CALENDAR
 123456
78910111213
14151617181920
21222324252627
282930    
<< April 2019 >>
RECOMMEND
RECOMMEND
RECOMMEND
RECOMMEND
RECOMMEND
FRKWYS Vol.15: serenitatem
FRKWYS Vol.15: serenitatem (JUGEMレビュー »)
VISIBLE CLOAKS,YOSHIO OJIMA,SATSUKI SHIBANO
RECOMMEND
RECOMMEND
The State Between Us
The State Between Us (JUGEMレビュー »)
The Matthew Herbert Big Band
RECOMMEND
RECOMMEND
RECOMMEND
MOBILE
qrcode
SPONSORED LINKS
<< Baaz - Red Souvenirs (Office Recordings:OFFICE 05) | main | 2015/6/14 Sunset The Marina vol.2' ~ Fruitina ~ @ Dimare Yumenoshima >>
2015/6/12 Kyle Hall Japan Tour 2015 @ Air
デトロイト新世代を代表するKyle Hallが昨年に引き続き、今年もAirへと帰還する。デトロイト出身でありながら自身が過去のデトロイトのアーティストと比較される事に拒否し、自身の音楽性を鮮烈に植え付ける才能は、正にデトロイト新世代が現れた事を高らかに宣言するかのようだ。ディープ・ハウスだけでなはくロウ・ハウスにベース・ミュージックやダブ・ステップなども咀嚼しながら、デトロイトの殻を打ち破るように活動するKyleの音楽性は、DJによって如何に表現されるのか期待せずにはいられない。
当日はのんびりと現地入りしたため、フロアに着いてから直ぐにKyle HallのDJが始まる。しかしDJが変わるやいなや一気に音質は生々しく粗くなり、がつんと重圧が掛かってくる。そして早くも"Into My Life (You Brought The Sunshine) "の煌めくシンセが美しくソウルフルな歌モノで温度感を高めて、そこにPepe Bradockの"4"でジャジーかつ華麗なグルーヴを作っていくが、やはりそれでも尚ロウで角張ったビート感が強く現れる。次第に激しく左右にパンされるキックやパーカッションに揺さぶられるロウなテクノ/ハウスが増え、フロアは荒れ狂う波に揉まれていく。そこにKyle自身による狂ったアシッド・トラック"Zug Island"が投下されれば、フロアは衝撃に打ちのめされ呆気に取られてしまうように騒然し、真夜中のパーティーモードへと突入する。ロウな質感のテクノが続きマシンガンのように放たれる怒涛のキックとパーカッションは、豪雨のようにフロアに降り注ぎ肉体を鞭打つ。やはりKyleの特徴はそのささくれ立ったビートで、アナログ感覚があり生々しい粗さの音が肉体を切り刻む痛快さがある。

中盤ではそれまでの怒涛の展開は何処へやら、ねっとりと色っぽくソウフルウなベース・ミュージックやキャッチーなシンセ・ポップをプレイして闇を抜け出した先にある楽天的な流れもあったが、そこに突如として地響きを引き起こす凶悪なアシッド・テクノで、再度フロアを震撼させる驚愕の展開は強引さもありながらそのパワーに抗う事など出来やしない。そして乱打する強烈なキックやパーカッション、ノイジーな音響に包まれフロアを狂騒へと飲み込んでいく。次第にロウなビートを叩き出すテクノで一直線な展開へと収束し、肉体を叱咤しながらスムースに踊らせる流れへ、更にベーチャン風なミニマル・ダブで揺らぎも作るテクノの流れは最早単にデトロイトで括れる音楽性ではない。徐々に乱打するビートは落ち着きを取り戻しながらボーカルも入った仄かにソウルフルなハウスへと変遷し、過激さではなく包み込むような優しい音楽性でしっとりとフロアを温める。NYハウスの流れも織り交ぜながらドラマティックなピアノの旋律が美しい"Six Pianos"もプレイし、輝かしい光がフロアを多幸感に満たす意外な展開も。しかし、それでもそこに激しく無骨なロウなテクノを落とし込んで、世界観を打ち壊してがらっと展開を変えるのがKyleのプレイなのだ。結局は骨太で剥き出し感の強い音質で厳つい肉体性を打ち出し、圧倒的な重圧で打ちのめすところに若き新世代の溢れんばかりのエネルギーがあるようだ。昨年に比べれば更に幅広いプレイになっていて、ヒプノティックなテクノも仄かにエモーションを含むハウス、レフトフィールドな変則的なトラックもプレイし、その変化も利用してフロアを撹拌するプレイはデトロイトの御大であるTheo Parrishに近いだろう。唐突な変化は濁流の勢いとなり、それが激しい躍動を生むことに繋がっている。デトロイトのアーティストでありながら、既存のデトロイト・テクノ/ハウスとは異なるプレイは新世代の到来を告げるかのようだ。勿論Theoに比べるとスピリチュアルかつブラック・ミュージック色は控えめで、その分だけ激しく荒れ狂うビートはKyleの個性として完成している。いつの間にか予定の3時間を軽くオーバーして最後はムードたっぷりなアダルティーなジャズを回し、湿っぽく消え入るような余韻を残してKyleのプレイは終了した。

4時半以降はYou ForgotとKikiorixが数曲ずつ交代しながらプレイ。先ずはYou Forgot、飛び跳ね回るような弾力性の強い骨組みだけのトラックで、一旦は静まったフロアに再度活を入れる。そこにKikiorixがフラットなグルーヴながらも透明感と叙情性のある上物が入ったテクノで艶を添え、更に色褪せて乾いたロウ・ハウスもミックスし無骨さも強調する。既に始発も過ぎた時間帯だがそこからも落ち着くどころか上げていく攻撃的なプレイで、You Forgotは"I Exist Because Of You (Henrik Schwarz Live Version)"のトライバルなビートでサイケデリックな嵐を吹き起こし、勢いのある爽快なラテン・ハウスもミックスして高揚感は止まる事を知らない。そしてゴージャスなストリングスが煌びやかに舞い踊るディスコも投下されれば、もうフロアは完全に朝方の幸せな気分に満たされる。そして"71st & Exchange Used To Be"のビートダウン・ハウスをプレイし、エモーショナルな宇宙を大爆発させたのはYou Forgot。それをパキッと硬質でタイトなテクノへと振り戻したKikiorixは、そこに"Heat up (Awaaz Club Edit)"の黒くブギーなボーカルものも繋いで熱量も高めてまだまだフロアを冷まさない。You Forgotもそこに爽やかな朝を迎えた気分にぴったりの爽快なディープハウス"Deepest America (Moodymann Mix)"を続け、黒い流れに統一しながら両者の音楽性が上手く溶け込んでいく。Kyleの後という難しい流れではあったもののYou ForgotとKikiorixも幅広い選曲、そしてハードさと情熱的な温度感を混ぜ合わせたプレイで、フロアを十分に賑わしていた。当方は十分に楽しんだため6時過ぎにフロアを後にしたが、まだまだパーティーは続いていた模様だ。

■KMFH - The Boat Party(過去レビュー)
KMFH - The Boat Party
Amazonで詳しく見る(日本盤)
 Amazonで詳しく見る(MP3)
| EVENT REPORT5 | 15:00 | comments(0) | trackbacks(0) | |
スポンサーサイト
| - | 15:00 | - | - | |

コメント
コメントする









この記事のトラックバックURL
http://matyu.jugem.jp/trackback/3671
トラックバック