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2016/3/25 OATH桜祭り THE OATH -every 4th friday- @ Oath
2016年の奇数月第4金曜のOathはDazzle Drumsがレギュラーを務める事になっており、パーティーの際には毎回彼等が一緒にパーティーをしたいDJを呼んで開催するようだ。3月は以前もThe OathやDAWDでDazzle Drumsと共演した事があるJun Kitamura、そしてMIGHT-Z∞が共演として招かれている。
今回は例年と同様に3月末のOath桜祭りと被っている事もあったのか25時過ぎに現地に到着すると、もうフロアの中も屋外も人で溢れかえっていて、早い時間帯から熱い熱気を発している。特に最近の傾向である外人率の多さは目を見張るものがあり、この時間帯は半分以上が外人であったのに驚きだ。MIGHT-Z∞もそんな熱気を冷ますまいと黒く熱量の高いハウスをプレイしており、フロアも熱狂した状態でDazzle DrumeへとDJを引き継ぐ。のっけから硬く図太いリズムのテクノ的な曲で一気に加速し、振りきれんばかりの勢いで既に熱狂的なフロアを更に煽り、そこにアフロ・ハウスやエレクトロ気味なハウス、またはミニマル寄りなテクノなど普段のDazzle Drumsとは完全に別のプレイがそこにはある。そして快楽的なシンセベースと甘く誘うボーカルが入った"Necessary Sanctuary (3 A.M. Mix)”もプレイし、Oathの混沌とした客層とシンクロするかのように様々なタイプの曲を同列に並べる。Dazzle Drumsらしい包容力がありソウルフルなNYハウスではなく、ドラッギーで攻撃的で、そして真夜中の悪っぽい雰囲気たっぷりなプレイは、既存のファン以外にも訴求する内容だ。いつものようにクラシックを多用し心温まるソウルを振りまくのではなく、エネルギッシュで猥雑とした音楽性は、休む暇を与える事もなく勢い良くフロアを撹拌する。Pan-Potによるどっしりしたグルーヴにトランシーな上モノが覚醒感を煽る"Tension"などダークなテクノもプレイしたりと、ハウスのグルーヴ感は保ちながらも音質はテクノな要素を強く引き出す流れもあり、ハウスのというイメージを塗り替えようとする意欲さえ感じられるのだ。勿論そんな中にも彼等が一押しする土着的で生命力が溢れるアフロ・ハウスも積極的に織り交ぜ、流れをがらっと一変させる事で印象的な光景を生み出す瞬間もある。そして彼等による曲である"Jack In The Box"の毒々しいアシッドで神経を刺激するアシッド・ハウスまで飛び出せば、その激しくジャンルを行き交う濁流の抗う事は不可能だ。終盤にかけては美しいメロディーが哀愁を誘うプログレッシヴ・ハウスまで展開し、ややフロアに落ち着きを取り戻しながらドラマチックな世界へと入っていき、あっと言う間に2時間を駆け抜けた。彼等のホームであるBlock Partyで聴ける笑顔溢れるソウルフルなハウスのプレイも良いけれど、このOathではもっと幅を広げようとするチャレンジ精神と快楽的な夜の雰囲気が強く、そう言った意味で面白い場であると感じられる。

続くJun Kitamuraは高揚したフロアを前にしても、彼らしく的確に安定感のあるグルーヴを刻む。無駄な音は削ぎ落とすようにすっきりとし、地に根をしっかりと張るグルーヴ感重視のプレイ。勢いを上手くコントロールして下げるでもなく上げるでもなく、中庸を綱渡りするぎりぎりのバランス上にあり、程好い緊張感だ。ミニマルかつヒプノティックな旋律でじわじわと嵌める"Endings & Beginnings (Your Mix)"のハウスからロウなビートが懐かしさを誘うハウスへと繋ぎ、肩の力を抜きながらもどっしりと芯のあるキックで杭を打ち込むようにムードをキープする。うっすらと情緒を発する綺麗目なメロディーも現れながら、アクセントとしてアシッドな音もちらほらと織り交ぜたりするも、瞬間的な激昂を盛り込む事なく淡々としてフロアの緊張感を保つプレイはいぶし銀な存在だろう。"Hats & Love (Simon Garcia's Hypnofunk Dub Remix)"のようにビートは緩くとも酩酊するシンセのリフレインでふらふらディープに潜ったり、決して激しさや温度感の高いプレイではなく、雰囲気を壊す事なくじわじわと精神面に侵食する感覚が心地良い。後半はリズムも跳ね出して上下に揺さぶりフロアを煽るように盛り上げるが、やはりビート自体はどこかロウな質を残していて、何だか90年代の懐かしい味わいが感じられるのは彼のバックボーンが故だろう。そしてデトロイト・テクノであろうエモーショナルな曲も飛び出して、勢いに頼るのではなくスムースな流れで感情を優しく刺激し温める選曲が、何だか大人びている。ロウな質感のすっきり洗練された楽曲を滑らかに紡ぎ合わせる音楽性の統一感ではこの上なく、終盤にかけては更に疾走感を増しながら何処までも高く飛翔する高揚感を発していた。

朝方のMIGHT-Z∞は1曲目にポップなメロディーとボーカル・サンプルが印象的なハウスを投下して、そこからエレクトロ気味なハウスも交えつつ、朝という時間帯を意識してか爽快で朗らかなメロディーを打ち出した選曲だ。途中にはビートレスで壮大なメロディーが反復するシネマティックな曲も披露して、大胆かつ大仰なブレイクを持ち込みフロアをあっと驚かせる瞬間も作る。そこからビートが戻ってくれば一気に加速してアッパーなグルーヴへと雪崩れ込む感動的な時間もあり、前述のDJとはまた異なるプレイでフロアを盛り上げていく。そして大箱向けな空間演出とトライバルなパッカッションが弾けるRobootによる"Clear Motion"で長い時間に渡ってミニマルに染めながら、そこからギラついたシンセが陽気さを生む多幸感炸裂のニューディスコな"Eg-ged-osis (Todd Terje Extended Edit)"へと繋いだプレイは、眠気もはっと醒めるハッピーな展開で身も心も沸き踊る。外も明るくなってきて選ばれる音も時間帯と雰囲気との上手くシンクロしており、爽やかな空気の中で清々しい朝を迎えていた。パーティーはまだまだ続いていたものの、そこら辺で今回出演していたDJのプレイを概ね体験し十分に満足したので、6時半頃には現場を後にした。久しぶりのOath、久しぶりのパーティー、やはり良い音楽に囲まれてアルコールに酔って踊る一夜は楽しくて仕方ない。

■Dazzle Drums - Rise From The Shadows(過去レビュー)
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