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Theo Parrish - American Intelligence (Sound Signature:SSCD07)
Theo Parrish - American Intelligence
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音の彫刻家を名乗るデトロイトのTheo Parrishによる本作は、前のアルバムである"Sound Sculptures Vol.1"(過去レビュー)から7年ぶりとなるニューアルバムだそうだ(2011年にリリースされた"Sketches"(過去レビュー)は複数枚のEPという位置付けらしい)。その間にも膨大なEPやコンピレーションにエディット集などをリリースしていたので久しぶりの印象はないが、しかし本作に於ける音楽性の変化は如実に現れている。2014年、残念ながら日本での公演はキャンセルになってしまったがTheoによるバンドでのライブが海外では行われており、それと同様に本作ではTheoの特徴でもあったサンプリングから脱却し、基本的にはマシンやプログラミングを使用して音を一から組み上げていく制作へと変わっている。アーティスト性を際立たせていた音を彫刻するサンプリングを捨てる事は、アーティストの新しい一面を生み出す事と同時に兼ねてからのファンを失望させる可能性もあったと思うが、結果的にはTheoらしい作品には仕上がっている。元々ハウスというフォーマットの中にジャズやファンクにソウルやディスコなどの要素を注入し、粗削りで歪ませたような音質へと削り出していた音楽性だったが、本作ではそこにより迫り来る生の質感とライブの躍動感が加わっているように感じられる。乾いたビートから生み出されるアフロ/ファンクな"Fallen Funk"は、そこに妙に艶かしく絡み合う電子音も加わり正にライブ・バンドが眼前で生演奏をしているようではないか。またこれまで以上にフォーマットから逸脱するように複雑なリズムも披露しており、"Cypher Delight"ではブロークン・ビーツ風に縦横に揺さぶられるような艶かしいドラムが打ち鳴らされ、メロディーを排除しながらビートの変化だけで7分間をやり過ごす異色なトラックだ。一方、胎動のように生っぽい変拍子が刻ま戯れる"Make No War"は、執拗にボーカルのループが繰り返される中に生温かく優美なピアノが滴り落ちるような展開があり、これは従来のTheoから引き継いだようなディープ・ハウス寄りのビートダウン性が強い。先行EPとなった"Footwork"は現在の流行であるジューク/フットワークを意識したのであろうが、少なくとも一般的なそれとは全く乖離しており、これはジャズの変則的なビートと湿っぽく粘りつく性質のビートダウンが撹拌されたような緊張感に溢れている。どれもこれもこれまで以上に既存のフォーマットからの逸脱しながらライブ・フィーリングを開花させ、しかしブラック・ミュージックを濃厚に煮詰めたような作風は、これまでのTheoらしさを踏襲しつつ更にDJではなくアーティストとしての側面を打ち出している。しかし本作で一番物議を醸し出したのは、3枚組のアナログでは7000円越え(CD2枚組でも4000円弱)という価格だろう。流石にこの強気な値段には首を傾げざるを得なかったのだが、Takamori.K氏がTheoに直接その真意を聞いて返ってきた答えが「それだけの仕事をしたと思うからだ」との事。安価なデータ配信が増えるこの状況の中で、Theo Parrishがアナログ媒体の価値を世に問い掛けているようにも思われる。



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American Intelligence / Theo Parrish
昨年末ごろリリースされた Theo Parrish のオリジナル・アルバム 2 枚組。表側はおすまししたポートレートで印象薄めだが、裏面の大口開けた姿がインパクト大です。まあ、この画像ではわからないのだが。なんでも、2010 年の「Sketches」は 3 枚組 EP の CD 化という位
| 音盤収集病患者の館 − 裏 MDRH | 2015/03/26 10:33 PM |