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2015/5/6 四季協会 × Club Museum presents WHITESPACE @ Galaxy - gingakei
世の中はゴールデンウィーク真っ盛り、フェスもパーティーも溢れる中でぐだぐだと過ごしている内にあれよという間に休みも最後の日を迎える事に。と思っているとGWに入る直前にUnitで開催されたClub Museumに来日したSurgeonが、DJ Shufflemasterが主宰する四季協会とコラボレーションしたパーティーへ急遽参戦と言う話を聞きつけ、重い腰を上げてGalaxyへと向かう事にした。
久し振りのGalaxyへ足を踏み入れるとDJブースが手前側、フロアの真ん中に配置してあり360度周りから一挙手一投足を把握出来る環境に設置されている。早い時間帯からミラーボールに反射した光が辺りを照らし、宇宙遊泳するかのようにフロアを彩っていた。DJ Shufflemasterは初っ端ハードながらも女性の艶のあるボーカルを含むテクノで開始する。そして2曲目で意外にも"The Wonders Of Wishing (For Me)"というデトロイト・ハウスを落とし込みエモーショナルな展開へ流れつつ、そこからオルガンの音が耳に残るハウス・グルーヴへと繋がっていく。続いてファンキーなグルーヴを生む"Dance Dance (DJ Pierre's Wild Pitch Mix)"など機能性重視の幾分か粗めのビートを刻む90年代風のNYハウスをプレイし、往年の切り刻むようなハードなテクノとは全く異種の、キックの一つ一つが地面に杭を打ち込むような重さを持ったハウスでフロアを揺さぶっていく。次第にテクノ色も強くなり金属音が前面に出てくるとビートも角張って粗くなり、シャッフルするグルーヴで縦横へ揺さぶりをかけて緩急を付けたプレイへと変遷。ただ空間を満たすように過密に音は詰め込む事はなく、音の隙間も活かしながらフィルターでの変化やリズムの多様性を含ませながら、猪突猛進せずにしっかりと展開を付けながらハードな雰囲気を演出する点に今という時代性も感じられる。終盤に近付くに連れて芝を刈り取るような激しい展開を繰り出しつつも、最近のDJ Shufflemaster=KANAMORIらしいアバンギャルドなテクノも混ぜ込んで、フロアの興奮も昂ぶらせるプレイに新旧のDJ Shufflemasterの音楽性が感じられる。最後にAFXのメロウなブレイクビーツ"PWSteal.Ldpinch.D"をプレイしたのも、最近のDJ Shufflemasterのアバンギャルド性が現れているようだった。

そしてSurgeon、Unitでも披露したというモジュラーシンセも組み合わせたDJセットは、その仰々しい見た目からも興奮させられる。しかしSurgeonはSurgeon、最初から暴風雨が直撃したように荒れ狂う怒涛のビートがフロアを襲う。鉄槌を振り下ろすような凶悪なリズム、モジュラーシンセによる原始的でヒプノティックなメロディーにより、有無を言わさぬ勢いでフロアを飲み込んでいく。基本的にはがっちりとした骨太な4つ打ちを保ちつつ、必殺のトライバルな"Condor To Mallorca"などクラシックも持ち込み、全く淀みない勢いでハードに肉体を刺激する。展開という展開さえも無いような徹頭徹尾激しい4つ打ちを繰り広げながら、そこにモジュラーシンセのループを加え、ただただハンマーでぶん殴られるようなキックが振り下ろされる。正直に言えば単調な展開が続く点は否定出来ないものの、それを差し引いても説得力のあるパワフルな勢いには口を挟む点もなく、鈍器で殴られるような粗いビートに叩きのめされる展開さえもが心地良い。震え盛り上がる重低音、身体を揺さぶるリズム、ヒプノティックな上物、展開は何処まで行っても変わらない。一向に勢いは収束する事なく電子的な上物と強靭で粗いリズムが何処までも続き、単調な展開を極めながらも抗えない暴力的な力で圧倒する。圧巻だったのはそこに突如として投下されたBPM上げめの"Acperience 1"で、ハードな流れの中に中毒的なアシッドのラインで覚醒感を持ち込み、フロアも阿鼻叫喚状態へと陥る。終盤ではハードテクノとアシッド・テクノが自然と融解しながら混沌と渦巻くような濁流の展開を生み、2時間という短い時間を一向にテンションを下げる事なく突き抜けた。アンコールではThe Prodigyによるレイヴアンセムの"Your Love"をプレイしたが、安っぽく下品なこの曲さえも雑食性の強いSurgeonがプレイすれば面白味を増すというものだ。Surgeonにとっては2時間の短いDJセットだったので普段よりはハードテクノ一辺倒の単調なセットではあったものの、その分だけ暴力的で破壊力のあるプレイを十二分に堪能出来たので、これはこれでGWの最後の夜を満足させてくれた。

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