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Andy Vaz - House Warming (Yore Records:YRE-033CD)
Andy Vaz - House Warming
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ドイツはデュッセルドルフにて実験的なクリック・ハウスやミニマルを手掛けていたBackground、そしてよりエモーショナルなディープ・ハウスを手掛けていたA Touch Of Class、それを主宰していたのがAndy Vazだ。しかしそれも今や昔、ミニマルの流行から決別したVazは2007年以降はがらっと方向性を転換し、より感情性豊かに伝統性を重んじるデトロイト・ハウスを中心としたYore Recordsを運営している。当の本人の作風も当然過去とは全く変わっており、新機軸を打ち出すよりもベーシックなハウスの作風を尊重してどれだけエモーショナルな音を鳴らせるかに拘っているように思われ、この4年ぶりとなるアルバムでも決して衝撃や新鮮味を主張する事はない。オープニングはヒップ・ホップのリズムに「ハウス・ミュージック」という呟きが繰り返される"House Warming (intro)"で始まると、Eva Soulをフィーチャーして甘く色っぽい歌とシンセの滑らかなコード展開に小気味良いボンゴ等のパーカッションが弾ける"Nobody"が待っており、早くから温かみのあるハウスの性質が伝わってくる。タイトル曲の"House Warming"はファンキーなベースも伴ってどっしりと重心が安定したグルーヴだが、凛としたピアノのコードが耽美なディープ・ハウスとなっており、勢いだけでなくメロディーやコードを大切にしているのは明白だ。"Want U Back"ではヴィンテージなアナログ機材であるTR-808やTB-303も使用しているのだろう、ウニョウニョとうねるアシッド・ベースのラインが底を支えながらも、その上では薄く伸びていく情緒的なパッドや官能的なボイスサンプルが優しく包み込むディープ・ハウスへと振り戻す。"Smiling Guitars"もアシッド・ベースが使用されているもののその雰囲気は明るく、アルバムの中で緊張感を解放させる役目のエレクトロだ。デトロイトのNiko Marksを起用した"Things & Strings"は悪っぽいアシッド・ベースが前面に出てシカゴ・ハウスの系譜に連なっており、そこにガラージの色艶やかな官能も加わった刺激的な曲だ。ハウスを軸にヒップ・ホップやエレクトロにダウンテンポ、デトロイトやシカゴにガラージなどの要素を散りばめ、その結果として最新の時代性よりも如何に普遍的で音そのもので訴えられるかを証明出来るのか。その意味では本作は幾ら流行が移り変わろうと、価値が変わる事なく聞く事が出来るハウス・ミュージックと呼ぶ事が出来る。



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