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2014/9/20 CAMP Off-Tone 2014 @ マウントピア黒平
アンビエント・ミュージックを爆音で聴く…というコンセプトから立ち上がったOff-Toneはクラブ・パーティーとして始まるが、2012年からは野外キャンプパーティーとしてCAMP Off-Toneへと進化した。順調に回を重ね今年で3回目となるCAMP Off-Toneだが、出演アーティストはKaito aka Hiroshi Wanatabe、CD HATA&Koyas、Ian O'Brien、Ko Umeharaとお気に入りのアーティストが揃っている事もあり、野外用の道具は全く持ち合わせていないものの参加する事にしたのだ。
開場は15時だったものの諸事情あって現地入りしたのは開演同時となる17時。早速空きスペースに友達のテントを立てる作業を手伝っていると、メインフロアの方からSound Furnitureこと藤枝伸介によるライブの音が聞こえてくる。メインフロアはキャンプサイトの上に登って程近くの為、ぼやける事なく予想よりも大きな音でライブの音が伝わり、これならばテントに居ながらにして音楽が楽しめるのはありがたい。大自然の中で波の音や虫の鳴き声などを用いたフィールド・レコーディングなトラックと、そしてスピリチュアルな電子音の揺らめきが穏やかに広がるライブは、重力から解放され穏やかに展開するも重厚な世界観がある。単なる快楽的なイージーリスニングとは一線を画し、そして終盤では柔らからな四つ打ちも響き渡り、森の中に温かいディープ・ハウスが広がっていた。

屋内エリアであるInner Spaceは畳の部屋に座布団が敷き詰められ、天井にも布が張られたりと敢えて狭く暗い空間を作る事で落ち着いた瞑想場所を演出していた。丁度morrissyがPCによるライブを行なっていたが、精神を落ち着かせるような可愛らしくセクシーなアンビエントが展開していた。ファニーで甘い空気に包まれて、正に夢の世界へ一直線するような快適さ。空気のように軽い音質のおかげでBGMのように環境に溶け込み、座布団の上で虚脱しながらほっと一休み。

メインフロアに戻ればCD HATA & Koyasが膨大な機材を持ち込んでライブ中。二人でのセッションによるライブは形を成さない抽象的なアンビエントで、常に流動的に構成を変化させる予測の出来ないライブ感が特徴だ。空間に音を満たすように密度が高い状態を保ち、アンビエントではありながら綱渡りするようなひりつく緊張感も含んでいる。リズムの浮き沈みや躍動的なメロディーなどアンビエントにしては随分とダイナミックだが、それもライブセッションが故の成果なのだろうし、さながら映画のようなドラマチックな盛り上がりは真夜中に向かって高まる興奮を誘い出していた。

今年は昨年よりも随分気温が低かったようで、夜は相当に寒くなっていた。がCamp Off-Toneではなんとお風呂に入る事も可能だったので、お湯にのんびり浸かって休みを取りつつ体の芯からじっくりと温まる事が出来た。そしてお風呂から出てフードエリアに行ってみると様々な手作りの料理やクラフトビールに人気の日本酒である獺祭などが揃っており、フード/アルコールと共に相当な力の入れようが伺える。特に主食だけでなくサイドディッシュも充実しており、豊富なメニューはなかなか他のパーティーでは類を見ないのではと思う。

テントへと戻り椅子に座りながら夜空を見渡せば、そこには無限に広がる空の中に星が瞬いている。何だかこんなシチュエーションでアンビエントが聴けるなんて幸せだなとしみじみしつつ、満点の星の下でMatsusaka DaisukeのDJをテントサイトから聞く事にした。序盤はビートレスながらも亜空間が広がるようなどんよりとした重い音響が継続し、音の波動がうねりながら空間を歪ませる強い重力場を発す。アンビエントとはいっても色々な解釈があり、この重苦しさに秘める胎動のような蠢きも瞑想的という観点からは確かにアンビエントなのだろう。友達と音楽話しで盛り上がっているといつのまにか硬いビートも入り出し、終盤ではまさかの"Enfants"にGlobal Communicationの"14:31"をロングミックスした流れは祝祭感に溢れたアンビエントを展開し、これぞ曲を混ぜ合わせて新たな響きを作るミックスの醍醐味を体験。

続くKo Umeharaは序盤はノイズにも思われる刺激的なサウンドが入るビートレスな流れから開始。歪なサウンドが真夜中の興奮を逆説的ながらも静かに高めながら、徐々にテクノとハウスが融和するようにジャンルの境界を越えていく。一見アンビエント的ではないテクノもハウスも、中には有機的で民族的な"Earth Beats"など幅広いジャンルを溶け込ませながら、攻撃的なアンビエントと呼ぶべきか例えビートがないパートにおいても鎮静させるのではなくリズム感が透けて見えるようなグルーヴ感を継続させ、常に動きを感じさせるダイナミックな展開を作っていく。時間帯を意識してフロアを冷ます事なく覚醒感を増長させながら精神に大きな作用を及ぼし、アンビエントな要素で深みへとダイブさせるプレイは、このパーティーの中でも独特な個性を放っていた。

その後もメインフロアで椅子に座りながら寝ていたものの、余りの寒さに耐え切れずにInner Spaceへと移動してみると、既にほぼ満席状態で皆が横になって(言葉通り)寝ている状態であった。それもそのはず、クリスタルボウルをプレイする山本コヲジ、到底楽器には思えないような打楽器や道具を操るkazuya matsumoto、そして変幻自在に箏を鳴らす今西玲子の3人がライブセッションを行っていたのだが、これが多少宗教的な神聖な佇まいもあるチルアウト状態で眠気を誘うのだ。神聖とはいいながらも決して近寄り難いものではなく、演奏?というよりは楽器や道具と戯れて不思議な音を発し、それぞれが呼応するように静寂の中に音を浮かび上がらせる演奏は面白さもある。全てが手作業によって鳴らされる微かな持続音が有機的な絡みを見せ、沈黙と静寂の中で精神を落ち着けるプレイは合法的な睡眠薬そのものだ。観念的なイメージを具現化した予想外に気持ち良すぎるライブセッション、そしてそこに生まれる瞑想空間は、Off-Toneのアンビエントに対する許容を強く感じさせるものの一つだった。

朝日が登る時、遂に目覚めの時だ。そう、夜空が少しずつ明るくなりだした頃にKaitoのライブは開始された。アンビエント・ライブという触れ込みだったものの、オープニングからして重厚な電子音とのっそりと重いリズムが入り、ビートレスだという思い込みを覆す展開でライブが始まる。Kaitoらしい音の密度が高く編み込まれた構成、感情を揺さぶるメロディーという点では以前から変わらないものの、全ての曲はダウンテンポ・バージョンへと再構築され、通常のパーティーで盛り上がるような疾走感のあるテクノからぐっと叙情性を増した音楽性へと変化していた。ライブの多くは"Will To Live"、"Sky Is The Limit"、"Inner Space"、"Behind My Life"など4thアルバムである「Until The End Of Time」からの曲が中心だが、4つ打ちのイーヴンキック感は後退し地を這うような腰をゆっくりと揺らすダウンテンポなグルーヴ感が、Kaito流のアンビエントという解釈なのかもしれない。全くリズムが入らないビートレスであれば穏やかでドリーミーなライブになったのであろうが、リズムが入る事で激情がほとばしる目覚めのアンビエントとでも呼ぶべきか、テンポはゆったりとしながらも非常に熱量の高いライブへと転化していた。特にこのライブを特徴付けたのは、新しくライブ機材に組み込んだAIRAのTR-8やSYSTEM-1であろう。リズムに関してははっきりと荒々しさを打ち出した音質へと変わっており、その上でライブという言葉を体現するようにリアルタイムで演奏していく事で、よりライブ感が打ち出されていた。また2時間あるライブ枠の中で、Kaito名義だけでなくアンビエントに合うような他の名義も曲もプレイしていたそうで、それがKaitoライブの世界を更に拡張する事に繋がっていた。圧巻はラスト間際の"Star Of Snow"だっただろうか、正に星の煌きのような美しいサウンドが森の中に満ち溢れ、そして畳み掛けるような非4つ打ちのリズムが刻まれ、それが長い長い時間を掛けて体の隅々まで響き渡る。余りにも圧倒的な、余りにも壮大な電子音が吹き荒れる世界の前に、思考は消え去りただ音の中に意識が飲み込まれていく。最初から最後まで切ないメランコリーがありながらもひりつくような緊張感があるライブは、アンビエントとダンス・ミュージックを橋渡しするような内容で、また未だ尚Kaitが進化している事を思わせる内容だった。

パーティーのクライマックスが過ぎ、辺りはもう太陽の光で明るくなっていた頃にIan O'Brienが登場。いつもならオプティミスティックなテクノ/ハウスをプレイする彼も、この時はファンクやジャズにフュージョンといった古くも穏やかな音色や響きを持ったムードある選曲でしっとりしたクローズを迎えるように落ち着いたプレイを聞かせる。朝方、起きた直後のまだ夢の中で微睡むようなうっとりとしたムードを保ち、和やかな生音中心のサウンドが疲労の溜まった心身を癒やすが…流石に疲労も溜まっていたので途中で眠りに落ちてしまう。しかしパーティーも残り1時間となった辺りで目を覚ますと、突如としてIanが力強い4つ打ちを刻むダンス・ミュージックをプレイするではないか。祝福と喜びに満ちた感情を抑えつける事など出来やしなかったのだろう、いつも通りのオプティミスティックなIan節が始まると、幻想的なシンセがリフレインする"Panta Rei"や流麗なテック・ハウスで疾走感が溢れ出し、そして終盤はデトロイト精神が大爆発の展開が待ち受けていた。"Altered States (Carl Craig East Side Mix)"や"Game One"といった未来派テクノから、ラストでのWorld 2 Worldの希望に満ちたフュージョン・ハウス"Cosmic Traveler"、そしてアンコールでの15分にも及ぶPaperclip Peopleの"The Climax"ではIanもフロアに出てきて踊りながらパーティーは大団円を迎えた。

元々話ではCAMP Off-Toneの素晴らしさは伺っていたものの、実際に参加してみるとその質の高さは想像以上だった。音楽の内容や音質と音量、そしてキャンドルやステージをスクリーンに見立てたVJの空間演出、充実したフードやアルコール、屋内のチルアウト・スペース、そしてアーティストとの距離も近い規模感など、どれをとっても文句の付けようがない高品質な内容だ。勿論アンビエントというコンセプトはありながらも、しっかりとクラブで踊るダンス・ミュージックとしての要素もあり、踊って楽しむ事が出来たのもパーティー感があり良かったと思う。普段は野外パーティーには殆ど行かない当方ではあるが、これならば再度行きたいと思わずにはいられない素晴らしいパーティーであった。

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