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2014/12/26 EUREKA! with Lay-Far @ Galaxy - gingakei
Kenji EndoとMidori Aoyamaが主催するEureka!は良質なハウス・ミュージックの比較的新しいパーティーだそうで、2014年にはLocal Talkの日本初のショーケースも開催するなど目を見張るものがあった。そのEureka!の年内最後の開催には、今ロシアのディープ・ハウスで一際注目を集めているLay-Farがゲストで出演する。このLay-FarもLocal Talkからのリリース歴がある事を考えれば、今年のEureka!はLocal Talk押しである事が伝わってくるというもので、Local TalkとLay-Farが好きなハウス・ミュージックのリスナーであればこの機会を逃す訳にはいかないだろう。そして日本からはDJ Kawasakiもゲスト出演と個人的には未だ体験のした事がないDJ陣が出演という事もあり、初めてのEureka!へと遊びに行ってみた。
久しぶりのGalaxyへと入ってみると、無駄を削ぎ落とした白い内装は何だかクラブと言うよりはやはりギャラリーっぽい印象を受けるので、慣れるまでは何だか浮足立ってしまった。そして普段のクラブよりお洒落そうな人が多いのは、場所柄なのだろうか。DJブースにはDJ Kawasakiが入りプレイが始まるところだったが、彼のプレイを聴いた事がないので先ずは真摯に耳を傾ける。生っぽいざっくりとしたビートがしなやかに刻まれ、そこに分かりやすく展開するメロディーラインやキャッチーな歌が入る事で、プレイの序盤からハウス・ビートにすんなりと馴染む事が出来た。徐々にテックな上物や重みのあるベース・ラインが際立つディスコテイストな曲も織り交ぜて、夜の興奮を高める流れへと進み、ピークは"Still In Love (Kyodai Remix)"がプレイされた瞬間だったろうか。華麗なるピアノのコード展開と美しいストリングスの響きに大胆な展開が待ち受けるハウスで、ミラーボールから反射された光が照らすフロアにぴったりの曲だろう。実際にフロアも非常に盛り上がっていたし、そのフロアを煌きに包む流れにのって勢いは増していき、終始ポジティブな多幸感が溢れ出していた。無駄のないシンプルなハウスも洗練されたテック・ハウスもソウルフルなボーカル・ハウスも、その方向性は開放的でミラーボールが光り輝く世界観にばっちりはまっていた。ビートはやや平坦な気もしたしグルーヴの継続感と言う意味では物足りなさもあったが、それを補うように感情豊かな展開の多い曲調は嬉々に満ちた感情を吐露するようなプレイで、笑顔が溢れるフロアを見事に作っていた。

アッパーだったDJ Kawasakiから一転、Lay-Farはテンションを抑制しながらディスコやファンクをサンプリングしたであろうハウスで、低重心かつベース・ラインが膨れ上がった選曲でぐいぐいと腰を揺らす。そこから早くも生音のファンクも織り交ぜプレイの序盤からルーツ回帰の方向性も見せるが、直ぐにタイトで軽快なビートのハウスを繋いで加速度を増していく。ハウス・ミュージックではあるもののかなり生音へと傾倒した質感が爽やかで、その軽ささえもがビートの疾走を際立たせていた。Kid Sublimeのジャジーでメロウな"One For Frankie"もあれば肉体感溢れるファンクもあり、目まぐるしく展開する多彩なビートは忙しなくも、しかしその振れ幅の大きさが脈打つうねりとなって肉感的なグルーヴを生むのだ。中盤では怒涛のファンク/ブギー攻めで一気に時代を遡り古き良き時代へと突入し、Light Of The Worldの"Time"にChicagoの"Street Player"など懐かしくも情熱が弾ける展開で、やはりその生々しい鋭利なビート感はフロアを常に揺らしていた。終盤からは上げ目のハウス色が強かったか、艶やかなシンセの伸びもあってアーバンで洗練された感覚に長けていたと思う。そこにディスコ・サンプリングによる派手なハウスも繋いで享楽的な面も見せながら、変化球を加えるようにポップなエレクトロやコズミックな感性を伴うハウスなど、コントロールを失うように盛り上げていく瞬間は、予想もしなかった展開が繰り広げられ逆に面白い時間帯でもあった。そして自身のエディットである生っぽく情感豊かなフュージョンである"Quality Hours (Lay-Far Re-edit)"もプレイし、そこからファンク色も強く出て来るとようやく生音のビートもパーティーに馴染んできたなという気持ちだったが、ラスト間際に4つ打ちハウスも少々回し2時間のプレイはその辺りで終了。多少あちらこちらに行き過ぎたり、期待していたビートダウン/ディープ・ハウスの展開が全く無かったのは残念だったが、フロアの温かい客層のおかげかDJ中の雰囲気は決して悪くはなかったと思う。

最後はMidori Aoyamaが登場して1時間に満たない短い時間ながらも、Lay-Farで物足りなかった部分を上手く補完するようなプレイを披露。こちらも序盤は生音重視でライブ感溢れるファンクを中心としたプレイで、怒涛の勢いと高いテンションを保ちフロアに活を入れながら熱量を高め、いつの間にかフロアの男子共は上着を脱ぎ上半身は丸裸になっていた。そして湿っぽく黒くざらついたディープ・ハウスも遂に飛び出して官能的な時間帯がやってくると、"Where Would We Be(Lay-Far Remix)"のようにLay-Farに期待していた生音とエレクトロニックの融合したハウスもかかり、スムースな4つ打ちのグルーヴと色っぽい雰囲気に朝の気怠さも相まって陶酔感が高まっていった。そしてSession Victimによる官能的なピアノに魅了される"Never Forget"、コズミックなシンセと切ないピアノが絡む"Native Riddim (Alternative Version)"など、ラストは実に現場の空気をしっとりと落ち着かせる方向で上手くしめていた。正直に言えばLay-FarよりもMidori Aoyamaの方が展開や曲調なども楽しむ事が出来たのだが、Lay-Farも今回たまたまルーツ回帰の気分だっただけかもしれないので、また是非ともEureka!に呼んで頂き再度確認する必要はあるだろう。

■Lay-Far - So Many Ways(過去レビュー)
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