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2014/8/30 PRIMITIVE Presents PRIME @ Air
何でも既に14年も活動している音楽集団・PRIMITIVE。過去にも様々なアーティストを招聘し屋内・屋外のパーティーを盛り上げてきたそうだが、今回はLegoweltとGonnoの両者をライブでフィーチャーする特別な一夜が気になっていた。Legoweltといえばオランダのベテランアーティストであり、アナログ機材やモジュラーシンセなど古い電子楽器も用いてデトロイト・テクノやシカゴ・ハウスを継承し、近年ではCloneやL.I.E.S.といったレーベルからのロウな作品が注目を集めている。そしてGonnoも近年の活躍はもう説明不要な程にトラックメーカーとしてもDJとしても高い評価を得ており、独特のアシッド・サウンドが得も言われぬ高揚感を生み出す期待のアーティストだ。そんな両者がライブセットを披露するのだから、期待せずにはいられない。
当日はのんびりと現地入りすると暫くしてGonnoのライブが開始。DJブース前に特設セットを作ってあり、そこにPCやAIRA TR-8などのハードウェア機材が並べられており、こういう機材がふんだんに並んでいるライブはやはりワクワクするものだ。出だしは静寂の中にひっそりとシンセとリズムが浮かび上がり、ビルドアップするようにゆっくりと丹念に音を積み重ねていく。徐々にビートは強まっていきフロアが飽和状態になるように高密度の音で満たされ、テックハウス気味の綺麗な音が目立ち始めていた。しかしそんな曲調の中にもGonnoらしいトリップ感のあるアシッド・サウンドが、地中から芽を出すようにウニョウニョと湧き上がりアシッドのラインが妙な高揚感を誘う。中にはTR系の簡素なハイハットやキック、ハンドクラップも使用したシカゴ・ハウス的な音の使い方もあったが、トラック自体は幻想的で妖艶なメロディーが朧気に浮かび上がり、ムード自体は非常に明るい高揚感が通底している。またDJとして経験も反映されているのかDJミックスしているような持続感もあり、リズムは粘るようなものから激しく跳ねるものまで滑らかに変化し、リズム感へのこだわりも十分に感じられた。中盤以降はアッパーに激しさも増しながら躍動するリズムが先導し、そして徐々に浮かび上がるあの旋律…そう"Acdise #2"のフレーズが闇の中から聞こえ始める。オリジナルよりも激しく畳み掛けるパーカッションがうねりを生み出し、幸せな高揚感を誘うアシッドが鳴り出せば、もうフロアの盛り上がりは最高潮。"Acdise #2"以外は新曲で統一されたライブだったものの、DJ的な流れを継続した展開と常に明るいトリップを誘発するアシッドの使い方は絶妙で、緊張感を一時もと切らせないライブであっと言う間の一時間だった。

Legoweltも同様にPCと大量のハードウェア機材を揃えたライブで、ここまでやるとある種の壮観ささえ感じられた。Gonnoの勢いを引き継ぎ、のっけからアクセル全開の爆走するライブが開始された。シカゴ・ハウスのチージーさとデトロイトテクノの叙情性をレイヴの感覚に落とし込んだような音は、随分と派手で大仰なライブだ。怒涛の勢いで打ち鳴らされるリズムは強迫的で、その勢いでまずは肉体的に被着つけつつ、覚醒感のあるシンセも大胆に用いて高揚感を誘う。けたたましく疾走するリズムはラフながらもそのオールド・スクール感には懐かしい味があり、勢いよくフロアをシャッフルさせる。メロディーも衝動的に動きを見せるように忙しくなく展開し、兎にも角にもせわしなく激しいライブだ。

メインフロアはLegoweltのライブも盛り上がっていたものの、1FのNoMadではGonnoを迎えてモジュラーシンセについてのトークショーがあり、ライブの途中へとNoMadへと移動。最近は一部でモジュラーシンセ熱が上がっているそうで、目の前でモジュラーシンセについての解説を聞けたのは面白い体験だった。全てが纏められている現在のオールインワンシンセとは異なり、自分で好みのモジュラーを組み合わせて一台の楽器を作るシンセはDIYの精神で溢れており、Gonnoも色々とツマミを弄っては楽しんでいたようだ。

その後はPRIMITIVEのメンバーであるITAのプレイを聴くために、メインフロアへと戻るとまだまだ熱狂的な時間が継続しフロアは狂ったように盛り上がっていた。少々サイケデリックな感もある上物が継続しハードなリズムと太いベースラインが主張するプレイは。終始アッパーなプレイでフロアは盛り上がらせていたものの、そのギラついてハード過ぎる音は今の自分のモードには合わない。確かにハードではあるもののイケイケ過ぎるきらいがあり、深みに嵌らせるタイプではないため、フロア後ろで休憩しながら時間を過ごしていた。

朝方からは期待していたKo Umeharaが登場。それまでの怒涛の勢いから一転して勢いは的確にコントロールされ、パーカッシヴなテクノを用いて深海を潜航するような深みへと到達する。細かく連打するようなビートは確かに激しいが、過度に音を詰め過ぎる事もなくすっきりとしたタイトなグルーヴがあり、そこに中毒的でトリッピーな上物が執拗に反復を繰り返しながら陶酔感をじわじわと高めるプレイがフロアを揺らす。盛り上がっていたフロアの熱気はそのままに、より無駄のないクールな音とアンダーグラウンド性の強い世界観は文句無しに格好良く、体はくたくたながらも疾走感あるテクノセットで十分に踊る事が出来た。パーティーはその後もまだまだ続いていたようだが、十分に楽しんだため6時半頃にはフロアを離脱。特にGonnoのライブとKo UmeharaのDJは期待通りな音で、今後の活動にも期待するばかりだ。
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