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Mirror System - N-Port (A-Wave:AAWCD018)
Mirror System - N-Port
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ダンスとアンビエント、元は同じ楽曲を異なる視点から再構築した『Point 3』のコンセプトを、それから21年後の現在で再現する…その結果として完成したダンス寄りの作品がSystem 7名義の『X-Port』(過去レビュー)であり、そしてその残りのもう一つがMirror System名義の本作である『N-Port』だ。とは言いながらも『Point 3』ではかなりの部分でダンス/アンビエントの2バージョンが制作されていたものの、この新作では2曲程しかそのような試みはされていないので、『X-Port 』と『N-Port 』ではジャンルだけではなく元の曲からしても基本的には別物と考えるべきだろう。その中で別バージョンが制作された"The Colour of Love (N-Port Version)"や"Chic Psychedelic (N-Port Version)"は、X-Port Versionの怒涛の勢いを発するビートに比べると随分と緩みながらもしなやかで、逆にイマジネーティブなシンセのメロディーが強調される結果になっている。アンビエントと言うよりはバレアリックな多幸感が強く、ギターのリフレインも綺麗に遠くへと広がるような開放感へと繋がり、屋外に合いそうなリスニング・バージョンへと上手く生まれ変わっているのだ。これら以外の曲は『N-Port 』にしか収録されていない曲だが、"Warn the West"では『X-Port 』にも参加していたThe OrbのAlex Patersonが制作に参加しており、The Orbらしいダブなリズム/音響とそこに切り込む噎び泣くようなギターの咆哮によるトリップ感は切なくも快楽的だ。"Far Journeys"は水平方向にゆったりと進むような4つ打ちがプログレッシヴ・ハウス風だがやはり緊張感よりも開放感が打ち出され、重力から解放されたシンセやギターの伝播は青々しい空を突き抜けて何処までも広がるようだ。宗教的な力にも惹かれるSystem 7らしくヒンズー教の儀式からインスパイアされた"Batu Bolong"は何やら妖しい呪術的なダウン・テンポだが、それをJam & Spoonがリミックスした"Batu Bolong (Jam's Retouch)"は派手な装飾は取り除かれながらディープかつアンビエントな味付けが施され、原曲以上に瞑想的になっている。『X-Port』がやや中毒的なサイケデリック・トランス色が強かったのに対し、本作は全体的に晴々しいバレアリックな雰囲気に満たされており、そのかもめの鳴き声のような奇妙なギターサウンドや美しく神々しいシンセサウンドは本作でこそ映えるようだ。純然たるアンビエントではないがリラックスして陶酔したいリスニング系の作品として、System 7のトリップ感が発揮されたアルバムだ。



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