディープ・ハウスなども回し続け、結局パーティーが終わったのは10時過ぎ。最後の方は足もへとへとになりつつアルコールに溺れて記憶も曖昧だったものの、無心になって友達と踊って飲んで実にパーティーらしく楽しめた一夜だったと思う。パーティーの質とはDJの知名度やパーティーの規模には関係なく、その場所でプレイするDJや遊びにきたパーティーピープルによってのみ反映されるものであり、その意味から今回のDAWDは素晴らしいものになったと感じている。
| EVENT REPORT5 | 23:00 | comments(0) | trackbacks(0) | |
スポンサーサイト
| - | 23:00 | - | - | |

コメント
コメントする









この記事のトラックバックURL
トラックバック機能は終了しました。
トラックバック