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Deadbeat - Walls And Dimensions (BLKRTZ:BLKRTZ014)
Deadbeat - Walls And Dimensions
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長らく音響派ダブ・テクノをリードしてきた~scapeから作品をリリースしていたDeadbeat。しかし2010年には残念な事に~scapeはクローズしてしまったのだが、そのレーベル性を引き継ぐ意味も込めてDeadbeatが自らBLKRTZを立ち上げ、ルーツ志向でダブやレゲエの音響やリズムをふんだんに盛り込みつつ、ダブ・ステップにも手を出しながら果敢に挑戦を続けているのが近年の話。随分と制作意欲は高まっているようで毎年アルバムやEPをリリースしているが、前作の『The Infinity Dub Sessions』(過去レビュー)から一年弱で2015年にもニューアルバムとなる本作をリリースしている。注目すべき点は、前作では盟友であるラガ・ヴォーカリストのPaul St. Hilaireを全面的にフィーチャーしていたが、本作では逆に様々なボーカリストを起用して音楽性も多様性を含んだ内容へと変化している事だ。冒頭の"Ain't No More Flowers"ではFinkをボーカルに起用しているが、ベースとなるトラック自体は気怠いアフタービートと煙たい残響が揺らぐレゲエ基調のダブ・テクノで、これぞDeadbeatに期待する艶かしいダブの音響だろう。しかし続く"I Get Low"では驚く事にDeadbeat自身がボーカルを披露し、トラックは乾いたパーカッションを用いた冷気漂うミニマル性の強いテック・ハウスで、何だか随分と4つ打ちテクノを意識している事に違和感を抱く。更にDelhia de Franceをフィーチャーした"Rage Against The Light"やElif Bicerをフィーチャーした"Got To Carry On"では、官能的で艶やかなボーカルと荘厳でダビーかつテッキーなトラックとの相性は確かに良いのだが、過去の音楽性を思い浮かべるとこういった曲にDeadbeatの個性は無いように思う。それならば例えば"Stekker Forever!"のように複雑に崩れたビートが揺れ、仄かに官能的なメロディーが闇からぼんやりと浮かび上がるダブ・ステップ気味のテクノの方が、ダブ/レゲエをルーツとするアーティストの個性の延長線上に感じられる。またラストの"Lights For Lele"は15分にも渡ってビートレスでドローンを展開する壮大な曲で、美しいストリングスのような上モノが果てしなく伸びながら優しく淡いノイズが空間に満たされるだけの流れながらも、光の放射を全身で浴びるような圧倒的なドローンに身を任せれば恍惚状態に陥る事だろう。今までの作品と比べるとダブを基調にしながらも随分とバラエティーが豊かで、それが成功していると断言するのはまだ早いだろうが、歩みを止めずに変化を促す最中なのであればそれは評価すべき事なのだろう。



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