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Surgeon - From Farthest Known Objects (Dynamic Tension Records:DTRCD3)
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UKハードテクノの期待を一身に背負い、今も尚進化を続けるAnthony ChildことSurgeon。時代の荒波に飲まれる事なく自らの個性を磨き続け、ハードテクノに新たな要素を盛り込みながらその土壌を守り抜く事において、Surgeonは他のアーティストと一線を画している。そんな彼が最近のめり込んでいるのがモジュラーシンセであり、ここ数年はDJやライブセットにモジュラーシンセを組み込んでより自由度の高いプレイを披露している。昨年にはAnthony Child名義でモジュラーシンセとマウイでのフィールド・レコーディングを駆使した『Electronic Recordings From Maui Jungle Vol.1』(過去レビュー)をリリースして、破壊的なハードテクノとは異なる原始的な電子音響を披露したが、この新作ではモジュラーシンセーを利用しながらハードテクノへと返り咲いた作風を見せる。何でも古いハードウェアを弄っていた時に遠い銀河からの電波信号を受信した事にインスピレーションを受けて制作が開始されたそうだが、だからそれがSurgeonの音楽性に影響を与えるかというと、リスナーからは特別にそうは感じられない。しかし、かつてはソフトウェアでの制作が中心だった5年前の『Breaking The Frame』(過去レビュー)に比べると、やはり本作ではアナログ機材が中心との事で音はより原始的でローファイ感を強めている。前のアルバムが洗練されたマシングルーヴによるカミソリの切れ味を持っていたのに対し、本作では音自体が鈍いざらつきを持つ鉈の切れ味で、感じ取れる雰囲気からは時代に逆行しているかのようにさえ感じられる。それはSurgeonらしいオタク的なインテリ感は後退し、逆に原始的なテクノの胎動を呼び起こすようでもあるが、冒頭の"EGS-zs8-1"からして暴力的で歪んだ低音と暴れるリズムが織り成す狂騒は正に何かが生まれんばかりのエネルギーを持っている。続くシャッフルするビートと歪んだシンセが破壊的な"Z8_GND_5296"では何か狂気さえ感じられるし、"SXDF-NB1006-2"ではドタドタとした垢抜けないキックと奇妙に膨らんだベースがアンバランスな刺激を与え、まるで一発録りしたかのような衝動的な印象さえ受ける。かつてのSurgeonらしいファンキーなリズムが感じられる"GN-108036"にしても、やはり音の歪みがエグくも感じられる点から、如何に彼がモジュラーシンセの音に取り憑かれているのかは明白だ。まるで何処か壊れかけの機器が鳴っているようなハードテクノは、特に彼の経歴の中でもインスピレーションをリアルタイムで反映させるライブを思わせるようで、やはり彼が常に一線にあり続けるのはそんな前衛的な姿勢があるからなのだ。



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| TECHNO12 | 19:00 | comments(0) | trackbacks(0) | |
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