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Sound Patrol - Sweetened No Lemon (Arts And Labour:SPRX01)
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シカゴ・ハウスの重鎮、Derrick L. Carterが1994年に残したSound Patrol名義の最初で最後のアルバムである本作は、長らく廃盤となり手の届かない存在であったものの、リリースから20年を経て奇跡的な再発が行われた。それもリマスタリングに加え、未発表曲も追加となるアナログでは3枚組のボリュームで、端的に言えばこの再発の機会をみすみす逃すのは勿体ないと言うわけだ。Carterに対する一般的なイメージは恐らくシカゴ・ハウスのDJだからゴリゴリとした厳つい音楽性というものだろうが、特にこの時期のこの名義ではシカゴ・ハウスの枠に収まりきるものではなく、曲によっては昨今のミニマルのドープな感覚を軸に、デトロイト・テクノの叙情性にアシッド・ハウスの狂気やディスコの愛くるしさなどを含み、ハードな勢いではなく実に豊かな音楽性を持っている事を示している。

かつてCarterが手掛けた日本盤のMIXCDのライナーノーツで彼自身が下記のように書いていたが、本作にも同様の聴き方が適切と感じるのはあながち思い違いではない筈だ。
聴け…偏見を捨てて
楽しめ…心おきなく
吸え…もし"それ"を持っているなら…

圧巻は何と言っても18分にも及ぶ大作の"Tripping Among The Stars (A Necessary Journey)"で、ゆらゆらと揺れる幻惑的なベースラインと重心が低くねっとりしたハウスのグルーヴに意識も酩酊状態のような呟きやが挿入され、ミニマル・ハウスのようなディープ・ハウスのような幻惑的なこの曲は正にドラッグの為の音楽なのだろう。"Cruisin' With The Top Down (Lazy Sunday Edition)"も16分の大作だが、こちらは一転して弾ける切れのあるリズム感がファンキーなハウスで、ブレイクでの乾いたピアノがさり気なく小洒落たムードも生み、これは燦々とした太陽光を浴びるようなサンフランシスコは西海岸系のハウスを思わせる。と思えば今で言うならばビートダウン・ハウス的なテンポが遅く粘性の高いリズムトラックにディスコ・サンプリングを混ぜ込んだようなどす黒い咆哮が漂う"Long Ass Zitz Groove Ay"や、硬いアタックを用いた事でテクノらしさも浮き出てファンキーなツール系の"Cantina Benny's (Underground Extravaganza)"に、TR系の乾いたリズムにうねりまくるアシッドのベースラインとふざけたような上モノが乗ってくるこれぞシカゴ・アシッドな"Griff's Opus"など、現在のCarterからは信じられない程にその作風は自由で豊かだ。本作でようやく日の目を見た未発表曲も、ロウ・ハウスの原型的な安っぽさが懐かしくもあるハウスや黄昏時の郷愁を体感させるムーディーなシカゴ・ハウス等があり、ただDJが使うだけでなくアルバムとしての聴き込んで陶酔に浸る楽しみ方も十分にある。DJとして一流なのは従前の通りだが、このアルバムによって実はトラックメーカーとしても比類無き才能を持っていた事を、知る人も少なくはないだろう。本年の価値あるリイシューの一つである事を断言したい。



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