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2015/6/27 CATS feat. Fred P @ Air
飛ぶ鳥を落とす勢いとは正に彼の事だろうか、最近では多くのアーティストからリミックスを依頼され、自身ではSoul People Musicと共にMule MusiqやUnderground Qualityからもテクノ〜ハウスをリリースしているFred P。またの名をBlack Jazz ConsortiumやAnomalyなど変名も用いながら、USハウスの中でも特に叙情性やアンビエント性も含むディープ・ハウスを手掛けて、自身の音楽性を確立させているアーティストの一人だ。今回はMule Musiqからニューアルバムをリリースするのに合わせてリリースパーティーでの来日となるが、日本からはレーベルメイトでもある高橋クニユキがライブで参戦、そしてSoul People Musicからもリリース歴のあるNaoki Shinohara、Mule MusiqのボスであるToshiya KawasakiやSisiらも出演と豪華な布陣となった。
25時過ぎに現地入りするとToshiya Kawasakiがプレイ中で、期待度も高いパーティーの為か既にフロアは人で埋まっている。熱気を発するフロアを煽るように上げ目で恍惚感溢れるテック・ハウスをプレイしているが、しかしそこから一転、ドープでサイケデリックなミニマル・ハウスで闇に染めながら、雰囲気を弛緩させながら深く潜っていく。そこから神々しくもある眩いばかりのドリーミーなハウスで陰から陽へと転調し、そして再度"Envision (Ame Remix)"でねっとりと濃密な闇へと潜るなど、陰陽の狭間を綱渡りするプレイが絶妙だ。肉体に左右するよりは精神的な酩酊感を引き起こすトリッピーな音が心地良く、いつしかフロアも緊張感よりは浮遊感のある揺らぎに包まれていた。

Kuyunikiはいきなり地響きの如く震撼する4つ打ちがトライバルなグルーヴとなりフロアを揺らして肉体を刺激すると共に、覚醒敵なシンセのフレーズが精神の高揚を誘う。壮大な空間を生む音響処理によるスケール感の大きいハウスで、のっけからズンドコとしたビート感に圧倒されていく。PCにキーボードやTR-8に加え複数のハードウェアを操作し、エレクトロニックな音の中に有機的な響きを織り交ぜて土臭い芳香をさえも演出するプレイは正にライブだ。TR-8のリズムマシンを組み込んでいたせいか、普段の繊細なメロディーを活かすよりは生々しく簡素なリズムが強調され、リアルタイムでパーカッションに変化を付けながら大きなうねりを生み出していくライブは生き物である。そしてアシッドのベース・ラインも入ってくれば、もうそこは密林の奥の密かな祭事的ハウスで、呪術的な訝しささえ発していた。Kuniyukiらしいスピリチュアルな音ではあるが、神々しいというよりは催眠にかかったような覚醒的なディープ・ハウスで、フロアを狂気に染め上げていく。終盤の荒れ狂うように乱れ打つパーカッションの勢いは、もはや誰も抗う事の出来ない激しい豪雨となりフロアへを降り注ぎ、濁流の如く勢いのグルーヴでフロアを飲み込んでいた。

さて、Fred Pは時間も遅い3時からの登場。激しいライブが終わった後の静寂の切れ目から始めたのは"Lost Area (DJ Sprinkles' Empty Dancefloor Remix)"、ノンビートで儚いピアノが夢遊病のようにうろつく幻想的なアンビエントで、いきなりFred Pの叙情性が披露される。次第にビートは加速しFredに期待する流麗なメロディーが背景に浮かぶテック・ハウスへと変遷すると、早くも目の前に深遠な宇宙が広がるようなコズミックな音も入ってきて、アンビエントにディープ・ハウスやテック・ハウスなどが入り混じっていく。フロアでの機能特化だけではないリスニング的な要素もあり、なだらか広がる流れをもってして深い闇へと連れて行くのだ。フラットな流れの中で機能的な継続感も保ちながら、そこに仄かにエモーショナルな要素を伴い、上手いバランス感で疾走し続けるプレイに休む暇はない。いつしか音数も増えだし激しいハウスもかかり始めれば、フロアはより熱狂的で荒々しい雰囲気に飲まれていく。粗く重圧のある4つ打ちがどっしりとしたビートを形成し、その上ではフュージョンのような光沢感のある煌びやかなメロディーも走り、ピークタイムの流れを作りながらFredの叙情に満ちた宇宙を駆け抜ける世界観が広がり始めていた。ハウスの端正なリズム感、テクノの硬い音質、時折顔を覗かせるアンビエントな音響と終始音楽性がぶれる事はないものの、感情的な歌が心に沁みるボーカル・ハウスもさらっと織り交ぜる辺りに、ニューヨーク出身である事の音楽性も見え隠れする。そして6時以降は特に叙情を打ち出した耽美な音楽性が打ち出されて、薄い被膜のようなパッドが重力から解放されて舞い、穏やかに優美なサウンドが浮遊し、望郷の念に駆られるようなムードに包まれる。音調は明るくなり、朝方の微睡んだ気分を優しく包み込む心地良い目覚めの時間だ。楽園のように輝かしい光に包まれる中でピアノが滴り落ちるRT Sound Factorの"7th Heaven"の美しさには思わず息を呑んでしまうが、そこに硬いキックが刻む中を優雅なストリングスが舞う"Life Aquatic"を繋げた時は、もうFred節であるエモーショナルな世界観が爆発した瞬間だろう。優雅に飛翔するディープ・ハウスや耽美な音色が継続するテック・ハウスを中心に、そのまま幻想的な世界観を繰り広げながら、再度勢いは増して最後まで全くテンションが落ちる事なくフロアにいる人達を踊らせ続けた。

そんなFred Pの後を引き継いだのは、Fredのレーベルからも作品をリリースするNaoki Shinoharaなので、期待せずにはいられない。しかしFredとは対照的にモノクロームな色感とタイトなグルーヴを中心に、すっきりと引き締まったハウス/テクノで無骨に攻め上げる。一点に収束するようなミニマル性で淡々とはしながらも、持続感/継続感を執拗に打ち出し、いつの間にか暗い深みの中から抜け出せないプレイだ。硬いパーカッションに刺激と図太いキックの重圧を受けるが、曲そのものは無駄を省いた簡素な構成の物が中心のせいか、アッパーな流れはあっても激しいと言うよりはぐっと音が密度高く詰まったような印象だ。そしてねちっこくアシッド・ベースで嵌めるトラックから闇を切り裂き光が辺りを照らすディープ・ハウスへと切り替わる瞬間はドラマティックでもあるが、そこから再度攻撃的にパーカッションが闇の中で反響するテクノで骨太な勢いに飲み込んでいく。獰猛ながらも安定感のあるグルーヴが上手く均衡を保ち、時折混ぜてくる叙情性のあるディープ・ハウスによって、モノクロだった世界にも色味が現れ徐々にエモーショナル性も強くなる。硬く打ち込まれるリズム、情緒を匂わせる控えめなメロディーが同居し、極力展開を抑えたアンダーグラウンド性の強い無骨なプレイながらも、淡泊にはならずに粛々と反復による恍惚を積み上げていたと思う。予定では9時クローズだったものの、フロアの雰囲気も良かった事に触発されたのかそのまま1時間延長したプレイの終盤は、4つ打ちだけでなくどぎついシンセに豪華さもあるシンセ・ファンクや黒く荒々しい芳香を発する"1960 What? (Opolopo Kick & Bass Rerub)"もプレイし、よりパーソナル性の高い展開を披露。最後の最後はしっとりとした余韻を残し儚く消え入るハウスの"One Two Three (No Gravity)"から、官能的なジャズを回して実に情緒的な終焉を演出した。

ゲストであるFred Pは期待通りの、つまりは彼が制作するトラックの音楽性がそのままDJに反映されてプレイであったし、またレーベルとしても繋がりのある高橋クニユキやNaoki ShinoharaにToshiya Kawasakiのプレイも上手くはまり、一夜を通して全く飽きのない充実したパーティーになっていた。やはりパーティーをやるならば、このように音楽性に繋がりがあり共に理解のある布陣でというのは当然の事だと思うし、その意味でレーベル性が反映され統一感のあるパーティーとしてお手本にされるべきものだろう。

■Black Jazz Consortium - Structure(過去レビュー)
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■Fred P. - The Incredible Adventures of Captain P(過去レビュー)
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■Kuniyuki Takahashi - Feather World(過去レビュー)
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