<< Boof - The Hydrangeas Whisper (Running Back:RBCD07) | main | 2015/9/13 Two Faces of Soichi Terada : Omodaka / Japanese House Origin @ 寺田倉庫 G1 >>
Moritz Von Oswald Trio - Sounding Lines (Honest Jon's Records:HJRCD72)
Moritz Von Oswald Trio - Sounding Lines
Amazonで詳しく見る(US盤)
 Amazonで詳しく見る(日本盤)
2008年に初のライブをお披露目した特別なプロジェクトが、まさか今日に至るまで継続的に活動し作品もリリースすると思っていた人は、当時は殆どいなかったのではないだろうか。それこそがMoritz Von Oswald Trioであり、ミキシングやPCを担当するMoritzにシンセサイザーなどをプレイするMax Loderbauer、そしてお手製のメタルパーカッションやドラムを叩くVladislav DelayことSasu Ripattiのトリオによるプロジェクトだ。各々が単独でも強烈な個性を発するアーティストがそれぞれの個性を掻き消す事なく融合したインプロビゼーション・プロジェクトは、恐らく奇跡的なバランスの上に存在していたのだろう。それが顕著に感じられたのは2013年には残念ながらVladislav Delayが脱退し、そして2014年の新生プロジェクトとしてのライブを行なった時だろう。何と代わりのドラマーとしてアフロ・ビートのTony Allenを加入させたのだ。意外性とそのタレント性から一際注目を集めたのは事実だったが、しかしライブ自体はMvOTの肝であったダブ残響を伴うメタル・パーカッションの鋭角的な切れ味は損失し、代わりに生温く湿ったパーカッションがしなやかなグルーヴを生み出していたものの、結果的にはMVoTのひりつくような緊張感は消え去り期待は失望へと変わった。そしてそんなプロジェクトが作品化されたのが本作であり、やはりここでもTonyによる生々しく繊細な人力ドラムがフィーチャーされている。上モノに関しては今まで基本的な差異はなく、ダビーなエフェクトを用いて電子音に揺らぎを加えつつしっとりと落ちる水滴のように音を配置させ、相変わらず間を強調した静謐な構成はミニマルの極北だ。だがそんな電子音と土着的なドラムの相性はどうかと言えば、どうにもこうにも上手く融け合う事もなく、リズムの乾いた質感が浮いてしまっている。ドラマーが代わる事でこうも音楽性が代わる事に驚きつつ、その上でVladislav Delayのメタル・パーカッションの重要性はやはり本物だったと痛感せざるを得ない。尚、本作ではミックスをRicardo Villalobosが担当しているが、それも本作に於ける無味乾燥とした味わいを残している事の要因の一つではと思う所も。これだけのタレントが揃いつつも、それ以上の相乗効果を見い出せないのが残念だ。



Check "Moritz Von Oswald"
| TECHNO12 | 21:00 | comments(0) | trackbacks(0) | |
スポンサーサイト
| - | 21:00 | - | - | |

コメント
コメントする









この記事のトラックバックURL
http://matyu.jugem.jp/trackback/3732
トラックバック