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2015/12/22 RUSH HOUR LABEL NIGHT @ Air
オランダはアムステルダムで世界的に高い知名度を得ているレーベルでありディストリビューターのRush Hourは、デトロイト・テクノやシカゴ・ハウスのレアな作品の発掘に力を入れたり、またコンセプト重視の企画を立ち上げたりする傍ら、有名無名に拘わらず個性的なアーティストの作品をリリースし、ジャンルの枠を取っ払いながら身軽な活動で大きな勢力へと拡大した。そんなレーベルにとって2015年の素晴らしい功績は何といっても、ジャパニーズ・ハウスの創世記における確かな足跡を残した寺田創一の作品をコンパイルした『Sounds From The Far East』を手掛けた事で、この作品は勿論日本だけでなく海外でも寺田の新たなファンを再度作る事に貢献した。今回はRush Hourのレーベルショーケースでそんな寺田のライブが予定され、また近年のRush Hourの中でディスコやファンクの音楽性を打ち出して高い評価を獲得したHunee(前述の寺田のコンピの監修をしている)、そしてレーベル設立者の一人であるDJ Antalも出演と、レーベルファンであれば絶対に見逃せない一夜だ。
25時半に現地入りすると、流石にAirのクローズが近い事もあってかフロアは予想以上に人がぎっしりと埋まっており、パーティーとしてもう良い雰囲気になっている。DJを行っているのはDJ Antalで早速ディスコやファンクに和物をプレイと、Rush Hourらしく様々なジャンルが混ざり合う雑多な音楽性だ。綺麗に長く繋げてビートの統一感を生むよりもよりも異なるビートと異なる性質を組み合わせて、ごちゃごちゃとした多用性を活かしてフロアを撹拌するようなプレイだ。ミックスはスムースではなくがらっと切り替えるやや荒い繋ぎながらも、ゴリッとしたテクノや鈍いアシッド・ハウスも使い出して、変則的だったビートを少しづつ4つ打ちへと均していく。序盤は明るく賑やかなムードかだったものの、いつしか真夜中の喧騒の時間帯に合わせて音も硬めのハウスやテクノが増えだし、フロアはいつしか興奮が強くなっている。DJ Antalのプレイも勢いで飲み込むようにグルーヴ感を重視したスタイルへと変わっていくが、剥き出し感のある荒削りなリズムが肉体的なファンキーさがあり、完全に電子音楽には染まらないのがやはりこのレーベル。そしてPeven Everettによる余りにもエモーショナルなディープ・ハウスの"I Can't Believe I Loved Her"も繰り出され、琴線を震わす切ないハウス路線の時間帯もあったりするものの、しかしそれを長く引き伸ばす事はなくさくさくと展開を入れ替えるミックスは目まぐるしい。しっかりとした何か統一感のある流れは感じられないが、継続感よりも様々な音を盛り込んだ情報量の多さで、兎に角展開の多彩で楽しませるプレイだった。

そしてフロアは動けない程に満員電車の状態で、遂に寺田創一のライブが始まる。PCや鍵盤にカメラ、そして寺田の後ろには大きなスクリーンも用意され、鍵盤の手元が映し出されている。寺田の服装はいつもの、つまりはアルバムジャケットで着ているあの服に似たものを着て、しっかりと時代感を匂わせている。いきなりゲーム音みたいなピコピコした電子音から始まり、何かのサウンドトラックのようなイントロへと繋ぐ愉快なスタートだが、直ぐに"Binary Rondo"へと繋がる。プリセット音まんまのような、しかし懐かしみのあるシンセのメロディーは、優しくメランコリーで甘く切ない。続くは"Saturday Love Sunday"、ぎくしゃくとしたビートと妙に意識に残るボーカル・サンプルの反復で、自然にゆっくりと体が自然と揺れ出す。寺田はキーボードを演奏しながら曲名をスクリーンに映し、ステージ上で体を大きく揺らして、身振り素振りも交えてフロアを煽るプレイはエンターテイメント性が高い。次は"Into Desert"で、何だかどの曲も懐メロの郷愁の雰囲気たっぷりで、90年代のNYハウスの時代感を匂わせながらも完全にそうなる事はなく、日本的な雰囲気があるのが特徴だ。そんな素晴らしい曲と共に、寺田が手に持ったコントローラーをいじると、スクリーン上にはカラフルなノイズ画面が現れ、ビビッドな色彩がフロアの雰囲気をより明るく楽しくさせる。フロアにいた日本人も外人も笑みを浮かべながら踊っていたが、しかし何よりも寺田本人も完全に満面の笑みを浮かべていて、あの音楽性は寺田の性格が反映されているものだと思わずにはいられない。その後も"Shake Yours"のハッピーなざわめきに心の底から幸せな気分に満たされ、そして弾けるパーカッションと憂いのシンセにしんみりする"Love Tension"、更に中盤へと差し掛かるとお待ちかねの"Sun Shower"と、感情を揺さぶるエモーショナルな名曲オンパレードにしんみり。またアルバムには収録されていなかった東京音頭を借用した妖しいハウスの"Tokyo XXX"もプレイし、異色な和製ハウスも愉快痛快だ。その後のハウスもプリセットまんまのようなレトロな音が逆に味わい深く、完全にオールド・スクールなものの日本のポップな質も取り込んだ点が懐かしさを誘発するのだろう。ライブ中は手を大きく振り体を揺らし、ステージ上で飛び跳ね、フロアにいる人達を楽しませる寺田の心意気も胸を熱くする。そして、どの曲もフルで演奏する事はなくさくさくと展開するが、徹底した4つ打ちと似たような曲調だからこそ、矢継ぎ早に展開する方が飽きずに聴けるという意味で合っているのだろう。あっと言う間の45分間のハウスセットは終了したものの、残りの15分は"Got To Be Real"など共作名義の和製ポップスのようなハウスもプレイしたり、そこに"Music Non Stop"のボイス・サンプルも被せたりとやはりユーモアは忘れない。最初から最後までハウスのエモーショナル性と日本のポップ性があり、そこに寺田の朗らかなユーモアが加わったライブは、興奮して踊らされながらも気持ちを心の底からポジティブにするものだった。

ピークタイムの時間帯を盛り上げた寺田のライブの熱狂が冷めやらぬ中、HuneeのDJはビートレスな状態の中に軽快なパーカッションが鳴り響き、そこにデトロイト的なメロディーが加わったテクノで開始する。叩き付ける如くシャッフルする勢いのあるビートで疾走しながら、そこに生のチョッパーベースが強調されたファンクやハウスなどを、スムースな繋ぎでDJ Antalとは対照的にしっかりとミックスをしながら切れのあるビートを紡いでいく。シンセもうにウニョウニョ動き回り、躍動的なベースがうねり、往年の味わいあるディスコとファンクを中心とした攻めには驚くが、その生音から発せられる温度感の高さは着実にフロアを刺激する。そこからのミニマルな展開のアシッド・テクノを投下した以降は、ブロークン・ビーツのような変則的なビートを刻む実験的なテクノで横への揺さぶりをかけるなど、こういったジャンルを跨ぐ変化球的な流れはRush Hourのレーベル性に合致している。思っていた以上に勢いのある展開と様々な要素が飛び交う流れではあるが、それが荒唐無稽の不自然な流れではなく、むしろRush Hourだからこその何でもありの身軽な寛容が活かされている。ブロークン・ビーツ的な揺れるテクノを用いて怒涛の流れに飲み込み、フロアは激しく縦横へと揺さぶられる、そこからの深い闇の中を疾走するハードなテクノの時間帯、そして闇を抜け出して生のトライバルなパーカッションが乱れ打つテクノの流れと、色々なリズムとジャンルがクロスオーヴーしていく。あちらこちらに振れながらも勢いは一向に止むことなく、鞭打つような刺激的なビートが炸裂するデトロイト・エレクトロも飛び出して肉体を刺激しつつ、逆に血が通った温もりのあるファンクでしっとり感情を熱くしたり、方向性を予測するのは最早不可能な状態だ。そして朝方にはBPMを上げて大地が振動するような勢いを生み出した"Awade (Joe's Jungle Sounds Dub)"も投下し、フロアは混沌とした狂騒へと突入する。

人もようやく減り踊りやすくなった朝の5時からはHunee × DJ AntalによるB2Bが開始し、それまでの音楽性から変わって芋臭いイタロ調のディスコなどけばけばしいポップな音も現れながら、パーティー終盤の朝に訪れる多幸感が広がり始める。マシンサウンドと甲高い女性のボーカルが入ったポップなディスコに胸が締め付けられ、ドタドダした迫力あるドラムのビートに体を突き動かされ、美しく気高いストリングスに魅了される。真夜中の緊張感から一転、和んでLove & Peaceな時間の到来だ。そんな中にも地響きのような図太いベースが弾けるファンクもぶち込み、徐々に疲労が溜まりつつある肉体を叩き起こすような刺激も加える。ダンクラタイムの安心感ではありながらも落ち着かせるだけでなく、体の芯からエネルギが脇がるように震わす熱いプレイだ。。そして"Central Reservation (Ibadan Spritual Life Remix)"の優しく包み込むようなディープ・ハウスで朝靄の夢幻に包まれ、そこからの"Feel So Fine (Pruned by Sukebe)"など和物のブギーや骨太なファンクに幸せいっぱいなディスコ・ハウスなど、クローズに向かいながらもエネルギーは再度上昇し始めていた。クローズ予定の6時を過ぎながらもフロアは尚も高揚していたせいか、DJが全く終わる気配が全くなかったため、当方はその辺りでパーティーから離脱した。恐らくこれで自分は最後になるであろうAirのパーティーだったが、しかしもうやり残した事はない位に充実した夜になり、すっきり爽快な朝を迎える事が出来た。

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