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Stacey Pullen - Balance 028 (Balance Music:BAL016D)
Stacey Pullen - Balance 028
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近年は作品のリリースが殆ど無く、また来日も少ないためにどうしても記憶からは薄れがちだが、Derrick Mayの最後の愛弟子と称されるStacey Pullenは、間違いなくデトロイトの重要なアーティストの一人だ。Silent PhaseやBangoにKosmic Messengerなど複数の名義を用いてアフロ・ポリリズムが炸裂するファンキーなテクノを量産していた90年代の作品は、正にデトロイト・テクノと呼ぶべき叙情性と黒人のファンクネスの塊であった。しかし00年代以降はリリースペースも落ちて、時折MIXCDをリリースするなどはしていたものの、目立った動きは特に日本からは見えてこない状況だった。そんな所に大型MIXCDシリーズの「Balance」にPullenが参戦という話を聞きつけた時には歓喜したものだが、蓋を開けてみれば恐らくデトロイト・テクノのファンが期待する内容から外れてしまっているように思う。本人の説明では「今までにプレイする機会がなかった曲、そしてメロディアスな電子音楽」を意識して選曲したそうで、そして可能な限り最新の曲を使用している点を考慮すれば、挑戦しながらもトレンドも意識している点で評価はすべきなのだろうが、それがPullenに求められているかは疑問だ。CD1は淫らで色っぽいプログレッシヴ・ハウス風の"Strung Out In Reno (Marc Ashken Remix)"で始まり、それからもディープかつサイケデリックなテクノ〜ハウスでゆったりとした展開だ。中盤の"Dancing In Outer Space (The Revenge Rework 1)"からようやくキレのあるファンキーな持ち味も出てくるが、それ以降も黒っぽいと言うよりはエレクトロニックで妖艶なメロディーに幻惑されるようなじわじわとした展開が続き、これぞというデトロイトの叙情性や原始的な爆発力も見られず煮え切らない。CD2は序盤からPullenによるアフロ・パーカッシヴな新曲が続いて、いきなりダイナミックな流れで惹き付ける点は悪くない。そこから骨太な4つ打ちとヒプノティックなシンセが押し寄せる"Fine Lines"や、E-Dancerによるレイヴ調のど派手な"Foundation"に一直線に疾走するテック系の"2002"など、大箱を意識したであろう大仰な選曲はCD1よりはずっと魅力的だ。中盤以降は少しずつ安定感のあるグルーヴに移行する代わりに、よりメロディアスかつファンキーな、そして生っぽい要素も強めながらパーティーの終わり間近のようなしっとりした雰囲気へと変遷する。Pullenが説明したようにメロディアスな…との音楽性は確かに間違ってはいないが、かつて持っていた野性的なファンクネスはかなり後退しており、肩透かしを喰らってしまった。デトロイト・テクノというバックボーンから逃れる為の変化なのだろうか、挑戦はまだ試行錯誤の中にあるようだ。



Check "Stacey Pullen"

Tracklistは続きで。
CD1
1. REJEKTS - Strung Out In Reno (Marc Ashken Remix)
2. Leman & Dieckmann - Stomp (Original Mix)
3. Folic State - Another (NoGo) Zone (Gurwan Remix)
4. DJ Hightech & IZT - Fearless (RaySoo Dxb Mix)
5. Atmosfear - Dancing In Outer Space (The Revenge Rework 1)
6. Miss Mee - Lets Walking Down (Dub Version)
7. Roi Okev - Run Giorgio Run
8. Cid Inc. - Response
9. REJEKTS - Skinnfog (Original Mix)
10. Digitaria - Little Boy
11. Sobek - Ubomi (Original Mix)
12. Toby Dreher feat. Dirty Paul - A Try (Autotune Remix)
13. Huxley - I Want You (Deetron Remix)

CD2
1. Anderson Noise - UFO
2. Stacey Pullen - Save Ourselves
3. Stacey Pullen - I’m Coming
4. Peter Gibney - Fine Lines
5. Kevin Saunderson as E-Dancer - Foundation (Original Mix)
6. Kevin Over - 2002
7. Hoito - Modern Kush
8. Alex B - Discordant (Original Mix)
9. Chris Carrier & Hector Moralez - Disco Remodel
10. Jad & The Ladyboy - Be My Friend (Original Mix)
11. Oscar P - Reactions Of You (Original Mix)
12. Osunlade - Schavanna
13. Roscius - The Royal Albert Hall (Jona Sul Remix)
14. Tom Ellis - Off On A Tangent (Original Mix)
15. Fake Blood - Music Box (Original Mix)
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