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2014/9/14 Block Party “All Night Long” @ 0 Zero
Dazzle Drumsが毎月第2日曜に開催しているBlock Partyは昼下がりの午後3時から9時までのサンデーアフタヌーン・パーティーなのだが、翌日が祝日の場合には夕方6時からスタートするオールナイト・パーティーへと変わる。これならば夜は弱い人は日が変わるまで遊んで帰る事も出来るし、やっぱりクラブは日が変わってからだという人は遅く来て朝まで遊ぶ事も出来るしと、サンデーアフタヌーン・パーティーという基本的なコンセプトは変えずに両者が楽しめるスタイルを提供するのは非常にありがたいものだ。
そんな訳で当方は12時半に現地入り。いつものようにフロアにはカラフルなバルーン・デコ、バーフロアにも手作りのデコで装飾がなされておりほっと和む空間が心地良い。小さいパーティーではあるけれど、やはりハウス・パーティーはこうやって手作り感を出す事で音楽との相乗効果はあるのだと思う。DJブースにはKengoが入っていたが、夜の部が始まったばかりなので強いビートよりもメロディーを軸としたムード中心のハウス・セットで、優しく穏やかな情景が浮かび上がる。エレクトロニックな質の曲を軸に甘い歌モノや切ないインストなどを丁寧に繋いで、平穏を保ちながら夏の終わりのしんみりとした思いを誘うプレイがパーティー序盤にしっかりとはまっている。何処かコケティッシュなMichael Mayerの"Good Times"、幻想的なシンセとソウルフルなボーカルの絡みが華麗なAble Starring Hannah Khemohの"Ain't Got Time"など、情緒的なメロディーと軽快なビートで軽ささえもが心地良いグルーヴを生み出し、しっかりとパーティーの流れを意識しながらも適切にフロアを盛り上げていく。また途中での"Can You Feel It"カバーであるThe Str8jacketsの"A New World"で、夏から秋へと移ろい行く季節にはぴったりの郷愁に満ちた湿っぽさが立ち上り、しみじみと心に染み入る展開が心憎い。終盤は多少生っぽい音も織り交ぜつつ、最後まで上手く勢いを抑制しながら夜の部の始まりらしくフロアを温めてくれるプレイだったと思う。

そこからはDazzle Drumsのロングセットが開始。序盤にいきなり"Club Lonely"をプレイしていたようだが、最初の30分位は友達と休憩しつつ音楽話で盛り上がってDJプレイは頭の片隅へ。"Promised Land"が掛かった辺りでフロアへと移動したが、全体的にビートは力強く刻まれ振れ幅が大きいダイナミックなプレイへと変わっており、着実に真夜中の興奮を呼び起こす。何となく重厚でエレクトロニックな音が強めだったか、覚醒感さえ匂わせるテック系の曲も用いつつ、しかし混沌とした渦を巻くような"I Called U (The Conversation)"やホーンが高らかに響き渡る"Who Dares To Believe In Me"など、NYハウスの定番のファンキーな流れには抗えない古き良さがある。テックものもハウスもディスコもそれぞれ用いながら、急勾配な坂を昇り降りするように振れ幅が大きい展開を作り、肉体を刺激する強烈なリズムと心を揺さぶるエモーショナルな音が一緒くたになり迫る。まるで引いては押し寄せる波のような展開にどうしたって身も心も反応して踊らされてしまうが、Phyllis Nelsonの"I Like You"のようにパンチの効いたマシン・ビートのディスコなど愛くるしいポップな曲は心惹かれるものだ。また強烈で豪華な生音によるディスコ・ソウルなDamon Harrisの"It's Music"など腰をくねくねとしたくなるファンキーな曲もプレイしたりと、古き良き時代の音楽を出し惜しみせずに現在のハウスに混ぜ込んで、さらりとガラージの系譜を布教するかのようなプレイには円熟を感じさせる。

と思っていると"Hi-tech Jazz"が投下され、Block Partyにしては意外だなと驚きはあったが、この満ち足りた幸せな瞬間はパーティーのクライマックスの一つだったかもしれない。更にそこから"Hey Now (Sasha Remix)"など少々プログレッシヴ・ハウスな展開へと雪崩れ込み、エグくトランシーな音響が覚醒感を刺激しながら朝に向かってフロアを熱狂的に盛り上げていき、その流れは"Good Life (CJ's Living Good Club Mix)"でピークを迎える。そこからは一転し、愛くるしいシンセ・ポップなRandy Crawfordの"All I Do"で光が射し込む朝を迎え熱気を冷ますように、期待通りにダンクラタイムへと突入。照明もその流れに沿うように呼応し、ミラーボールに反射した煌めく光はカラフルにフロアを彩り、和やかな空気が広がりながら包容力のある音がフロアに満たされていく。色っぽく熱い歌に誘惑される"Music Is My Way Of Life"、キッチュなポップさがあるVoyageの"Souvenirs"など、ハッピーな歌モノをすんなりと受け止めるには朝方は最適の時間帯だろう。そこから最後までは怒涛のクラシック攻めで、強烈なベースラインが響く"You Make Me Feel (Mighty Real)"や豪華なオーケストラが煌めく"Heaven Knows"で圧倒的な祝祭感を演出し、そして最後には硬いリズムが現れ始めると…そう、"Happy (NK RMX Extract)"だ。正にハッピーなエンディング、最後の頂点へ上り詰めるようにドラマティックな流れで上手くフロアを引っ張り、3時間半のプレイは一旦ここで終了。

だが、パーティーはまだ終わらない、終わらせない。そこからプレイを再開すると、しっとり系の選曲で疲労が溜まった心身を優しく癒やすような音で包み込む。ピアノのコード展開がしんみりとする"I Don't Know Anybody Else (We Got Sal Soul Mix)"、甘いボーカルに誘惑される"This Time (Frankie Knuckles Bomb Mix)"、Pam Toddのキュートな歌声と華麗なストリングやホーンが高らかに響く"Let's Get Together"、ファンキーなチョッパーベースがかっこいい"Seventh Heaven (Larry Levan Remix)"など完全にガラージ・クラシックスの流れを継承し、踊るというよりはゆったりと体を揺らすような穏やかな選曲で心を落ち着かせていく。いつしかビートも消え去り静かな時間の中で美しいメロディーだけが残りながら、最後には涙を誘う程に切ない感情に包まれる美しいディープ・ハウスの"Here Comes The Sun (Francois K. Remix)"を心を込めてプレイし、淡くも余韻を残してBlock Partyは幕を閉じた。久しぶりに参加したBlock Partyだったがレギュラーパーティーという事もあってBlock Partyを愛する固定客を見ると安心するし、またハウスやガラージにダンクラと呼ばれるジャンルを中心に新作も旧作もあまねくカバーし、その音楽性の力を疑う事なく貫き通すパーティーからは、Dazzle Drumsの音楽に対する強い意志が感じられる点で非常に素晴らしいパーティーだなと思うのだ。こんなにもハウス愛が感じられる、そして良質なレギュラーパーティーはそうはないので、是非ともハウスに興味のある人も遊びに来て欲しいと思う。
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