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2015/5/23 Nick Hoppner "Folk" Album Tour @ Air
一般的には硬質で無骨なテクノのBerghainに対し、官能的でしなやかなハウスのPanorama Barというイメージはある程度あるものの、過去にSteffiやこのNick Hoppnerのプレイを現場で聴く事によってその印象はより強まった経験がある。Berghain/Panorama Barが主宰するOstgut-Tonの元レーベルマネージャーであり、また両者のクラブでプレイをするHoppnerであればこそ、その音楽性への理解はレーベル関係者の中でも人一倍なのではないだろうか。そんなHoppnerが遂に自身のソロアルバムをリリースし、ワールドツアーの一環としてここ日本にも久しぶりに降り立つ機会がやってきた。
現地入りした頃にはKabutoがDJブースに入っており、既に30分程プレイをしていたようだ。深海を彷徨うようなディープなエレクトロでバシッと肉体を殴打するビートが鳴っており、まだ落ち着いたフロアを遊泳するリラックスした流れだ。次第にかっちりとしたキックを刻み始めると、真夜中のパーティータイムへと突入する。ハウスグルーヴには定評のあるKabutoだが、エモーショナルな旋律が躍るハウスのみならず、金属がひしゃげるような厳つい鳴りをするテクノ、ブレイクビーツ気味の変則的なリズムのテクノも織り交ぜ、いつもよりはやや硬質かつ無骨な音質で暗い闇に染め上げていく。繊細に変化を繰り返しながら次第に強迫的なテクノの4つ打ちが現れグルーヴは加速するが、そこに温度感を上げるソウルフルな歌モノの"I'm Your Brother (Chicago's Twisted Mix)"やGeminiによる古き良き時代の懐かしさが込み上げるディープ・ハウスの"Snow Drop"など、勢いに頼るだけではなく心に火を灯すエモーショナルな曲も自然と混ぜ込み、暗闇の中にほんのりと情緒的な空気も送り込むプレイが彼の持ち味だ。現在の硬質なテクノの曲調にオールドスクールなハウスの挿入は、懐かしさを垣間見せると共にハードな展開の中に良いアクセントとなっていたと思う。しかしこの日は矢継ぎ早に曲調や展開が入れ替わり、粘り強く深く嵌めるのではなく緩急自在に揺さぶるプレイだったので、少々忙しかったのも事実だ。テクノやハウス、激しい勢いと変則的なビート、入れ替わり立ち替わりに曲調は変化しフロアを激しく撹拌する。しかしまさかのAphex Twinによる"On"もプレイするとは、誰も予測出来た者はいないだろう。メタリックで暴力的なパーカッションの上に降り注ぐ美しく物哀しいシンセの調べは、あっと驚く展開をもたらしつつ、そこから突き抜けるようにハードなテクノで加速し次のDJへと橋渡しを行った。

勢いづいたフロアの空気を継続させるように、Nick Hoppnerは重厚なキックと荘厳な世界観を持ったテクノで攻める。まるで巨躯から膨大なエネルギーが溢れ出すように、フロアを飲み込む壮大な音響はBerghain的か。脳髄にがっつんがっつんと杭を打ち込むエグいリズムは余りにもハードで、有無を言わさぬ展開で圧倒する。そのハードなリズムの奥には覚醒的なシンセのメロディーが蠢いているが、次第に壮大な音響の濃霧が晴れてくると、妖艶かつどこか優美なメロディーも明確に浮かび上がってくる。重厚さの中に臨界点を突破するような疾走感、華麗な彩りも含みながら、ぶれる事なくタイトで激しいグルーヴを刻み続ける。中盤はぐっと抑えて親父臭さえも漂う懐かしいムードが溢れる煌めきディスコティックなテックハウスも繋ぎ、フロアにはミラーボールの光が反射して多幸感が満ち始める時間帯もあった。後半に入ると随分と強迫的でダークな緊張感は後退し、軽快でリラックスしたリズムを打っている。その代わりにメロウなメロディーが先導するテックハウスの心地良さが際立ち、そして弾けるように輝かしい光を放つ90年代プログレッシヴハウスのJumpによる"Funkatarium"やLindstromの"Another Station (Todd Terje Remix)"など、カラフルなメロディーがウキウキと心踊らすハウスやニューディスコの時間帯がやってくる。明るいシンセベースが現れて心地良いシーケンスを刻み、朝方の眩い光が満ちる時間帯を作り上げてこのままディスコティックな路線で昇天するかと思いきや…しかし再度そこから酩酊感のあるダビーな上物が入った強烈なテクノへと戻り、キックが鉄槌のように打ち込まれる攻撃的な展開へと再突入。朝方だと言うのに暴風雨が吹き荒れるような激しく、そして怒涛のビートを叩き出しつつ、その中にもセクシーな女性ボーカルや耽美なメロディーも盛り込まれるのは、Berghain/Panorama Barの両方を知り尽くした経験の賜物だろうか。単に激しさだけで肉体を惹き付けるのではなく、感情を揺さぶる音楽性も含んでいるのだ。そしてエグいアシッドの響きがじわりとにじり寄って来ると、Gonnoによる"Stop"がフロアを狂気と快楽へと包み込む。そこから最後は一転して、ラストを飾るに相応しい"Semibreves (Epiphylogentically Enumerated Reset By KiNK)"でドリーミーなシンセが空間を埋め尽くす朝のロマンチックなテクノで多幸感を爆発させて4時間にも及ぶロングセットは終了した。

その後はまだまだアフターアワーズの時間帯があったものの、KabutoとNick Hoppnerのプレイに遊び疲れてパーティーを離脱。この日はKabutoのエレクトロやブレイクビーツも用いた変則的なプレイ印象的だったが、それ以上にHoppnerが全く予想していなかったハードなテクノセットに良くも悪くも驚かされた。4年前のElevenでのプレイがその巨体に似合わない洗練されたエレガントな音にデトロイト・クラシックも織り交ぜて驚かされたものだが、今回はどちらかと言うとBerghain色の方が強かったのではと思う。"Panorama Bar 04"で聴けるディープかつエレガントなハウスセット色がもっと強ければと願う点もあったが、今回のハードなテクノもHoppnerの音楽性の一部である事を認識したパーティーになった。

■Nick Hoppner - Folk(過去レビュー)
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■Nick Hoppner - Panorama Bar 04(過去レビュー)
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