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Kaito - Another Stories (Music in the deep cosmos:MITDC-1003)
Kaito - Another Stories
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テクノを愛する者であれば多くの人がリリースを夢見るデトロイト・テクノのTransmatから、日本人初のアーティストとして作品をリリースしたHiroshi Watanabe。他にもKaito名義では長年の付き合いとなるKompaktから、そして他の名義でも複数のレーベルから作品をリリースするなど、世界の名立たるレーベルから認められる実力は言うまでもない。しかし、やはりレーベルとの付き合いに全くの制約が無い訳ではなく、ある程度はレーベル性を考慮した活動となるのは仕方のない事だ。だからこそ、今彼が自身のレーベルとなるMusic in the deep cosmosを立ち上げた事には意味があり、より自身の意志が尊重される事でリスナーとアーティストの距離を縮めるような役割を果たす事になる。そんな前提でリリースされたのは2013年にリリースされた『Until The End Of Time』(過去レビュー)のニューバージョンであるが、そのビートレス・バージョンである『Less Time Until The End』(過去レビュー)とも異なり、本人の説明ではオリジナルを制作していた際の初期音源を聞き直した上で現在の感覚で再構築したそうだ。発端になったのは"Star of Snow"だと言うが、より初期衝動を強くしたような"AS original mix"はフロア向けに研ぎ澄まされたオリジナルと比較すると、確かに展開の多いメロディーも加わっており素朴さと温かさが打ち出されているようだ。また柔らかいアコースティック・ギターの旋律に涙する"Smile"は、ここではそれがピアノへと差し替えられたライブで披露されている"Smile AS mix"となり、優しさで包み込む世界観は変わらないもののあどけない可愛らしさが感じられる。そして4つ打ちのリズムから揺れる変則ビートへと差し替えられた"Sky Is The Limit AS mix"は、原曲の直球テック・ハウスな雰囲気からグッと情緒的に溜めのあるダウンテンポへと変化していたり、ビートレスにしながらアコースティック・ギターの枯れた味わいを強調した侘び寂びバージョンの"Until The End of Time AS acoustic mix"など、ダンス/ビートレスに限らずレーベル性に囚われる事なく自身の感性に従うままに再構築したおかげで、Kompaktというフィルターから解放されたKaitoの音楽性が表現されているのだ。Kompaktのレーベル性に沿ったオリジナルと本作のどちらが素晴らしいとかを競うのではなく、これがHiroshi Watanabeというフィルターのみを通したKaitoの音楽である事を示す為の『Another Stories』であり、今後より一層創作活動を広げていく事を示唆するアルバムなのである。



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| TECHNO12 | 11:30 | comments(0) | trackbacks(0) | |
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