CALENDAR
      1
2345678
9101112131415
16171819202122
23242526272829
3031     
<< August 2020 >>
RECOMMEND
MOBILE
qrcode
SPONSORED LINKS
<< House Mannequin Presents Love Comedy - Spin Kick EP (That Place:TPL003) | main | 2015/11/7 Andras Fox Japan Tour 2015 @ Unice >>
2015/11/6 EUREKA! @ Air
Midori Aoyama率いる"Eureka!"は確かな審美眼を元に海外から新しく生まれる流れを掴み、ベテランだけではなく積極的に新世代のDJ/アーティストも招致し、良質なハウス・ミュージックを聞かせるパーティーの一つだろう。特にスウェーデン・ハウスの中でも今最も熱いLocal Talkとの絡みは今までの活動からも分かるだろうが、今回はそんなLocal Talkの主宰者であるMad Mats、そして同レーベルからもリリース歴がありサンプリング・ハウスでめきめきと頭角を現しているS3Aを招き寄せた。
通常通り終電で移動し25時過ぎに現地入りすると、S3Aのプレイは既に開始から30分を過ぎていた。意外にも早い時間帯からのプレイだったようで序盤が聴けなかったのは残念だが、既にノリノリで勢いにあるプレイでフロアは真夜中のパーティーに賑わいに包まれている。S3A=Sampling As An Artという名が表す通りでサンプリングを武器とする音楽制作はDJにもそのままシンクロし、骨太なハウスの4つ打ちをベースにディスコからネタを拝借したであろうサンプリングのループが入った音は、ポジティブな煌めきや熱いファンクネスに仄かにジャズの雰囲気も発し、即効で盛り上げるような高揚がある。時にはソウルフルなボーカルが、時には凛としたピアノのコードが、時にはゴリゴリとした厳ついビートが、目まぐるしく色々なジャンルの要素が色鮮やかに浮かび上がりながら、あれよあれよと矢継ぎ早に展開していく。それはスモーキーで黒いビートダウン・ハウスや変速ビートが炸裂するプレイク・ビーツまで多岐に渡り、その意気揚々としたプレイは新選なエネルギーさえも発してご機嫌だ。サンプリングによる生温のラフな質感のおかげだろうか、激しく入れ替わる展開でも散漫な印象はなく世界観の統一はあり、ファンキーかつエモーショナルな濁流となってフロアを激しい勢いに飲み込んでいく。それだけだはない、後半ではより硬質なビートを打ち出したテクノ寄りの曲やブリーピーなアシッド・ベースが怪しく動き回るアシッド・ハウスまで飛び出し、想定外にも振れ幅の広いプレイには驚かされる場面も。しかしそういったテクノにしても決して冷やかかな音にはならずに、どんな曲をプレイしても常に陽気で外交的なノリには、フロアは常に歓喜に満たされるようだ。決してディープではないがこの分かりやすいアッパーなプレイにはどうしたって盛り上がるのは当然で、終盤ではまさかのTechnasiaによる未来的なテクノの"Descent"までプレイして、テクノファンの心も刺激するような展開だった。

Mad MatsはいきなりLars Bartkuhnによる余りにも耽美なフュージョン・ハウスの"Discover The World"をプレイし、麗しいメロディーとしなやかなビートの大人びた音に陶酔させられる。激しさと言うよりはスムースなグルーヴを紡ぎ、爽やかで心地良いテック・ハウスも綺麗に聞かせて、S3Aの激しさに対しメロウな印象が強い。そして"Sunday Morning (Kaytronik Ruff Kut Mix)"の奇妙な黒いファンクネスを通過し、安定感を伴いながら洗練されたハウスをプレイする。そう、都会的で淀みなく洗練された音は円熟味さえ醸し出し、しっとりと耳に訴えかけるハメ具合があるのだ。とこの流れが継続すると思っていたら、途中にはPrydaによるプログレッシヴ・ハウス性の強いエグい音が覚醒的な"Animal"もプレイし、そこからビートはけたたましく勢いを増し快楽的かつごついテクノ寄りなプレイへと移行する。がそれは長くは続かずに再度爽やかで優美なテック・ハウスへと戻り、そして鈍い中毒性を放つジャッキンなアシッド・ハウスを通過後に待っていたのは楽園だ。徐々に浮かび上がってくるあの官能的な響きは、そう"Sueno Latino (Emotion Second Mix)"で、ビートレスな展開でフロアを踊らせる事なく陶酔の中に惑わせていく。そこからのまたも妖艶で官能的なブロークン・ビーツの"At Les (Russ Gabriel Rework)"への繋ぎにはもう言葉を失う程で、ほんの束の間のアダルトなムードを一身に浴びる。それが過ぎると現実へと帰るように強烈なビートとアフロなパーカッションが炸裂するビートものから麗しく生々しいファンクに繋ぎ、そして始まる神々しく宗教的なゴスペル・ハウスは温めるように心へと染み渡る。Mad Matsも後半はその振れ幅の広さに驚かされたが、好みの音が多く非常に楽しめるプレイだったと思う。後半プレイした時代に左右されない普遍的な風格も漂う選曲はEureka!ファンを刺激するようには見えなかったのは残念だが、前半のLocal Talkらしい洗練された音から後半の自由な展開は素直に良かったと思う。

最後はパーティー主宰者のMidori Aoyama。随分とお洒落なハウスで始まるが厚みのある太いボトムの4つ打ちはしっかりと体を刺激し、爽やかでしなやかなビートにはブロークン・ビーツやジャズの空気も含み、麗しいシンセやピアノのメロディーが鮮やかにフロアを彩っていく。小気味良いグルーヴ感で弾けるようにリズムは揺れ、90年代風なNYハウスの心に訴えかけるボーカルもの、柔軟なブロークン・ビーツのビートとソウルフルな歌がアーバンな曲、陶酔にハメるディープ・ハウスなどハウスを基軸にその周辺を巻き取るようなプレイだ。派手と言うよりは安定感のあるプレイは王道的な風格さえも漂わせ、流麗かつ都会的な洗練された雰囲気でフロアを染めていく。一瞬ねっとりとしたR&Bでフロアを落ち着かせるブレイクを挟んで、そこから"Change For Me (Joey Negro Club Mix)"のざっくりしたビートと甘くソウルフルな歌で朝方のしっとり優しい流れを作るなど耳を奪われる瞬間もあった。そしてそんな素晴らしいプレイに呼応するようにフロアの熱狂は朝になっても全く止まずに、多くのパーティーは外タレが終わるとフロアが空いてしまう事が少なくないが、このEureka!ではAoyamaのプレイを楽しんでいる人も多い。予定クローズ時刻の6時を過ぎても全く終わる気配はなく、そこからもビッグ・チューンを投下して更にフロアの多幸感は増していく。耽美なピアノが映え幸福感に包まれる"Never Felt So Fly"から、小鳥のさえずりのような女性ボーカルが可愛らしい"Ever After"へのRasmus Faber縛りで、眩い光の中でフロアは歓喜に満たされる。そんな雰囲気に興奮をしつつ終わりの見えないパーティーから6時半には抜け出したが、ゲストの外タレ二人だけでなくレジデントのDJも含めて安心聴けるEureka!の信頼感が伝わってくる夜だったと思う。閉塞感の漂うクラブやパーティーの世界でこうやって若手の台頭がしっかりと感じられるEureka!は、今後もこれが継続出来るのであれば素晴らしい事だろう。
| EVENT REPORT6 | 19:00 | comments(3) | trackbacks(0) | |
スポンサーサイト
| - | 19:00 | - | - | |

コメント
air閉店、悲しいですね。。。
しばらく足が遠のいているので最後のグラウンドリズムは行こうと思っていたのですが、諸事情あり、日曜朝の始発で行こうと思ってます。昼くらいまでやりますかね??
| ぴちゅ | 2015/11/11 11:50 AM |
>ぴちゅさん
Airは大きさ的にも程良く時間制限も緩くパーティーも出来たりと良い感じに育っていたので、同じく残念です。グラウンドリズムはいつも9時過ぎまではやっておりますが、客入りが良ければもっと延びるかも?
| マチュ | 2015/11/11 12:09 PM |
ありがとうございます!
最後の1曲まで見届けます。
| ぴちゅ | 2015/11/12 9:33 AM |
コメントする









この記事のトラックバックURL
トラックバック機能は終了しました。
トラックバック