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Young Marco - Biology (ESP Institute:ESP0018)
Young Marco - Biology
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Lovefingersによって2009年に設立されNYを拠点に運営を続けるESP Instituteは、日本からもCos/MesやThe Backwoods aka DJ Kentらがリリースするレーベルであり、ニューディスコからバレアリックな作風まで親しみやすい音楽性で高い評判を得ている。そんなレーベルの中でも主力の一人として活動しているのがオランダのMarco SterkことYoung Marcoで、過去にもキラキラとしながらも哀愁漂うシンセを多用したイタロディスコ風な作品を手掛けて話題となっていたが、その延長線上で遂に初のアルバムとなる本作を2014年にリリースした。このアルバムでは今までのEPの路線を踏襲しながらも更にニューエイジ風なやや大袈裟さも取り入れており、それは冒頭を飾る"Biology Theme"からも感じられる。凛としたストリングスと金ピカな光沢を見せるシンセによる絡み、そしてそこに可愛らしいベルの響きも加わり、極楽浄土か夢の世界かのようなバレアリックな多幸感が溢れている。続く"Psychotic Particle"では生々しく純朴なマシンビートが入ってくるが、トリッピーなシンセの旋律が安っぽくも快楽的で、弛緩した空気と相まってひたすら心地良い。その一方で感傷的なメロディーと膨らみのあるパーカッションが特徴的な"Sea World"は、確かにバレアリックな空気はありながらも夕方から夜に掛けての時間帯に合いそうな、穏やかに切なさに引き込むニューディスコだ。そして最もニューエイジが強く打ち出されたのが"Out Of Wind"で、風が吹く環境音の中から瞑想へと誘うようなベルが鎮静作用を伴い響き渡り、アルバムは一旦ここで落ち着きを見せる。しかし裏面へと移るとイタロディスコ風なビートが疾走し、胸を締め付けるような感情的なシンセが先導する"Suzaku"で幕を開けるが、この切なさはオールナイト明けの朝方のフロアで最高の瞬間を提供するだろう。その後もセンチメンタルで情熱的な展開が続き、アルバムは通して非常に煌めく多幸感に包まれた作品となっている。少々安っぽくもある、しかし人間味の感じられる手作り感満載な音楽は、だからこそ愛らしくもあり人懐っこくもあるのだ。



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